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NPO釜ヶ崎 現場通信 87号

仕事の発注者(大阪府)が実施する調査
全輪番就労者アンケートに協力を!

何度も伝えているように、現在の輪番就労のお金のほとんどが、国の地域雇用創出基金でまかなわれている。その国の地域雇用創出基金が、今年三月一杯でなくなる。その後は、どうなるか、特掃の規模は確保されるのか、そのことが、輪番登録者の目下の最大の関心事であると思う。

釜ヶ崎支援機構は、要求を出さなければ何も動かないということで、国に対し、国会に対し、早くから対策予算確保を要望してきた。しかし、今のところ、思わしい反応は伝わってきていない。

国への要望は続けるにしても、当面、具体的に事業を進めてきた大阪府・大阪市に踏ん張ってもらわなくてはならない状況にある。当然、大阪市・大阪府にも事業の継続、規模の拡大は無理としても現状維持を要望している。府市担当部局は、予算要求は精一杯がんばりました、と言っているが、確定するのは別のシステム、どの程度がんばったか、どの程度認められたか、確定はしていない。

しかし、交付金でまかなわれていた部分がまったくなくなるという最悪の事態は回避されたことだけは確かなようだ。

当面、大阪市・大阪府の単独費用負担で、そこそこ仕事が確保される見通しではあるが、その先のことを考えれば、ジリ貧となる恐れが高いと思われる。なぜなら、大阪市・大阪府の事業予算規模が拡大でなく年々縮小傾向にあるからだ。

やはり、雇用・失業対策については国にしっかりと責任を取ってもらい、国の予算を確保しなければならない。

大阪府も思いは同じようで、国に説明するために、日雇い労働市場の変化、輪番労働者の生活状況などを把握したいと調査を企画した。その調査について、協力の依頼があった。

行政自身がする調査は、釜ヶ崎支援機構が行った調査よりも、国に対して重みがあると考える。項目が多いが、ぜひとも協力していただきたい。協力お礼として、「タオル・石鹸」が届いています。活用してください。


調査を企画・実施する大阪府商工労働部雇用推進室は、
府就労やセンター清掃などを担当している

■日雇労働者就労状況調査(釜ヶ崎支援機構に協力依頼のあったもの)

どんな調査が行われるのか

  • ①輪番登録者調査=就労日に調査票を配布、めいめいに記入していただき、当日、回収します。
  • ②シェルター調査=夜間宿所利用者に、夜間宿所内で配布、その日のうちに記入していただき、回収します。

■土木・建設求人状況調査(同時並行して行われている調査)

  • ①府発注工事請負事業者調査
  • ②外注請負事業者調査
  • ③西成・大正区建設業許可業者調査
  • ④土木・建設事業者聞き取り調査

■今回の大阪府の調査は、働く側だけでなく、雇う側についてもおこなわれます。高齢者が就労しにくい状況や釜ヶ崎以外からの日雇いの就労状況などが浮かび上がるのではないかと予想されます。だから、特掃拡大が必要となる、ということです。われわれに直接かかわりのある、大事な調査です。すべての項目について記入してください。よろしくお願いします。

■字のかけない人、読めない人、質問についてよくわからない人は、遠慮することなく、スタッフに声をかけて、協力して記入してください。

■調査用紙はB4の紙を二つ折にした、4ページのものです。

アンケート項目のおおよそは

  • ①あなたの日ごろの生活などについてお答えください。=10項目
  • ②あなたの仕事についてお答えください。=19項目
  • ③野宿についてお答えください。=7項目

多くの項目は、自分に当てはまるものを選んで丸をつけるものが多いので、そう時間はかからないと思います。

①では、年齢・性別、住んでる場所(野宿している場所も含む)、一ヶ月の収入などの質問があります。

②では、1月にどの程度仕事したか、日雇いとしてこれまでどんな職種を経験したか、昨年の災害に関連した仕事にいったことがあるか、などの質問があります。

③では、野宿経験、野宿場所、南港の越年対策事業などについての質問があります。野宿したことがなければ、一番目の「ない」に丸をつけてください。 重ねて、全員の協力をよろしくお願いします。