NPO釜ヶ崎 現場通信 25号
輪番就労、年内は29日まで、年初めは4日から
南港臨時宿泊所受付は、12月29・30日、整理券配布は午前4時から
今年も残すところわずかの日数となった。年が改まったところで、何が大きく変わるわけでもないが、誰しもが、子どものころから「正月」を教え込まれてきているので、なんとなく「年の瀬」のあわただしさを感じている仲間も多いことと思う。輪番就労もお盆休は無いが、正月休みの方はある。
年内、12月29日まで仕事はあるが、年明けは1月4日からだ(12月30・31日、1月1・2・3日の5日間が休み)。西成労働福祉センターは12月29日から休みに入るから、28日に翌日29日の分も紹介するので、輪番の回りには注意しておかなければ、番号を飛ばすことになる。
三角公園南の夜間宿所・三徳寮東の大テントも12月30日夜から1月6日夜まで使用を停止する。大阪市の南港臨時宿泊所の受付は、12月29・30日、両日とも朝8時半から受付が始まる。夜間宿所や大テントでは3食つかないが、臨時宿泊所では飯付だ。正月の間は臨時宿泊所で過ごそう。
越冬の間に知恵を絞って、「飯の種」を育てよう!?
貧乏人にとっては、「盆も正月もあるものか」というところだが、やはり日本国内全般が正月生活なのでどうしょうも無く巻き込まれてしまう。あたかも不況にどうしょうも無く巻き込まれるが如しだ。
臨時宿泊所を利用する仲間は、短い間だが、少なくともその日のメシの心配をしなくてもすむ日々となる。じっくり腰をすえて考えられる環境ではないが、ごろリベットの横になり、両の瞼をしっかり閉じて、しばし沈思黙考、さて何を考える?、てなことでは駄目なので、「お題」を決めるが肝心。
「お題」は各人各様、お好み次第だが、できれば「飯の種」としていただきたい。「飯の種」というお題でいい思案が浮かぶくらいなら、誰が好き好んで野宿するかい、というむきもあろうが、そこはそれ「三人よれば文殊の知恵」という言葉もある。一人の知恵では絵空事でも、三人分を足して考えれば成り立つということもあるかもしれない。千人、二千人の知恵の塊ともなれば、かなりの組み合わせが生じ、実行可能な「飯の種」のひとつやふたつは必ずできると思う。思いついた知恵を、釜ヶ崎支援機構に伝えてもらいたい。
現在、生活保護を受けている仲間もじっくり考えてもらいたい。来年4月からは、生活保護受給者は輪番就労につくことができなくなる。輪番就労に寄せる思いは、さまざまなものがあるだろう。しかし、来年4月からは、輪番就労なしの生活を送ってもらわなくてはならない。その生活について、沈思黙考、想像をめぐらせてほしい。そして、輪番就労の抜けた穴を埋め合わせる何者かを発見してもらいたい。いい知恵がわいたら、他の仲間にも分け与えてもらいたい。
正月間に考え抜いて、正月明けは知恵の集積で新しい年の展望を切り開こう。
よい知恵を! 路上死の無い明日のために!
あいりん相談室(社会福祉法人 大阪自彊館)
失業や高齢、疾病などにともなう生活障害の諸問題をかかえ、「あいりん地域」で生活困窮状態を余儀なくされている労働者等に対して、生活全般にわたる相談を受け付け、その自立を支援します。
*事業内容
- ①生活全般に対しての相談・助言
- ②関係機関、各種団体との連絡調整及び情報交換
- ③その他,目的達成のために必要な事業
西成区萩之茶屋1-9-14(大阪自彊館「三徳寮」内)
TEL.06-6645-0504(月~金/午前10時~午後3時)
(福祉の専門家による相談が受けられます)
どんなことが「飯の種」になるか
世の中不景気で、右を向いても左を向いても仕事を求める人ばかりだ。ひとつの仕事で生活できる収入を得ることが困難な時代となっている。
ひとつの仕事で飯が食えなければ、二足、三足のワラジを履いて凌がざるをえない(多くの仲間がすでにそうしていることだが)。そこで、アイデア募集! 「こんなことが金になる」を教えてください。犯罪はだめよ。