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NPO釜ヶ崎 現場通信 7号

年に一度は健康診断を受けよう ‐ 無料が魅力

貧乏人は体が資本、年に一度は健康診断を受け、自分の体の調子を確認しておこう。夏の暑さは乗り切れそうだとして、これから迎える冬の寒さはどうか、じっくり診てもらおう。

無料の市民健康診査だから、40才以上であれば、誰でも無料で診てもらうことができる。健康保険証もいらなければ住民票も要らない。体一つで行って受診することができる。

ただし、血液検査の結果は後で郵便で知らせてくるので、郵便物が届く住所が必要だ。これについては、受付で名前・生年月日、そして釜ヶ崎支援機構の住所を書けば、事足りる。住所は左記のとおり。

西成区萩之茶屋 1―2―23 ホテルサニーサイドアネックス一階 釜ヶ崎支援機構気付 大阪太郎、のように。

無料健康診断 萩之茶屋小学校で、8月31日(木)午後2時~3時30分

無料で行われること

  • *全員(血圧測定・尿検査・身体計測・40歳以上は血液検査)
  • *希望者
    • ・一般健康相談(医師・保健婦などによる各種相談)
    • ・歯科健康相談(歯科医師による相談)
    • ・結核健康診断(エックス線間接撮影)
  • *選択検査(全員が受ける検査の結果さらに検査が必要な人。)
    • ・心電図・眼底・貧血検査・ヘモグロビン検査
      600円必要ですが、必要な人はNPO釜ヶ崎で立て替えます。
    • ・肝炎ウィルス検査―肝臓疾患の既往歴のある人。
      1000円が必要ですが、必要な人はNPO釜ヶ崎で立て替えます。(萩之茶屋小学校現地にスタッフが出向きます。)

まだいけるは、もうあぶない ‐ 転ばぬ先の福祉?

65歳以上の人限定でアンケートに協力してもらっている。アンケートの目的は、65歳以上の人の生活状態を把握することにある。

輪番登録している労働者2,815名の中で今年7月末現在、65歳以上の仲間は、725名いる。その全員から話を聞けているわけではなく、163名から話を聞けているだけに過ぎない。

163名の内78名がアパートに住み、その内62名が生活保護を受けている。15名が簡宿で生活しており、6名が施設を利用している。野宿しているのは64名で、その内36名が、居宅保護を希望している。

この結果から推察すると、輪番登録している仲間の内65歳以上で野宿している仲間は280名いることになる。今年中に65歳になる仲間が91名いるので、もっと多くなる。

大阪市は、65歳以上になれば、就労能力を問わず、収入状況に応じて生活保護を適用している。ただし、アパートに入っていればの話だ。野宿している仲間はアパートに住んでいないから、現状では、居宅保護を受けることができない。アパートに入居しさえすれば、たいした面倒もなく居宅保護を受けることができる。

問題は、通常のアパートに入るためには、ある程度まとまったお金が必要だということだ。保証人も必要かもしれない。入居するのにお金が要らず保証人も要らないアパートがあれば、入居したその日に保護申請して福祉事務所でお金を借りることができるので、その日から最低の生活には困らないことになる。

そんなうまい話があるか、と疑う仲間がいる。これまで市更相に何度足を運んでも相手にされなかったのに、そう簡単にいくのか、と。訪れる窓口が違う。施設の利用人数に限りのある市更相と違い、福祉事務所には人数制限はない。ただ、入居するのにお金の要らないアパートには限りがある。そこが難点ではある。今のところ、30名の仲間が、一銭も持たずにアパートへ入居し、居宅保護を申請して認められている。

まだ頑張れる、寒くなってからお願いするという仲間も多いが、アパートで自力で生活することができない体になってからでは、入院するか施設に入るしか選択の道がなくなる。みんなが市更相へ殺到すれば、施設空き待ちの行列が伸び、野宿期間が延びることになるだけだ。

まだいける は、もうあぶない ‐ 転ばぬ先の福祉

8月下旬から順次受付け

アパート入居・居宅保護申請は、8月下旬から再開します。敷金の要らないアパートの新規開業が、8月下旬ないし9月1日の予定のため。

実際に入居できるようになるまでは、予約受付期間となります。予定人員は60名。その後のめどは今のところたっていません。アパートならどんなものでもいいとは考えていないので。