NPO釜ヶ崎 現場通信 19号
残暑お見舞い申し上げます スタッフ一同
「野宿生活者自立支援法」制定要求署名への協力、感謝いたします
残暑の厳しい日が続いています。7~8月には、数名の仲間が暑さで倒れました。幸運な(?)仲間の一人が倒れたのは、草刈仕事で行った弘済院でした。近くに系列の病院があったので、早速、点滴を打ってもらいました。医者が泊まる事を進めたのに帰ってきたと聞いたので、なぜ、と聞いたら、「気色悪かったから」。「医者は顔を見るなり泊まっていくか言うし、病室はガラガラ、気色悪うて泊まる気になれへんかった」と。お医者さんや看護婦さんの態度がよすぎて、いたって恐れをなしたということかな?
大テントで午前中から気分が悪くて横になっていたのは、2、3日飲まず食わずで大阪駅から来た仲間。救急車を呼ぼうかというと、医者に行くと一人で生きていく気力が無くなりそうで怖い、呼ばないでくれということだった。働いていないので受け取れないといったが、賃金を渡すと、「これで新世界で鮨でも食べて、元気つけて帰ります」と元気なく去っていった。それから二回続けて番号が飛んでいる。どうしているのだろうか。
署名は7,217名(9月8日現在)
「野宿生活者自立支援法」制定要求署名は、9月8日現在、7,217名の署名が集まっています。2桁ぐらい上の70万人署名といいたいところですが、残念ながら、少し(?)及ばないようです。今月一杯署名活動を続け、10月5日には、第一次集約分として国会に提出に行きます。厚生労働省との折衝も予定されています。
昨年9月、三角公園南の夜間宿所前に結核検診車2台を据え付けて結核検診を行いました。今年は、特掃詰所でも結核検診を行います。結核は、現在では容易に治療できる病気ですが、排菌していると人に迷惑をかけます。自分の健康を守るため、人のため、検診を受けましょう。特に釜ヶ崎では、結核にかかる人、再発する人が多い傾向にあります。軽い咳や微熱が続く人は、是非、検診を受けてください。
高齢者実態調査(六五歳以上)に協力を!
「西成区高齢者保健福祉推進プラン策定委員会」というものがある。「大阪市高齢者保健福祉計画」を、西成区の地域特性に合わせて具体的に推進していくためのプランを検討する会ということだが、平たく言えば、高齢者が増え、今後も増え続ける先を見通して、今何をすべきかを考える会ということだと思う。
高齢者実態調査は、大阪市内ではすでに実施されている。しかし、他地区とは異なる、際立った特色を持つ釜ヶ崎地区でありながら、釜ヶ崎地区で生活する高齢者の実態を明らかにする資料が集まっていない。それでは釜ヶ崎地区の高齢者を十分に視野に入れての「高齢者保健福祉推進プラン」は策定できない、ということで、釜ヶ崎地区だけ別枠で調査をすることになった。ただし、調査票は特別のものを準備せず、他地区のものと同じものを使用することとした。その方が比較しやすいと考えたからである。結果として、随分間の抜けた質問項目もあるが、我慢してもらいたい。
釜ヶ崎地区でも差異があるであろう四つのグループ(山王地区長屋アパートグループ・簡宿グループ・萩之茶屋アパートグループ・野宿生活グループ)に分けて調査が実施される。特掃の仲間にはこのすべてのグループが含まれていると考えられるので、輪番に当たって就労される機会に、協力をお願いすることにした。項目が多く、一時間ぐらいかかるが、釜ヶ崎の高齢者を無視した計画を立てさせないために必要なことであるから、是非協力していただきたい。
なお、今回の「西成区高齢者保健福祉推進プラン策定委員会」には、釜ヶ崎支援機構メンバーが委員として参加している。
あいりん相談室(社会福祉法人 大阪自彊館)
失業や高齢、疾病などにともなう生活障害の諸問題をかかえ、「あいりん地域」で生活困窮状態を余儀なくされている労働者等に対して、生活全般にわたる相談を受け付け、その自立を支援します。
*事業内容
- ①生活全般に対しての相談・助言
- ②関係機関、各種団体との連絡調整及び情報交換
- ③その他,目的達成のために必要な事業
西成区萩之茶屋1-9-14(大阪自彊館「三徳寮」内)
TEL.06-6645-0504(月~金/午前10時~午後3時)
(福祉の専門家による相談が受けられます)
秋が過ぎ、もうすぐ冬
朝夕、秋風が感じられるようになり、冬の心配をしなければならなくなってきた。情けないことに仕事は飯が食えるほどに増えず、生活保護の入り口は狭い。歯がゆいかぎりであるが、とりあえず65歳以上の人には生活保護の受け皿がある。簡宿から転業したアパートには敷金なしで入れる。今なら、市更相斜め前のパブリック。冬に備えて相談を!