NPO釜ヶ崎 現場通信 16号
高齢者就労を活用するためのルール
酒気帯び就労厳禁=酒を飲んでいる人は受付しません
地域外の面着・受付は九時一五分迄=以後は受付しません
登録カードの貸し借りは厳禁=他人のカードでの就労はできません。
ルールを守ってすっきり就労 病気や怪我に気をつけて 本日もご安全に
昨日(4月11日)から、新規登録の人が就労するようになった。ちなみに、今年度登録で1888番までの人が、昨年も登録していた人ということになる)。
そこで、ルールの確認。
まず、高齢者就労事業は、釜ヶ崎の高齢労働者を対象としていることを確認しておきたい。これまで釜ヶ崎を中心に求職・就労してきた高齢労働者を対象としているということだ。
仕事の紹介は西成労働福祉センター1ヶ所で行っているが、「求人」は三箇所が行っている。センター清掃は、大阪環境という民間会社が、勤労者福祉協会(管理室)から委託を受けて実施している。地区内道路の半分と草刈は、自彊館三徳寮が、地域外作業と地区内道路の半分は特定非営利活動法人釜ヶ崎支援機構が、大阪市や大阪府から委託を受けて実施している。それゆえ、印紙を貼るところも別々。要注意。
登録輪番制ですから、自分の番号が何時あたるかは各自で確認して下さい。労働福祉センターの前やNPO釜ヶ崎の事務所の前に次の日の開始番号が張り出されています。
何かわからないことがあれば、遠慮なくNPO釜ヶ崎支援機構のスタッフに聞いてください。これから一年、よろしく!
生活保護を受けている人・アブレの資格が常時維持できている人・月平均12万円以上の年金受給者は、就労を遠慮して下さい。
登録を有効なものとするためにはどうすれば?
高齢就労の輪番登録制度は誰のためにあるのか、と言えば、これはもうはっきりしたことで、釜ヶ崎の日雇労働者で高齢のため就労機会が減少し、生活が困窮している仲間のためにある。
最低限度とはいえ、毎月決まった生活費を保証されている仲間の「生きがい就労」のためにつくられた訳ではない。したがって、六五歳以上で生活保護を受けている仲間や生活するに足りる年金を受けている仲間、そして、アブレの受給資格を常時維持できている仲間は登録するにふさわしくないと言える。
野宿に陥る寸前あるいは現に野宿している仲間こそが登録するにふさわしい。登録する人をそのように絞り込めば、一人あたりの回数も増えることになると思われる。より困窮する仲間を少しでも支えるために、ぜひとも協力してもらいたい。
現在の高齢者就労求人の半分以上の予算が国のお金で賄われているが、来年以降の見通しは立っていない。国策で失業者が増えるのを承知で、銀行や企業がかかえている不良債権を処理するという。当然、野宿者も増える。
今の仕事を守り、拡大していくために、輪番登録者全員が、考えなければならない。
高齢者就労事業は、多くの仲間が釜ヶ崎反失業連絡会の旗の下、大阪市や大阪府の前に座り込んで獲得したものだ。この制度を維持し、拡大するには、まだまだ多くの仲間と共に要求行動を続けていかなければならない。
あいりん相談室(社会福祉法人 大阪自彊館)
失業や高齢、疾病などにともなう生活障害の諸問題をかかえ、「あいりん地域」で生活困窮状態を余儀なくされている労働者等に対して、生活全般にわたる相談を受け付け、その自立を支援します。
*事業内容
- ①生活全般に対しての相談・助言
- ②関係機関、各種団体との連絡調整及び情報交換
- ③その他,目的達成のために必要な事業
西成区萩之茶屋1-9-14(大阪自彊館「三徳寮」内)
TEL.06-6645-0504(月~金/午前10時~午後3時)
(福祉の専門家による相談が受けられます)
登録カードに写真を!?
登録カードの裏に、各人の顔写真を貼ることになっている。これは、二重登録や入院している人の代わりに就労するといったことを防ぐ目的がある。
写真を貼っていないときは、人のカードを奪って就労ということもあった。公平な輪番就労を維持するために必要な作業です。手間と時間がかかりますが、ご協力をお願いします。