ホーム > 各種発行物 > 現場通信

NPO釜ヶ崎 現場通信 91号

健康診断の結果は?
要入院者が大幅に増加。特掃の減少の影響は?

3年目となる今年の健康診断も 8月 3日に終わりました。日曜を除く 9日間で輪番も一巡し、健診を受けた人数は 1500人台、去年並でしたが、レントゲン撮影の後で結核の検査のために入院が必要と診断された人の数は、 8月 5日時点で 25人(去年は 15人)と大幅に増えました。50歳台後半が 6人、60歳台前半が 15人、後半が 3人、70歳台が 1人で、60歳台がきわめて多くなっています。番号では、千番未満が 9人、千番台が 8人、二千番以降が 8人と各番号帯にまんべんなく広がっています。

ただ、今年度初めて特掃に登録した人の要入院者の割合が高い一方で、特掃への登録の古い人たちの中でも、昨年・一昨年と何も異常がなかったのに今年初めて胸に影が写った人も出てきているのが特徴です

特に、3年間毎年健康診断を受けてきた古手の人たちに健康状態の悪化が見受けられ、要入院者が大幅に増えたことと、特掃が今年度から減ってしまったこととが関係していないか心配です。長年の野宿生活と高齢化の影響も加わり、体の衰弱は自分で思っている以上に早く進みます。60歳台の人は、元気なうちに生活保護を考えるのも選択肢ではないでしょうか。

南職安跡地で,就業支援事業が始まりました。
(大阪ホームレス就業支援センター & 釜ヶ崎支援機構 お仕事支援部)

8月 1日(月)から、大阪ホームレス就業支援センターが、南職安の跡地(2年前に三徳寮横のシェルターをつくっている間、特掃で使っていたところ)に開所した。これは 2階建てのプレハブで、運営協議会の事務所、内職センターや職場体験講習事業の諸業務などで使われる。

同じ敷地の中の南側、昔南職安として使われていた古いコンクリートづくりの建物は、NPO釜ヶ崎が大阪府から借り受けて、お仕事支援部の事務所として使い、大阪ホームレス就業支援センターから委託を受けて、就業相談や就業開拓、就業支援事業をおこなうことになる。

両方ともできたばかりで、紹介できる仕事も、NPOが請負っておこなう仕事も、まだ微々たるものだが、特別清掃だけでなく、仕事の質・量ともに広げていけることができれば、と考えている。