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NPO釜ヶ崎 現場通信 72号

「仕事を増やし、確保するために」
全輪番就労者アンケートに協力を!

今、輪番は月に 3回程度しか回ってこない。「せめて週一回」の控えめな要望にも届いていない。仕事を増やすことが、皆の希望である事は間違いない。しかし、状況は厳しい。

輪番就労は、仕事をしてもらって賃金を支払っているが、そのお金のほとんどが国の地域雇用創出基金でまかなわれている。地域雇用創出基金は細いながらも頼みの綱である、ということになる。ところが、その細い頼みの綱が今年度一杯、つまり来年 3月末までで切れることになっている。今の基金事業は、3年 3ヶ月の期間が定められていた。それ以前にも同様の基金に基づく事業が、3年 6ヶ月の期間実施されていた。

3度目の基金事業が決定されるかどうかは判らない。判っていることは、必要を感じるものが、要求を出さなければ何も動かないということだ。要求を出す相手は、国であり、国会だ。予算原案を作る各省庁、予算作成や確定に力を持つ国会に、我々の要求を届けなければならない。また、世間の多くの人の賛同も得なければならない。そのためには、要求の根拠、要求するものの立場を明らかにする必要がある。

要求の根拠は山ほどあると思うが、論議盛んな憲法でいえば、25条「全て国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあるし、27条には「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う」とある。要求するものの立場は、憲法的にいえば、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を踏みにじられ、勤労の権利を奪われているものとしての立場ということになる。

要求は、一人ひとりの現実で裏付けされた具体的なものが力を持つ。また、個々バラバラでなく、千人、二千人とまとまる事も重要だ。輪番就労を活用する全員の健康状態や収入、寝場所のこと、そして、要望をまとめることによって、来年以降の仕事を確保するための要求の根拠としたい。漏れ無く記入


アンケートには登録番号の記入を忘れずに
個々人の健康状態に応じた医療相談、資格に応じた仕事紹介等に必要です

アンケートには登録番号を記入して下さい。要求活動等にアンケート結果を活用するときは、集計した結果を使い、個人を特定した形で公表することはありませんが、健康状態や仕事に役立つ資格取得状況などによっては、現状でも個人ごとに対応できること、あるいは早く医療相談しなければならないことがあると考えています。そのためには、登録番号の記入が必要です。忘れないように記入して下さい。

気温もあがってきて、「休憩ぐらいゆっくりしたいわ」という声も聞こえそうですが、特掃が守れるか、大きく拡大できる芽が出るかの瀬戸際です。気力振り絞って、全項目に記入して下さい。表だけ記入して「ああ、すんだ、すんだ」ということがないように。

よろしくお願いします。


衆議院議長様

参議院議長様

特定非営利活動法人 釜ヶ崎支援機構

ホームレス(野宿生活者)対策予算確保に関する請願(案文)

「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」(法 105号)が、2002(平成 14)年 8月 7日に公布されて 2年が経過しています。この間、国の「ホームレスの自立の支援等に関する基本方針」が策定され(平成 15年 7月)、大阪府・大阪市をはじめ幾つかの自治体で今春、「実施計画」が策定されています。しかしながら、平成 15年に実施された「ホームレスの実態に関する全国調査」で、全都道府県において野宿生活者が確認されているにもかかわらず、「実施計画」の策定は全国的な拡がりを見せていません。

法の成立からすでに 2年が過ぎています。法は、10年間の時限立法であり、このままでは立法の目的を達することなく法の効力を失う日を迎えることとなりかねません。

法第 10条では、「国は、ホームレスの自立の支援等に関する施策を推進するため、その区域内にホームレスが多数存在する地方公共団体及びホームレスの自立支援等を行う民間団体を支援するための財政上の措置その他必要な措置を講ずるように努めなければならない。」と定められています。

定められた時限内に法の目的を達成するため、また、地方公共団体の対策意欲を喚起するためには、現状の限られた事業に対する補助金制度ではなく、基金を設け、交付金による事業実施に切り替えるべきであると考えます。

1年間 200億円を見込み、その 5年間分の 1000億円を、「ホームレス自立支援基金」として予算措置されたい。