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会報 NPO釜ヶ崎 37号

目次

2007年度 就業支援状況報告(お仕事支援部)

  2007年度 2006年度
サポート件数 合計(件) 1,694 100% 1,612 100% 82
(1) 求職サポート 小計 921 54% 667 41% 254
求人情報提供 290 17% 264 16% 26
求職サポート 631 37% 403 25% 228
(2) その他 小計 773 46% 945 59% -172
自立支援センター入所勧奨 80 5% 96 6% -16
請負・内職仕事等提供 220 13% 119 7% 101
福祉制度勧奨 93 5% 162 10% -69
その他(登録カード作成等) 380 22% 568 35% -188
就労実績
(期間・内職含)
総数 274 16% 137 8% 137
内、常用就職 135 8% 78 5% 56
<2007年度の概況>
  • ●サポート件数の合計は、1,694件で対2006年度82件の増加となった。今年度は、(1)就職サポートの件数が、921件(54%)で対2006年度254件の増加となった。また、(2)その他のサポートの件数は、773件(46%)で対2006年度172件の減少となった。なかでも、登録カード作成等のサポートが380件で、対2006年度188件の減少となっている。一定当所の支援内容が周知され、純粋に就職相談に来られる人の割合が、増加していると考えられる。
  • ●期間作業と内職を含む就労実績の合計は、274名で、対2006年度137名の増加となった。その内、常用就職者は、135名で、対2006年度56名の増加となった。(1)就職サポートの件数の増加と比例して、常用就職者も増加していると考えられ、また、常用就職者の求職サポート比率が12%から15%と向上していることから、純粋に就職相談に来られる人が増加してきたことと、よりキメの細かいサポートができてきたことによると考えられる。
  • ●常用就職者135名の詳細は、平均年齢は51歳であった。その内、輪番登録者は22名、福祉活用者は47名、職場体験講習受講者は28名であった。①の職種別では、警備が37名と清掃が35名で53%となっている。また、請負および派遣の食品仕分けの25名を合わせると72%となっている。③の求人情報別では、就業支援センター(お仕事支援部)からの紹介が72名で53%となっている。④の年齢別では、50歳以上の割合が65%、49歳以下の割合が35%となっている。⑤の最終学歴別では、高校卒業以上が49%、中学卒業が48%で、ほぼ同じ割合となっている。
<登録者の動向>

お仕事支援部への登録者数(新規相談者数)は、2005 年度の383 人、2006 年度の948 人に対して、
2007 年度は609 人になった。2006 年度に比べて3 分の2 水準ではあるが、2006 年度に多かった要因は、
主には住之江公園と住吉公園での就労体験事業(2 ヶ月間で26 日実施の就労訓練)への参加者を、登録者
の抽選で行なっていたことによるものであった。2007 年度からは、就労体験を「園芸講習の修了者」と「主
に常用雇用に向けて就職活動をおこなう人」への支援に絞り込んでいき、「日払形式の第2 特別清掃事業」
のような色合いをなくした。高齢日雇労働者が直接的に求めるものを提供できなくなったことは心苦しい
が、「特別清掃等からの卒業」=より安定した職種への転換を目指したものへと目的を明確にしたことによ
り、就業支援の一環として就労リズムの回復や就職活動中の相談・生活支援等で利用しやすいものにするこ
とができた。

その結果として、就労体験事業を目的にした相談来所者は減少したが、一方で常用雇用に向けての相談来
所者が年間600 名水準で存在したことは、この領域での労働者・野宿生活者からの需要も歴然と存在して
いることを表している。

1、新規相談者の年齢層

60 歳代が減少する一方で、30 歳代・40 歳代の比較的若い人の割合が増加した。30・40 歳代においては、
割合が増えただけでなく、実相談者数自体も増えている。

グラフ
年度 70代 60代 50代 40代 30代 20代 10代
2005年度 11 145 178 36 9 4 0 383
2006年度 13 347 440 95 44 9 0 948
2007年度 6 164 256 115 55 12 1 609
2、居住場所

年齢層の変化と連動して、シェルター(あいりん臨時夜間緊急避難所)利用者の占める割合が減少し、代
わって生活ケアセンターに泊まっている人が割合・実数ともに増加した。60 歳代前半の人が、居宅保護を
申請するのと併行して求職活動をする、30・40 歳代で生活ケアセンターを利用した人が求職相談に来る傾
向が強くなってきている。

グラフ
  シェルター どや 三徳ケア等 野宿 アパート その他 自立
2005年度 153 70 34 54 50 22 0 383
2006年度 347 173 138 140 121 26 3 948
2007年度 113 112 158 84 99 26 17 609
合計 613 355 330 278 270 74 20 1940
3、相談時の就労形態

相談前1 ヶ月の主な収入を日雇仕事や特別清掃で得ている人が減少し、「その他(生活保護申請中を含む)」
が増大している。60 歳代の相談者でも「日雇的な仕事を探したい」人が減る一方で、「生活保護を申請して
いる」人の割合が増えている。また30・40 歳代では日雇仕事で収入を得ていた人が減少し、「仕事がなく
収入がない」ため常用雇用相談に来る人が増えている。若年者においても、建設日雇労働に吸収されない層
が増えていると考えられる。

グラフ
  日雇仕事 その他
生保申請中
特掃 施設入所 アルミ缶 年金 生活保護
受給中
2005年度 117 56 120 33 18 26 13 383
2006年度 251 214 281 73 73 32 24 948
2007年度 183 279 40 31 36 17 23 609
合計 551 549 441 137 127 75 60 1940
4、就業相談の役割

特別清掃やシェルター利用者との距離が離れてきた一方で、「就職可能年齢層」や生活保護申請に伴う求
職活動における必要性が高まってきている。ただし「就職可能年齢層」であっても、軽度の精神疾患や知的
障害・発達障害等の就職および就業継続の困難要因を有しており、福祉援護との連携が欠かせない相談者も
増えてきている。「特掃・シェルター」層の常用雇用化ではない就労自立への支援とともに、若年層におい
ても福祉援護と組合せて、常用雇用に限られない就労支援策(社会的就労や就労体験事業など)を模索する
必要が強くなってきている。また「就職による自立」を促進するためには、居住の確保と給料日までの生活
費の確保を支援する行政施策の必要性が、ますます高まっている。


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