福岡県北九州市


 ホームレス自立支援対策

1 ホームレスの現状

近年の厳しい経済情勢の下、公園や道路等で野宿生活を送るホームレスが大都市部を中心に急増し、大きな社会問題となっています。本市のホームレス数は、平成151月から2月に実施した実態調査で421人となり、平成138月に実施した調査(197人)から倍増しました。その後、自立支援センターの開設(平成169月)等、自立支援施策の実施によりホームレス数は減少傾向になっています。

ホームレス数の推移(人)

調査時期      人数

平成167月  434

平成177月  321

平成183月  280

平成186月  232

平成189月  205

2 ホームレス自立支援対策への取り組み

 ホームレス自立支援センター北九州(平成169月開所)

 ホームレスに対し、宿泊及び食事の提供、健康診断、生活相談・指導等を行い、自立の意欲 を喚起させるとともに職業相談等を行うことによりホームレスの就労による自立を支援します。

  所在地:小倉北区大門一丁目6番48号  定員:50人

     利用期間:原則として6ヶ月以内

期間     H16.10H18.9   (平成18930日現在)

 通算入所者数   216名

 通算退所者数   173名

 通算就労自立者数 124名(就労自立率71.6%)

 

巡回相談指導事業

巡回相談指導員がホームレスの生活する場所等を巡回、直接面接し、生活相談・健康相談等を行い個々のホームレスの実態を把握します。

 自立支援センターや各種福祉施設の入所案内等必要な助言を行うほか、関係機関との連携を図り自立に必要な支援を行います。

北九州市ホームレス自立支援推進協議会

ホームレス問題に関する協議・調整等を行い、自立支援施策の推進を行政と市民・民間と の協働により実現することを目的に設置。実施計画推進に関することやホームレス問題の理解促進に関することについて、行政と市民・民間の連絡調整、情報交換及び意見交換を行います。


 北九州産業社会研究所 事業概要

 北九州産業社会研究所は、北九州地域の「産業経済」及び「社会福祉」に係わる諸問題について、学際的・総合的・客観的な立場から調査研究を実施しています。

 4 北九州ホームレス調査研究

 平成14年度、厚生労働省および国土交通省より北九州市を経由して委託された北九州市におけるホームレス実態調査(概数把握調査および聞き取り調査)を基に、研究を行っています。

 <2003年度の事業> 

 北九州市保健福祉局および関係NPOと協力して以下の分析・研究を進め、政策提言を行いました。

1 全国調査結果との比較分析による北九州市の課題の抽出と当面の政策の提言

2 他の指定都市のデータとの比較研究および政策の比較研究

3 外国におけるホームレス問題への政策的対応についての文献研究

4 以上の研究を基にした中長期的政策の提言


 北九州市に主たる事務所のある特定非営利活動法人 

北九州ホームレス支援機構

この法人は、ホームレスに対して、その自立支援及び社会的処遇の改善と自立後の人々のケアに関する事業を行うことにより、社会福祉の向上を図ることを目的とする。

正会員   51名    賛助会員 650名

理事:1名

有給スタッフ:5名(専従4名、パート1名)

ボランティア(炊き出しパトロール・自立支援事業に実際関っている人)約100

10歳代から70歳代

福祉系 ホームレスの自立支援

北九州市のホームレス状態にある人々のいのちに関わる支援と、居宅や就労による自立のための支援をしています。

@基礎的支援A相談事業B医療関係支援事業C自立支援事業D「ハウスレス」後の支援事業E人権保護支援事業F情報提供事業G地域パートナーシップ支援事業H青少年地域教育プログラム事業

〈活動へのお誘い〉

活動は1年を通じて行っています。一人でも多くの方が路上で消えていくいのちの問題に関ってくださることを願っています。

炊き出しパトロール 12月から2月 毎週金曜日 3月から11月  第2第4金曜日

〈カンパのお願い〉

  活動財源の多くは会費と寄付金です。賛助会員になってお支えください。

〈物資のお願い〉

  毛布、衣類、医薬品、スポーツバッグ、靴、ベルト等


 北九州市議会


 平成18年 9月 定例会(第3回)-0906日−02

◎保健福祉局長(南本久煙N) まず、自立支援センターの成果と、自立困難な高齢、また、病気のホームレス救済について御答弁申し上げます。

 自立支援センターでは、平成16年度は59名、17年度は105名の合計164名の受け入れを完了いたしました。就職につきましては、平成18年3月末現在で、延べ退所者120名のうち7割以上に当たります89名が就労による自立を果たしております。他都市の自立支援センターにおけます退所時の就労自立率が約3割から6割程度と聞いてございまして、本市におきましてはこれを大幅に上回る就労自立率であると思っております。

 また、平成17年度からは、センター退所者の再ホームレス化の防止を目的といたしまして、アフターフォロー事業にも取り組んでございます。この事業は、NPO法人北九州ホームレス支援機構が設立しました自立生活サポートセンターに委託いたしまして、アフターフォロー専任職員が退所者の自宅を定期的に訪問いたしまして、退所後の就労継続のための相談、支援や失職時の再就職のあっせん等を行うことで、退所者の自立生活の継続を支援するものでございます。

 自立支援センターに入所することができない高齢や傷病のホームレスの救済についてでございますが、これらの方に対しましては、巡回相談指導員や小倉北区のケースワーカーがホームレスのいる場所へ訪問の上、直接面接をし、自立に向けた働きかけを行っております。その面接や相談を通しまして、居宅生活が可能な方には住居の設定を、傷病で急迫状態にある方には入院、救護施設、養護老人ホーム等への入所、家族等への連絡、引き取り依頼によります帰郷の援助、年金申請等の他法活用の援助、また、NPOが運営いたします自立支援住宅への入居のあっせんなど、ホームレス一人一人に適しました自立支援を行政や民間の関係機関と連携しながら行っております。

 その結果、高齢や傷病のホームレスへの支援実績といたしましては、平成16年度が計34名、平成17年度は合計37名の方が路上からの自立を果たしております。17年度の内訳は、住居設定者26名、施設入所10名、帰郷の援助1名となっております。

 なお、市内には依然として約50名の高齢のホームレスの方がおられます。これらの方に一日も早く自立していただく必要がございます。そこで、平成18年度からは高齢者に自立支援センターに1カ月程度入所していただき、居宅生活が可能かどうかの見きわめを行いまして、住居設定や施設入所等の手続を行うことで高齢者の自立支援を促進をいたしております。

 以上の事業の成果によりまして、市内のホームレス数につきましては、センター開設前の平成16年7月末時点で434名でございましたが、平成18年6月末現在で202名減少いたしまして、232名となっております。

48番(野依謙介君)

次に、ホームレスの自立支援について尋ねます。

 北九州市ホームレス自立支援実施計画は、16年度から5年間を期間とし、20年度に見直しを行うとしています。今議会はちょうど実施計画の折り返し点に当たります。実施計画の取り組みの柱には、次の3つが挙げられています。1つは、就労による自立を支援する施設、自立支援センターの設置を中心にした個々のホームレスの自立支援施策の推進、2つは自立支援の施策と連携し、ホームレスの人権にも配慮した公園等公共施設の適正な利用の確保、そして3つ目は、ホームレスの自立を地域全体で支え合い、市民、地域社会、NPO等の民間団体との連携のもと進める施策の充実であります。

 これに基づく施策実施の経過を数字で見てみますと、就労による自立に向けた支援を半年間行う自立支援センターは、平成16年9月の開設以降、ことし6月30日までに4期で延べ149人が退所、すなわち施設を巣立っていますが、このうち111人が就労自立し、就労自立率は74.5%、更に就労自立した人のうち6月末現在で就労中の人は83人で、就労継続率は74.8%と、先ほどの保健福祉局長の答弁にもありましたように、他都市の同様施設と比べても高い成果を上げています。

 また、市内のホームレスの数は、16年7月が434人だったものが、ことし6月は232人となりました。このような数字を見ても、実施計画の取り組みの柱のうち1つ目と2つ目については一定の成果を上げています。そこで、計画期間の折り返し点に当たり、3つ目の柱である地域で支え合う施策の充実の具体化を進める必要があると考えます。

 そこで尋ねます。

 第1に、市の自立支援センターでは退所者のサポート期間は退所後1年間となっています。しかしながら、ホームレスという一たび社会的な関係を断ち切った状況に置かれたことのある方が社会的な関係性を再構築し、自立生活を継続するには、ある程度の期間を継続したサポートが必要です。就労継続率は高いと言いながらも、これはNPO等による懸命な努力を背景にした数字であり、現状では1年間のサポート期間終了後、再び野宿生活に戻るケースもあっています。市の取り組みとしてサポート期間の延長の必要があると考えますが、どうですか。

 第2に、NPOが取り組んでいる自立生活サポートセンターの開設など、トータルサポートを目指した活動に対する行政による側面的な支援強化についてです。NPO法人ホームレス支援機構は、基礎的支援である炊き出しから相談支援、就労、アパート設定、生活保護申請などの自立支援、そして、ホームレスを生まない社会の形成を目指した自立生活サポートまで一貫してかかわる体制をとっています。このような一つの支援団体が炊き出しから自立後のサポートまですべて取り組むことは、全国的にも極めて珍しく、大きな注目も浴びています。ホームレスを生まない、孤独死を起こさない社会システムの構築、行政のあり方の検証に向け、このNPOの取り組みをモデル事業と位置づけ、財政的な支援等を検討してはどうか、以上答弁を求めます。

◎保健福祉局長(南本久煙N) ホームレスの自立支援につきましてお答え申し上げます。

 まず、サポート期間を延長する必要があるのではないかというお尋ねでございます。

 自立の考え方でございますが、ホームレスの方にとりまして本当の意味での自立は、一日も早く地域になじみ、地域の一員としてその人らしい生活を営むことであると考えております。しかし、他都市におきましては、就職が決まり就労による自立を果たしても、孤立から再び路上生活に戻ってしまうなどの例が多いと聞いてございます。

 そこで、本市におきましてセンター退所者のアフターケアが重要であるとの考え方から、平成17年度からNPO法人北九州ホームレス支援機構が設置いたしました自立生活サポートセンターに委託し、退所者の自立生活支援事業、いわゆるアフターフォロー事業を開始したところでございます。この事業は、自立支援センターの退所者に対しまして、専任職員により1年間のフォローを行うものでございます。また、サポート期間につきましては、対象者が自立支援センターで6カ月間、生活相談指導員により生活指導や退所後の日常生活に関します助言指導を受けていること、ホームレスとなる前には一般市民と同様、通常の市民生活を送ってきた方であることから、1年間のフォローを行えば十分地域での自立した生活を営むことができると判断したものでございます。

 スタッフ体制につきましては、平成18年度からはサポートセンターへの委託料を増額いたしまして、それまで1名であったアフターフォロー担当職員を2名に増員するなど、体制の充実強化にも努めてございます。また、アフターフォローは、専任職員だけではなく、自立支援センターの5名の生活相談指導員や2名の巡回相談指導員も行っております。したがいまして、本市といたしましては、専任職員が定期的に訪問しサポートを行う密度の濃いサポート期間は、現在の1年間で適当であるのではないかと考えております。

 とは申しましても、サポート期間の1年間が経過した後も、高齢者や障害者等につきましては地域の中での見守りや金銭管理、服薬指導などを行うなど、民生委員やNPOなどが引き続きサポートしておりまして、働いている方についても、本人からの申し出があれば必要なサポートをいたしているところでございます。

 次に、ホームレスを生まない、孤独死を起こさない社会システムの構築、また、行政のあり方の検証に向け、NPOの取り組みをモデル事業と位置づける財政的な支援をというお尋ねでございます。

 ホームレス、また、孤独死は、現在我が国が抱えております大きな社会問題の一つでございます。その要因といたしまして個人、家庭、地域、職場が変ぼういたしまして、従来自助、共助によりまして個別の問題を受けとめ、解決をしてきた家族や地域のつながりが希薄化していること、既存の社会福祉制度では救済が困難なことが挙げられ、社会全体で取り組むべき課題と言われております。

 このことを受けまして、ホームレス対策につきましては、既に平成14年8月からホームレスの自立の支援等に関する特別措置法が施行され、同法の目的の一つとしてホームレス化の防止が掲げられております。

 また、孤独死につきましては、都市部を中心に地域から孤立した高齢者や単身高齢者の死亡が増加している状況を踏まえまして、国が平成19年度を目標に高齢者の孤独死防止推進事業の創設について検討中と聞いてございます。本格的な取り組みには達していないのが実情でございます。これは、先ほどの要因に加えまして、門司区の事例のように外部とのかかわりを断ち、接触を拒否している例も多いなど、いろいろな問題が複合化しておりまして、国においても簡単には整理ができないためであると聞いております。

 本市は、このホームレス問題、行政だけで対応するものではなく、地域全体、地域社会全体で取り組む課題ととらえております。そこで、実施計画におきまして、市民、地域団体、NPO等の民間団体との連携を取り組みの柱と位置づけまして、公民協働体制で解決に取り組んでおります。公民協働体制の内容といたしまして、福祉分野においてさまざまな事業を実施し、地域との密接なかかわりを持つ北九州市社会福祉協議会、長年にわたる支援活動により自立のノウハウの蓄積があり、ホームレスと信頼関係を築いているNPO法人北九州ホームレス支援機構をパートナーといたしまして、計画につきましては市が、実施につきましては社協とNPOが、それぞれの長所を生かしながら役割を分担して、協働してホームレス支援を総合的に進めてございます。その中でホームレスを生まない社会の構築に向けまして、ホームレス及びホームレスになるおそれのある人に対しまして巡回し、面接を行う巡回相談指導業務、自立支援センター退所者の自立生活の継続と地域社会への定着を支援し、再ホームレス化を防ぐ自立生活サポート事業をNPOに委託し、連携して取り組んでいるところでございます。

 一方、孤独死防止につきましては、先ほど申し上げましたとおり、いろいろな問題が複合化しているために、行政やNPO等の民間団体だけで対処できる問題ではなく、地域社会全体で連携して取り組む必要があると考えております。本市ではこれまでも孤独死が起こらないように、地域住民や民間団体と協働いたしまして、地域福祉のネットワークづくりを進めてまいりました。不幸にして、門司区では市民の方が人知れず亡くなるという事例が発生したことから、この点を踏まえまして再発防止に向けてネットワークの点検を行っているところでございます。

 なお、今後の孤独死防止の指標となると考えられる国の動きも注視しながら、計画等が策定されれば、NPOとの連携、そのノウハウを参考にするなど、孤独死防止のために取り組んでまいりたいと思います。

 NPOは、継続的、自発的な社会貢献活動を行う団体とされております。その活動は、福祉、環境、まちづくりなど幅広い領域に及んでおりまして、実績を積み重ねることで、その存在意義が認識されております。また、NPOは行政が不得手な部分で活動することで、その独自性が発揮されております。本市ではNPOの一連のホームレス支援活動につきまして、北九州市地域福祉振興基金、いわゆるひまわり基金から平成17年度で170万円、これまで総計で650万円を援助しているところでございます。今後ともNPOの自発性、独自性を損なうことのないよう配慮しながら、できる限りの財政的支援をしてまいりたいと考えております。以上でございます。


平成18年 2月 定例会(第1回)-0307日−06

◆7番(戸町武弘君)

次に、ホームレス自立支援について質問します。

 先日、大阪地裁の判決で、ホームレスの方のテント小屋を住所として認める判決が出されました。このことを受けてのことと思いますが、大阪市は、ホームレスが建てていたテント小屋を行政代執行により撤去しようとしました。当然ながら、ホームレスの方と支援団体のメンバーがこれに抵抗し、市の職員の方ともみ合いになりました。この事態は非常に残念でなりません。

 ホームレスが存在するのは、資本主義社会の宿命ではないかと思います。ホームレスに好んでみずからなる人は少ないと思います。だれでも仲のよい家族、良質な家で生活したいと考えるはずです。資本主義だから、勝ち組、負け組が出てくるのは仕方ないと思います。でも、したがって、結果的にホームレスになる可能性はだれにでもあると思います。残念ながら、今の日本システムは、1回負け組になれば一生負け組であることが少なくありません。そこに差別する土壌があるのではないでしょうか。ホームレス自立支援の対策は、非常にセンシティブな問題です。ホームレスの方が公共の施設を違法占拠している、市民が迷惑しているとの主張と、ホームレスの方の生存権の保障との主張がぶつかり合っています。どちらの主張も正しいと思います。市民の一部の方に、ホームレスを好きでやっているのだから、ホームレスを北九州から追い出せばいいとの意見がありますが、この意見は余りにも幼稚で問題解決になりません。

 そこで、北九州市は、平成14年に国会で成立したホームレスの自立支援等に関する特別措置法を受けて、民間団体と連携をして、他の都市に比較にならないくらいホームレスの自立などの成果を上げていると聞いています。市役所のすぐそばを流れている紫川にもホームレスの方を見なくなりました。

 そこでまず第1に、ホームレス人口のここ数年の推移をお聞きします。

 第2に、2004年9月にホームレス自立支援センター北九州ができていますが、これまでの成果をお聞きします。

 第3に、ホームレスの方の自立に最も重要なのが自立の継続だと思います。北九州市は、自立生活支援事業、いわゆるアフターフォロー事業を行っていますが、これまでの成果をお聞きします。また、2006年3月には、アフターフォローの対象者が150名を超えると聞いていますが、スタッフ1名体制、フォロー期間1年で十分と考えているのでしょうか、お聞きします。

 第4に、自立支援法前期5年が終了しようとしています。本市として、今後のホームレス自立支援施策をどう展開していく考えなのか、お聞きします。

保健福祉局長(南本久煙N)

次に、ホームレス自立支援につきまして御答弁申し上げます。

 まず、ホームレス人口のここ数年の推移についてでございます。

 平成13年9月に行われましたホームレスの実態に関する全国調査では、本市のホームレス数は197人でございました。その後、平成15年1月の全国調査では、421名と2倍以上に増加をいたしております。平成15年7月に、本市では担当助役を本部長といたします北九州市ホームレス対策推進本部を設置しまして、総合的なホームレスの支援体制を整えてまいりました。また、平成16年3月に、具体的なホームレスの自立支援を推進していくため、北九州市ホームレス自立支援実施計画を策定し、施策に着手したところでございます。

 平成16年6月に、ホームレス問題の解決は行政だけで対応するものではなく、地域全体で取り組む課題であるとの認識のもと、地域団体、支援団体、行政の代表等で構成します北九州市ホームレス自立支援推進協議会を設置しまして、公民協働体制を整えたところでございます。これによりまして、平成16年9月に、ホームレス自立支援の中心的な施設でございますホームレス自立支援センター北九州を開所いたしまして、就労による自立支援を行ってまいりました。開所前の平成16年7月には、増加を続けておりましたホームレス数は、434人と過去最高の数値を記録いたしておりましたけども、開所後の平成1611月の調査では、392人とホームレス数も400人を割り、減少傾向に転じました。

 以上のように、自立支援センターの自立支援事業を中心に、巡回相談事業等の総合的な施策の取り組みによりまして、効果があらわれてきております。平成1712月の調査では、平成16年7月の434人から139人減の295人となってございます。

 次に、ホームレス自立支援センター北九州の開所における成果でございます。

 このセンターは、定員50名でございまして、ホームレスに対しまして、宿泊場所や食事を提供すること、就労によります自立を支援する施設でございます。入所期間は6カ月以内で、生活相談指導員や職業相談員を配置しまして、自立を支援いたしております。

 入所者は、センターに入所後健康診査を受けまして、生活相談指導員による日常生活の指導や援助を受けながら就職に向けた準備を進めることになります。また、NPO法人北九州ホームレス支援機構が実施しております自動車運転免許の取得や溶接等の技能講習、これらを受講しまして、就職が有利になるように努めてございます。

 この技能講習と並行いたしまして、入所者は求職活動を開始し、その後求職活動には、公共職業安定所から派遣されました職業相談員から、個々の能力に応じましたきめ細やかな就労支援を受けてございます。自立支援センターでは、これまで150人以上の受け入れを完了いたしまして、就職につきましては、既に退所しました112名のうち7割以上に当たる85名が就労による自立を果たしております。

 他都市の自立支援センターにおけます退所時の就労自立率が約3割から6割ということを聞いてございます。本市におきましては、これを大幅に上回る就労自立率と考えております。

 次に、アフターフォローとスタッフ、またフォロー期間についてでございます。

 他都市の例では、センターで就職が決まりまして、就労による自立を果たしても、孤独から再び路上生活に戻ってしまう方が多いとお聞きしております。そこで、本市としましては、センター退所者のアフターケアが重要であると考えまして、平成17年度からNPO法人北九州ホームレス支援機構が設立いたしました自立生活サポートセンターに退所者の自立生活支援事業、いわゆるアフターフォロー事業を委託いたしております。

 この事業は、自立支援センターの退所者に対しまして、アフターフォロー専任職員により1年間のフォローを行ってございます。具体的には、退所後の就労継続のための相談、支援や必要時の再就職のあっせん、生活上の悩みの相談などを行いまして、再びホームレス化を防ぐ自立生活支援業務を行うものでございます。平成18年2月現在で、退所者112名のアフターフォローを行ってございます。

 以上によりまして、これまでの就労自立者85名のうち、平成18年2月末現在で8割以上の70名の方が就労継続中でございます。高い就業継続率となってございます。これは、アフターフォロー専任職員が退所者の自宅へ定期的に訪問し、就労継続のための助言や援助、退職者の再就職のあっせん、生活上の悩みの相談を行った成果によるものと考えております。

 なお、アフターフォローにつきましては、専任職員だけではなく、生活相談指導員や巡回相談指導員も行ってございまして、フォロー期間については、専任職員による密度の濃いフォローにつきましては1年間が適当と考えております。しかしながら、退所からの相談内容が多岐にわたりまして、訪問時間等がふえ、現在のスタッフ体制では不足する面も見受けられますので、スタッフの充実強化については検討したいと思います。

 最後に、今後のホームレス自立支援の施策についてでございますが、このホームレスの自立の支援等に関する特別措置法におきましては、法施行後5年後の平成19年を目途に、法律の規定を見直すこととされております。また、国が平成15年7月に策定しましたホームレスの自立の支援に関する基本方針におきましても、再度実態調査を行った上で、方針決定5年後の平成20年を目途に見直すこととされております。この法律等の見直しに当たりましては、国が平成19年1月から2月にホームレスの実態に関する全国調査の実施を予定してございます。

 一方、本市が平成16年3月に策定しましたホームレス自立支援実施計画、これも平成20年度までの計画となってございます。

 そこで、次期実施計画を平成20年度に策定する予定でございますが、策定に当たりましては、市内のホームレスの実態を客観的に把握するとともに、前期の計画に定めました施策の評価を行いまして、関係者、関係機関等の意見を聴取した上で計画に反映させたいと思っております。以上でございます。

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次に、ホームレス自立支援についてなんですけども、議員の皆さん、そして、執行部の皆さん、きょう来られている傍聴の皆さん、紫川からホームレスの方がいなくなったことに気づいていらっしゃいますか。これは物すごいことだと思っております。いろんな大都市で、このホームレスの自立の問題っていうのは取り上げられてるんですけども、どこでもよくテレビであるように強制排除、しかし、ここ北九州においては、そういう件がなく、見事にいなくなっております。私は、これは北九州市職員の皆さんの政策の正しさ、そして、NPO法人の皆さんの努力のたまものだと思っております。本当にすばらしい事業ではないかなと思っております。全国的に見ても、北九州市がこの問題では一番成功してると、私はそう考えております。

 このホームレス自立の問題は、形式的では何も解決しません。行政の手だけでは何も解決できない。じゃあ民間だけでできるのか、これも民間だけでもできない。民間と行政が手を取り合って、すばらしい事業だと思います。市長、どうでしょうか。このホームレス自立支援をもっと推進して、ホームレス自立支援北九州方式を日本全国にアピールすべきだと思いますけども、市長の見解をお聞きしたいと思います

◎市長(末吉興一君) ホームレスの北九州方式を全国に広めたらどうかという点であります。

 これは、私どももこのホームレス、NPOの方々と、最初は正直言ってぎくしゃくしました。しかし、徹底的な対話と目的が共有できるということで、それこそそこまで来るまで率直に一定の時間かかったと思います。そして、何といいますか、この仕組みができて、国の施策もできましたし、それから何といいましても、NPOスタッフの皆さんのいわゆる格段たる努力、御協力であります。とりわけ奥田理事長初めとする皆さん方のこの協力がなければ、恐らくこのようにできてはいなかったと思います。

 同時に、市の職員もお褒めいただきました。ありがとうございます。大変、昼夜を分かたず取り組んだことだけは事実であります。ようやくここにスタートしたわけでありますし、全国に比べて高い率を誇っております。よそに広めたらという点ではございますけども、こういう組織がよそにあるかどうかというのが一番問題でありますから、そこの部分は、北九州がみんな頑張ればここまで行くということで、まずはと思います。

 同時に、市民負担もかかっております。18年度だけでも1億2,000万円かかっておるわけでありますから、こういうホームレスが出ないような仕組みをすること自身が必要ではないかと思います。


 平成17年 9月 定例会(第3回)-0916日−05

59番(森本由美君)

次に、ホームレス自立支援についてお尋ねします。

 本市は、2004年3月に策定された北九州市ホームレス自立支援実施計画に基づき、昨年9月、ホームレス自立支援センター北九州を開設し、ホームレスとなることを余儀なくされてしまった人に対し、巡回相談指導事業を行い、自立支援センターの入所を促したり、センター入所者に対して生活相談や職業相談等を行い、自立の意欲を喚起させるとともに、就労による自立を支援しています。

 先日、テレビで自立支援センターの事業が紹介されていましたが、行政と民間との協同が効果的に図られているという印象を受けました。

 そこで数点お聞きします。

 1点目に、ホームレス自立支援センター北九州のこれまでの成果と課題についてお伺いします。

 2点目に、センターには就労可能な人しか入所することができないため、就労が困難な高齢者や障害者、病人等のホームレスに対しては、センターで支援を行うことはできません。センターの入所者の生活相談や巡回相談等の業務を請け負っているNPO法人北九州ホームレス支援機構が独自に住居をあっせんし、生活保護が受けられるよう支援活動を行っているそうですが、本市も何らかの支援を行えないのでしょうか。見解をお伺いします。

 3点目に、センターの支援を受け、自立した人が、再びホームレスに戻ることがないようにするためのアフターフォローが必要だと思いますが、現在の取り組みを含め見解をお聞かせください。

◎保健福祉局長(南本久煙N) ホームレス自立支援につきまして、お答え申し上げます。

 自立支援センターの成果でございますが、本年8月末までに105人が入所いたしております。入所後は、生活相談指導員と職安から派遣されました職業相談員との連携によりまして、就労支援を行っております。就職状況につきましては、既に退所をしました第1期入所者50人のうち、約7割に当たります36人が就労による自立を果たしてございます。

 なお、残り14人のうち11人につきましては、センター入所後に疾病等が判明いたしまして、福祉的自立で対応いたしております。

 東京や大阪では、退所時の就労自立が約5割程度ということを聞いてございます。本市におきましては、これを上回る就職状況でございます。

 また、2期の入所者につきましても、ことし8月末までに約6割に当たります30人が就職を決定いたしておりまして、順調に推移いたしております。

 ちなみに、自立支援センター開設前は434人でございましたホームレスの数でございますが、平成17年7月末では321人と113人の減員となってございます。

 課題といたしましては、まずは、高年齢層の入所者につきまして、求人が少ないこと、また、就職に有利な資格を持っている入所者が少ないことなど、入所者が真しに就職活動に励みましても、早期に就職に結びつかないということがございます。入所者に対しまして、技能講習の活用によりまして、就職に有利な資格の習得を図っていくとともに、引き続き自立支援センターと職安との連携によりまして、今後ともきめ細かい就労支援を行っていきたいと考えております。

 次に、本市としての支援でございますが、病気や高齢等により、就労による自立が困難なため、自立支援センターになじまないホームレスにつきましては、市といたしましても、巡回相談指導員や小倉北福祉事務所のホームレス専任のケースワーカーによりまして、ホームレスのいる場所へ訪問の上、直接面接をいたしまして、路上からの直接的な自立支援を行っているところでございます。具体的には、病気等の理由による生活保護の適用による自立、養護老人ホーム等への施設入所による自立、住居等のあっせん手続を行う間の自立支援センターへの一時入所、家族等への連絡によります帰郷のための援助など、それぞれの状況に応じまして、自立への援助を行っております。昨年7月以降ことしの8月までに、46人が路上からの自立、直接の自立を果たしてございます。

 次に、アフターフォローについてでございます。

 退所者につきまして、他都市の例でも、自立を果たしたものの、孤独から再びホームレスに戻ってしまう方がいるということをお聞きしております。このことから、退所後も定期的に連絡を保ちながら、各種の相談に応じるとともに、生活上の助言、指導を行うなど、社会の構成員として支えていくアフターフォローが重要であると考えております。このアフターフォローにつきましては、本年2月に北九州におけるホームレス問題を解決するための市民協議会、こちらから民間団体と共同して退所者をアフターフォローしていくための自立生活サポートセンターの設立が提言されたところでございます。

 そこで、本市といたしましても、NPO法人北九州ホームレス支援機構が設立いたしました自立生活サポートセンターに、退所者へ定期的な助言や指導を行っていくアフターフォローに関する業務をお願いしております。これによりまして、現在、自立生活サポートセンターとの連携で、退所者の自立生活が持続できるよう積極的にフォローしているところでございます。

 ホームレスの自立支援につきましては、これまでの取り組みを踏まえまして、NPO法人等民間団体との連携によります公民共同体制を更に強化しまして、ホームレスの早期自立を図っていきたいと考えてございます。以上でございます。


 平成16年度 決算特別委員会-0927日−01

◆委員(河田圭一郎君) ごみの問題ですけれども、きれいになったというところもあるということでございますけれども、まだ逆に汚いところも残っておりますので、バス停、それから公園なんかでホームレスの方が固まって何人かで朝からお酒を飲んだり、そういうところもありますし、至急、ぜひ調査を進めていただいて、対処していただきたいと思っております。


 平成16年12月 定例会(第4回)-1206日−01

40番(宮田義君)

次に、ホームレス自立支援センター北九州に関する地域問題の解消と現状、及び諸施策の推進状況についてお尋ねいたします。

 国は、平成15年7月にホームレスの自立の支援等に関する基本方針を策定いたしました。地方公共団体は、国の基本方針に則し実施計画を策定することとなり、本市では、法の趣旨を踏まえ、国の基本方針及び福岡県の実施計画に基づき、北九州市ホームレス自立支援実施計画を策定し、総合的かつ計画的に施策を推進することといたしました。

 本市では、近年、ホームレスの増加が顕著であり、ホームレスの人権への配慮に加え、公園など安心して利用できないという市民の皆さんの声も届いていることから、ホームレス問題は早急に対応すべき課題と受けとめ、既存の市有施設を有効に活用することとし、旧保健所の施設を活用して、いち早く事業に着手することで検討が行われてまいりました。

 そのような中で、ホームレス自立支援センターは、平成16年3月に策定された北九州市ホームレス自立支援実施計画の中で、ホームレス対策の中心的施設として位置づけられ、設置が実現された施設でもあります。当センターでは、北九州市内で自立の意思がありながら、ホームレスになることを余儀なくされている方に対し、宿泊及び食事の提供、健康診断、生活相談、指導等を行い、自立の意欲を喚起させるとともに、職業相談等を行い、ホームレスの就労により自立を支援することとしています。

 事業開始は平成16年9月28日から、全国で12番目、大阪以西では初めての施設設置であり、定員は50名、利用期間は原則6カ月以内とされ、運営を社会福祉法人北九州市社会福祉協議会が当たり、生活指導にはNPO法人北九州ホームレス支援機構のスタッフと職業相談に公共職業安定所から派遣された職員が対応することとなっています。

 今日に至るまでには、地元地域の皆さんを初め、自治連合会や社会福祉協議会から、ホームレス自立支援センター設置場所の変更に関する陳情がなされ、地域との説明会を重ねる中で、西小倉校区自治連合会や西小倉小学校保護者会、思永中学校保護者会の皆様の多大なる御理解と御協力により前進することが図れたものと信じております。しかし、地元地域が問題としていた内容については、全面的な不安解消には至っておらず、ホームレス自立支援センター設置に伴う説明責任は果たされているとは思っておりません

 地元地域の皆様に、今後より一層の御支援、御協力をいただくためにも、従来から指摘されている不安や疑問点を明確にし、少しでも地域の皆様の御理解をいただけるような施設にならなければならないと考えております。

 そこで、お尋ねいたします。

 1点目に、市内におけるホームレスの居住実態。場所、人数、健康状態についてお尋ねいたします。

 2点目に、自立支援センターへの入所状況。入所者数、年齢構成、定数に至るまでの経緯、就職活動と実績についてお尋ねいたします。

 3点目に、ホームレス自立支援センターに入所が見込まれる人の退所後の処置と、入所したくても病気等により自立が不可能と判断される人への対応と処置についてお尋ねいたします。

 4点目に、当センターの所在する地域は文教地域であり、地域より、今後、防犯対策を含め、公園等の公共の施設が適正に利用できるようにしてほしいという要望が強かったとお聞きしております。勝山公園を含めた周辺の整備計画とその完成時期についてお尋ねいたします。

 5点目に、ホームレス自立支援センター設置に伴い、地域の理解と協力を得るために、施設の整備運営に当たっての意見交換や協議等をする場として、地域及び行政等の関係者による地域連絡協議会を設置することとなっていましたが、現在の状況についてお尋ねいたします。

 6点目に、地域で支え合う施策の充実として、民間団体との連携が挙げられていますが、民間との連携とはどのような取り組みを進めていくつもりなのか、お尋ねいたします。

◎保健福祉局長(志賀幸弘君) ホームレス対策について答弁いたします。

 市内のホームレスの場所、人数、健康状態などの居住実態でございます。

 ホームレス数、本年11月現在で392人が確認されております。自立センター入所などの理由により、本年7月の調査に比べて42人減少しております。区別では、小倉北区が最も多く、全体の約6割、237人が生活をしております。住んでおる場所でございますが、公園約4割、JRの駅周辺約2割、道路約1割、その他の場所約3割となっております。健康状態でございますが、約5割の者が体の不調を訴えており、特に多いのは足腰などの痛み、めまいや体のだるさ、目や耳の不調でございます。年齢構成は、40歳代以上の中高年齢者が全体の約9割を占めておりまして、平均年齢は55.9歳でございます。また、今後の望む生活につきましては、高齢者や病気の者などを除く、全体の約8割の者が仕事をして自立をしたいと回答しております。そのうち約9割を占める239人が自立支援センターへの入所を希望しております。

 次に、就職活動など自立支援センターへの入居状況でございます。

 現在、施設の定員として、約50人ちょうど満杯が入所しております。入所者の年齢構成でございますが、30歳代4人、それから40歳代が13人、50歳代が27人、60歳代が6人であり、平均年齢は52.4歳でございます。路上生活に至った理由で最も多いのは、倒産、失業によるもので約6割となっております。入所者の受け入れについては、新規開設の施設であることから、運営に支障なく円滑に入所者への処遇を行うため、10月6日から7回に分けて計画的な入所を行いまして、1112日に定員50人に達しました。

 入所者はセンター入所後、健康診断を受け、施設へ住民票を移し、ハローワークへの求職登録を行うなど就職活動への準備を行い、その後、生活相談指導員による日常生活などの生活指導や援助を受けながら、ハローワークから派遣された職業相談員による、個人個人の能力に応じたきめ細かな就労支援を受け、求職活動を行っております。また、センターでは、職場で必要とされる自動車運転免許などの技能講習を行っておりまして、現在33名が受講するなど、入所者は積極的に就職に向けて努力をしております。

 このような活動の結果、11月末現在、入所後に就職が決まった者が4人おります。入所前から就職していた者2人と合わせて6人が就職をしております。また、センターには、入所者を積極的に雇用したいという企業などの申し出があっていることや、職業安定所に配置されたホームレス就業開拓推進員による求人開拓などを行っていることから、今後、就職者が増加するものと考えております。

 次に、自立が不可能と判断される人の処遇でございます。

 東京、それから大阪など他都市の自立支援センターの就労自立率、約5割程度でございます。このため、現状では、本人が懸命に就職活動を行っても就職できずに退所日を迎える者が出てくる可能性もございます。現在、公共職業安定所、それからNPOとの連携を強化して積極的に就職活動を行っておりますが、結果的に入所期間中に就職ができなかった者に対しては、NPOや関係機関との連携を図りながら、退所後、再び路上生活に戻ることのないよう、さまざまな福祉的施策の活用を行っていきたいと考えております。

 また、他都市の例では、センターで就職が決まり、就労による自立を果たしても、孤独から酒やギャンブルに走り、結果的に再び路上生活に戻ってしまう者もいると聞いております。このことから、本市といたしましては、センターの退所者を支えるアフターケアが重要であると考えております。生活相談指導員などとともに、積極的な継続した支援を行っていきたいと考えております。

 それからまた、病気等により自立支援センターに入所することが不可能と判断されるホームレスにつきましては、現在、巡回相談指導員が直接面談し、生活相談等を行っております。本市やNPO等が取り組んでいる自立支援施策でございます福祉施策の活用、あるいは養護老人ホーム等への施設の入居、あるいは家族へ連絡する等の措置をとりながら、個人個人の状況に応じた自立への支援を行っていきたいと考えております。

 次に、地域連絡協議会の現在の状況についてでございます。

 自立支援センターをいち早く設置できたことにつきましては、地元の皆さんの御協力と御理解があったものと大変感謝をしております。地域連絡協議会でございますが、本市が昨年から開催してきた説明会に引き続いて、センターの整備や運営の方法、安全対策などについて地域に十分な説明を行い、意見交換、協議を行う場として、5月、地元の自治連合会の代表者、ホームレス支援団体の参加を得て設置したものでございます。この地域連絡協議会におきまして、全国初の取り組みでございます個室形式の居室配置など、具体的な整備計画等の説明を行い、地元からいただいた意見を参考にして、6月には改修工事に着工、9月28日に地元の代表者の参加を得て、無事、開所式を迎えることができました。

 更に、この間、地元の自治連合会の会長には、ホームレスの自立支援を行政と市民、民間との協働により実現するため、本市が6月に設置した北九州市ホームレス自立支援推進協議会に参加いただき、センターの運営等にとどまらず、市全体で取り組んでいるホームレス対策に、地域の代表として幅広く御意見や御提案をいただいております。今後とも、地域連絡協議会などの場を通じ、十分に地元の意見等を聞くように努め、理解と協力を得た施設づくりに取り組み、しっかりと運営していきたいと考えております。

 次に、民間との連携、どのような取り組みを行っていくのかということでございます。

 本年3月に策定した北九州市ホームレス自立支援計画におきましても、市民、地域団体、NPO等の民間団体との連携を大きな柱として位置づけております。このことから、本市では、長年市内でホームレスの支援を行い、その実績を持つNPO法人、北九州ホームレス支援機構の協力を得ることが不可欠であると考え、自立支援センター入所者の処遇に当たる生活相談指導員については、NPOの職員に担っていただくなど、連携した取り組みを進めております。

 このほか本市には、昨年11月に、NPOや市民、民間団体など幅広い参加者で構成された、北九州におけるホームレス問題解決のための市民協議会が設立されました。この協議会は、行政に任せるだけではなく、市民、民間の側から支援活動を担うことを目的としており、就労先の開拓、借金問題の解決、低家賃住宅の確保などの支援策が検討されております。

 また、市民から自立支援センター入所者に提供する衣類や靴などの寄附物品が届けられているなど、ホームレス問題の関心が高いことから、本市としては、今後も地域に開かれたセンターづくりに取り組み、市民の理解と協力が得られるようにしたいと考えております。

 これらを踏まえ、本市では、行政と市民、民間団体との協働組織として設置した北九州市ホームレス自立支援推進協議会を活用して、なお一層、民間団体との連携を促進し、ホームレス問題の一日も早い解決を図っていきたいと考えております。


 平成16年 9月 定例会(第3回)-0909日−04

次に、ホームレスの問題に関して質問をさせていただきます。

 いよいよ今月の末にホームレス自立支援施設が完成する運びとなりました。応援をさせていただきました議会としましても大変喜ばしいことだというふうに思っております。何しろ、本市のホームレスの方の97%がもとの生活に戻りたいと考えていらっしゃる、前向きなホームレスであるというふうに私はうかがっております。

 しかしながらですね、ホームレスのこの自立支援施設には定員があります。一度に、北九州市には400人のホームレスがいらっしゃるそうでございますけれども、全員のホームレスの方にそこに入っていただくわけにはいきません。ここの入居順を今後決めるという作業に入るのではないかと思います。

 そこで、私から提案をさせていただきたいわけでございますが、ここに入居をさせていただく、最初に入居していただく方々、これはですね、今、一般の市民の方々が迷惑をこうむっている場所にお住まいのホームレスの方を先に入れていくべきではないかと思います。

 その具体的な場所を言わせていただきますと、新勝山公園。私はですね、97%の方が就職を希望して、もとの生活に戻りたいと希望しているということを疑うわけではありませんが、新勝山公園に行かれた方はわかるはずです。あそこは、もう既に公園としての機能を果たしておりません。至るところにホームレスの方がビニールのですね、青いビニールのあれで家をつくっております。休憩所のところにもビニールを張って、もう一般の市民の方がですね、そこで休憩できないようになっています。お昼に行きますとですね、昼間からあそこで酒盛りをされている。とても怖くて近寄れません。もう公園としての機能を果たしていないわけでございます。ですから、そういったところの方をまず入れていくべきです。

 それからもう一つ。例えば、三萩野のバス停を見てください。あそこの周りにもホームレスの方がいっぱいたむろしていらっしゃいます。家をつくっています、自分で段ボールか何かで。怖くてベンチにも座れない状況です。非常に市民の皆さんが困っています。こういうところの方も自立支援施設に早急に入っていただかないといけません。

 それともう一つ。市長が一生懸命頑張って事業をされたマイタウン・マイリバー事業。紫川も大変きれいになりました。若者たちのデートコースにしてもいいんではないかというぐらい、ここの特に市役所の周辺のですね、紫川の護岸のところは大変きれいになったわけでございますが、そこの橋の下にもですね、やはりお住まいの方がいらっしゃる。今回の台風でいなくなりましたけれども、実際にあそこにお住まいの方がいらっしゃるわけでございまして、とても怖くてデートコースにはできないわけです。そういったところのホームレスの方も自立支援施設に入っていただくということでですね、私は、これは優先順位をつけて、どこの方に入っていただくかということをこれから決めていかなければいけないんじゃないかというふうに思うわけでございますが、いかがでしょうか、見解を伺いたいと思います。

 そして、もう一つ。そうして選ばれたホームレスの方、97%の方は入るでしょう。でも、残りの3%の方は、私はそんなところは嫌だと、屋根のあるビルになんか入居したくないとおっしゃる方もいらっしゃるかもしれない。しかし、私は、それは絶対許すべきではないというふうに思っております。自立支援施設への入居を拒むホームレスに対して、どのような対応をおとりになりますか、その点をお尋ねしたいと思います。

● ●

次に、ホームレス問題について答弁いたします。

 新勝山公園バス停等に生活しているホームレスを優先的に入居させるべきではないかと、それから自立支援施設への入居を拒むホームレスに対してどのような対策をとるのかということでございます。

 本市では、北九州市ホームレス自立支援実施計画をことしの3月に策定いたしました。この計画の目標といたしまして、ホームレスの自立を地域と連携して支援することに加えまして、ホームレスの問題を解決し、公共施設の適正な利用を確保することを定めております。

 この計画の中心的な施策として、就労による自立を支援する施設、自立支援センターを設置することとしております。自立支援センターは、自立の意欲があり、就労可能なホームレスを入所対象者とし、定員は50名で、入所の期間は6カ月以内でございます。今月28日に開所し、10月上旬からホームレスの入所を受け入れることとしております。

 本市のホームレス数は、ホームレス個々に直接面接及び生活相談等を行っている巡回相談指導員による調査では、ことしの7月末現在、市内で434人と確認されております。この中で、既に個人面接が終了した306人のうち、高齢者、障害者や病気の者などを除く全体の約8割、227人の者が仕事をして独立したいと回答をしております。そのうち、約9割を占める198人が自立支援センターへの入所を希望しております。

 入所者の決定に当たりましては、保健福祉局、それから建設局、小倉北福祉事務所、自立支援センター及びNPO法人北九州ホームレス支援機構で構成いたします利用調整会議を設置いたしました。この会議において、ホームレスの年齢や就労意欲、公園等公共施設の適正利用の視点などを総合的に評価し、順次、入所を進めていくこととしております。

 したがって、御質問のように、新勝山公園、紫川の橋の下で生活しているホームレスにつきましては、公園や河川の整備、公共施設の適正利用の視点から緊急度が高いと思われますので、その点も十分に考慮しながら、入所順位を決定していきたいと考えております。

 それから、入所を拒むホームレスに対する対応でございますが、施設への入所を拒むホームレスに対しましては、十分な説得等指導、援助を行ってまいりますが、それでも従わない者に対しましては、本人の人権にも十分配慮しながら、法的な手続などの措置を検討し、公共施設の適正な利用の確保を図っていきたいというふうに考えております

44番(井上秀作君)

それから、ホームレスの問題でございますが、その会議を設置してですね、入居順等を決めていく。その際に、今言った新勝山とかバス停とか紫川の橋の下のホームレスについても考慮していきましょうということでございましたので、ぜひ考慮していただきたいと思います。

 私が最近ミニ集会とかをしておりますとですね、この勝山公園のホームレスの問題なんかは、もう、市民の皆さんが困っていらっしゃるということをおっしゃいますので、ぜひですね、そういったところをきちんと措置していただければなというふうに思います。

● ●

次に、ホームレス対策についてお尋ねします。

 私は、昨年の2月定例会において、全国的に、そして本市においても増加するホームレスの対策について、特に就労支援事業と自立支援住宅事業を2本柱として、早急にかつ積極的に取り組むべきとの立場から、質問、提案をしてきたところであります。当局においては、平成16年度予算に1億5,000万円を計上、市有財産の有効活用の観点から、小倉北区大門の旧保健所の建物を改修して、ホームレス自立支援センター北九州の開設を計画。関係機関や地元との調整に大分苦労したようですが、いよいよ今月28日に開所式を迎える運びとなり、当局の取り組みを率直に評価したいと思います。

 そこで、これからのホームレス自立支援活動が成功してほしいとの立場から、以下、何点かお尋ねします。

 第1に、自立支援センターの設置場所については、小学校や中学校が隣接しているということも含めて、地元の理解を得るための協議に時間を要したようでありますが、協議の内容と結果について明らかにしていただきたいと思います。当然ながら、こうした事業は、地元の理解と協力なくしては円滑に進まないと思われるので、あえてお尋ねする次第であります。

 第2に、自立支援センター入所者の選定についてであります。先ほども議論されましたが、私の立場で、あえてお尋ねいたします。

 入所希望者全員に対して、自立指標に基づく判定を行い、自立支援の可能性、公共施設適正利用の視点から、入所候補者を選考することとなっているようでありますが、果たして自立支援の促進という、この事業の目的に沿った、最も適した選考方法なのでありましょうか。いつの場合も人事や人選などの選考は、なかなかオープンになりにくい性質のものかもしれませんが、この事業の本来の趣旨に沿った自立支援促進の観点を踏まえて、まずは今回、第1次の入所者の50人が決定し、その円滑な事業がスタートすることを願い、あえてお尋ねする次第であります。

 第3に、センターの運営と体制についてお尋ねします。

 10月から入所者が、順次入所していきます。自立支援センターの運営は、施設の性格上、年間を通してスタッフの空白時間ができないように交代制になると思われます。センターのスタッフは、北九州市社会福祉協議会の職員とNPO法人のメンバーが半分ずつになると聞いておりますが、それぞれ勤務体制が異なるのではないでしょうか。市社協職員は勤務時間がほぼ固定化され、全体として24時間365日運営のこうした施設では、どうしても立場的に柔軟性のあるNPO法人のメンバーに、仕事そのものがシフトしてくるのではないでしょうか。特に、ホームレスに初めて対応する市社協職員に対して、これまで公園での炊き出し、健康、就労などの相談、生活指導などの経験のあるNPO法人メンバーの任務と、かかわる時間に偏りが出てくることが懸念されます。施設長など全体の取りまとめや対外的な調整などを行う責任者は、当然、市社協の方で担当することとして、センターでの実務や直接入所者とのかかわりを持つ業務は、NPO法人メンバーということになろうかと思いますが、センターでの勤務体制、人員配置がどのようになっているのか、お尋ねいたします。

 第4に、このたび、自立支援センターのオープンとほぼ時を同じくする形で、自立支援センター入所者を対象にした厚生労働省の日雇労働者等技能講習委託事業を、NPO法人北九州ホームレス支援機構が受託予定であることは、自立支援センターの活動に弾みをつける事業として期待をしているところであります。そうした意味から、同様に市の立場でそうした施策や清掃作業などの業務委託を行うことにより、更にバックアップする考えはないか、当局の見解をお伺いします。

 第5に、ホームレスからの自立者のフォローアップについてお尋ねします。

 NPO法人北九州ホームレス支援機構は、1988年に活動を開始して既に16年。1994年以降、民間住宅11室を借り上げて、これまで170人のホームレスの自立のバックアップをしてきました。今回、自立支援センターの開設を前に、この4年間の自立者98人について、その後の追跡調査を行いました。その結果、行方不明や死亡など3人。失そう経験者は11人。アルコールやギャンブル依存症などで入通院は12人。病気など心身のトラブルの人が24人。40人が借金に苦しみ、うち15人が多重債務者となっています。結局、NPO支援機構から何らかの支援を受けたのは、98人中91人に達したとの調査結果であります。まずは、自立支援センターのオープンをしっかりと行い、その後は、自立者へのフォローアップがなければ、もとのもくあみになりかねない自立支援事業であることをしっかりと見据えて、今後の事業展開をどのように図っていくつもりか、お伺いします。

     保健福祉局長(志賀幸弘君)

次に、ホームレス対策でございます。地元の理解を得るために時間を要したようであるが、内容と結果について答弁申し上げます。

 本市が自立支援センターを設置するに当たっては、地元地域の理解と協力を得ることが不可欠でございまして、昨年7月から、地元自治連合会などとの協議や説明会を繰り返して行ってまいりました。主なものだけでも13回やっております。特に地元からは、設置場所が小・中学校に挟まれた文教地区の中心地にあり、過去に生徒とホームレスの間でトラブルが生じたこともありまして、設置には不安があるという意見が多かったのも事実でございます。

 このことから、施設の運営方法や安全対策などについて十分説明を行うとともに、ことしの5月には、地元との協議の場として、自治連合会の代表者、それからホームレス支援団体、行政関係者等で構成する地域連絡協議会を設置し、意見交換を行ってまいりました。このように時間をかけ、回数を重ねた話し合いを行ってきた結果、地元の理解と協力が得られ、今月の28日に開所する運びとなりました。本市としては、施設設置後もなお一層、地域連絡協議会などの場を通して十分に地元の意見を聞くように努め、円滑な施設運営を図っていきたいと考えております。

 それから、入所候補者の選考についてでございます。

 自立支援センターは、ホームレスの就労による自立支援を目的とした施設でございます。自立の意欲があり、就労可能な者が入所対象となります。また、入所者の選考に当たりましては、公園や河川の整備、公共施設の適正利用の視点も考慮する必要があると考えております。本市では、今回、入所者の選考のために、行政だけではなく、長年ホームレスの支援に実績とノウハウを持っているNPO法人北九州ホームレス支援機構も構成メンバーとする利用調整会議を設置し、協議、調整を行っているところでございます。本市といたしましては、この会議を活用して、個々のホームレスの年齢や就労意欲、公共施設の適正利用の視点などを総合的に評価した上で、入所者を決定し、順次、入所を行っていきたいと考えております。

 次に、勤務体制でございます。

 自立支援センターは、入所者への日常生活に必要なサービスの提供や生活相談、職業相談等の支援を行うことから、そのために必要な職員を配置することとしております。運営は北九州市社会福祉協議会に委託しており、職員は15人でございます。その内訳でございますが、管理部門を市社協が担当し、施設長、事務員等8人を配置いたします。それから、入所者の処遇を担当する生活相談員には、NPO法人北九州ホームレス支援機構の職員5人を配置いたします。ここは交代制でございます。それから、職業相談につきましては、公共職業安定所から派遣された職業相談員2人を配置する予定でございます。施設の運営、それから勤務体制などにつきましては、4月以降、市社協、それからNPOと十分な協議を重ねた上で決定しておりまして、センターの運営には支障がないと考えております。

 それから、清掃作業の業務委託等を行うことにより、更にバックアップする考えはないかということについての答弁でございます。

 本市では、ホームレスの就労による自立を促進するために、ホームレス個々の就業ニーズに応じた職業能力の開発、向上を図ることが重要であると考えております。このことから本市といたしましては、国が実施する技能講習事業の活用について、国へ強く要望してきたところでございます。この事業は、自立支援センターに入所したホームレスに対しまして、自動車運転免許など各種資格の取得などの技能取得を支援し、就労機会の確保を図るとともに、雇用の常用化促進を行うものでございます。なお、事業は、本市の働きかけの結果、本年10月から、厚生労働省がNPO法人北九州ホームレス支援機構に委託する予定となりました。

 更に、本市におきましては、市と公共職業安定所の連携強化策として、職安から職業相談等を担当する職業相談員の自立支援センターへの派遣、それから、小倉公共職業安定所にホームレスの求人開拓等を行うホームレス就業開拓推進員の配置、それから、ホームレスを短期間試行的に民間企業に雇用してもらい、就労促進を図るホームレス試行雇用事業の活用など、自立支援センターの運営開始に当たって、公共職業安定所から積極的な協力を得ているところでございます。

 このように、市としては職安との連携強化により、ホームレスの就労による自立を図っていくことを基本としております。議員から御提案のございました清掃作業員の業務委託等につきましては、今後、自立支援センターの運営状況を見ながら考えていきたいというふうに思います。

 次に、フォローアップについてでございます。

 ホームレスは、仕事や家族、それから住居等の問題に加え、借金等による生活破たん、アルコール依存等さまざまな個人的要因が複合的に絡み合って複雑な問題を抱えております。また、路上生活の長期化等により、自立意欲が減退し、日常生活の管理や金銭の管理能力が低下するなど、個人差はあるものの、自立を阻害する要因が多数存在すると考えられます。ホームレスが置かれていた状況を考慮すると、自立支援センターに入所し、就労自立を果たしたとしても、真の自立に至るまでには、退所後も地域で支え合い、見守るための十分なアフターケアが重要であるというふうに考えております。本市としては、センターの退所者に対するアフターケアとして、退所後も自立支援センターが支える役割を担っていきたいと考えております。このことから、センターの生活相談指導員や、それから巡回相談指導員などが定期的に退所者の家庭訪問等を行い、再び路上生活に戻ることのないよう、継続した支援を行ってまいります。以上でございます。


 平成14年12月 定例会(第4回)-1202日−01  

2番(戸町武弘君)

次に、 ホームレス問題について質問します。

 大都市における政策の問題の1つにホームレス問題があります。 この問題は、 生活保護申請の問題と関連して、 これまで本会議でも何回となく質問されてきました。 私は、 この問題は大都市に共通した問題で、 生活保護だけでは解決できない問題であるため、 国として対応していく問題と考えてきました。

 このような中で、 本年7月、 ホームレスの自立支援等に関する特別措置法が国会で成立し、 この法律では、 1 国及び地方公共団体の責務。 2 ホームレスの自立への努力。 3 国が全国実態調査を行い、 基本方針を策定。 4 都道府県は国の基本方針に即し実施計画を策定。 5 市町村は、 基本方針及び都道府県実施計画に基づき実施計画を策定。 6 国の地方公共団体への財政上の措置。 7 公共の用に供する施設の適正な利用の確保。 8 民間団体の能力の活用、 が主な柱とされています。

 今回は、 このうち、 民間団体の能力の活用についてお尋ねします。

 本市には、 この法案の成立に努力した団体があります。 法律にあるように、 ホームレス問題に対応していく現場において、 民間の協力なしには自立支援策の実施には不安の声があることも事実です。

 本市の実施計画の策定は、 県の計画策定後になると思いますが、 現時点で決定されたことがあるのでしょうか。

 また、 今の段階から民間団体と同じテーブルに着いて話し合いをしておくべきではないかと考えますが、 見解をお伺いします。

保健福祉局長(山口彰君)

最後に、 ホームレスの点でございます。

 まず、 実施計画でございます。

 本年成立いたしましたホームレスの自立支援等に関する特別措置法では、 国及び地方公共団体がホームレス支援施策を実施するに当たりましては、 民間団体との連携の確保に努めることや、 その能力の積極的な活用を図ることとされております。

 本市といたしましても、 ホームレス問題を解決するためには、 支援団体や民間団体の協力が不可欠であると考えておりまして、 法の成立以前から、 ホームレスに対する結核検診を、 民間団体の協力を得て実施するなどの取り組みを進めてまいりました。

 法律の施行によりまして、 今後、 国が全国でのホームレス実態調査を、 来年1月から2月にかけて各自治体に委託の上実施し、 その調査結果に基づき、 15年6月ごろに基本方針を策定する予定であります。 これを受けまして県が実施計画を策定し、 その後、 市の実施計画を策定することとなっております。 したがいまして、 現時点では、 本市の新たな実施計画はまだ策定しておりませんけれども、 今回の国の調査は本市においても行われるため、 まずは実施に当たって円滑な調査が図られるよう、 支援団体等の協力を得たいと考えております。

 本市の具体的な実施計画の策定につきましては、 県の実施計画策定後、 ホームレス支援団体の協力も得ながら、 本市の実情に応じた計画の策定に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。 以上でございます。


 平成13年 6月 定例会(第2回)-0608日−01

29番(泊正明君)

まず初めに、ホームレス問題についてであります。

 我が国の野宿生活者、ホームレスは、1990年代後半に入って、東京、大阪など大都市において、路上や公園などで暮らす人々の数がふえ始め、特に昨年から、北は北海道から南は沖縄に至る地方都市まで数多く見られるようになったと報告をされております。

 政府が発表いたしました1999年5月のデータによりますと、全国におよそ2万人の野宿生活者がいるとしておりますけれども、現在では約3万人と推定をされているところであります。これら野宿生活者を一般的にはホームレスと呼んでおりますけれども、野宿生活者だけがホームレスではないと言われているわけであります。低所得、あるいは無収入によって固有の生活空間を持たない人々も含まれているということであります。いわゆるドヤと呼ばれている簡易宿泊所や飯場で暮らす人、住み込みで働く人、そして帰る家を持たずに友人宅を渡り歩く若者たちも、広い意味ではホームレスと定義づけられているわけであります。要するに、これらの人々は野宿生活者の予備軍だとも言われているわけであります。これらの人たちを加えると膨大な人数に及ぶことになりますが、それらについては調査すらなされず、支援策がとられていないのが現状でございます。

 ホームレスが増加した背景には、多くがリストラなどによる失業者や、自己破産など経済的な要因が主な原因であり、家族関係の崩壊、地域社会からの孤立など社会的な要因も大きく関与していると言われております。それが原因で、ホームレスにはならなかったものの、自殺者も急増し、バブル崩壊後4万8,000名の人がみずから命を落としているという報告や、平成12年8月に警察庁が報告した自殺者数につきましては、平成11年だけでも、3万3,048名のうち、負債、借金、事業不振、生活苦、失業等によって6,758名が、また、さきの原因も絡む家庭内のトラブルによりまして2,794名が自殺をしているわけであります。

 更に、警察に捜査願が出されている行方不明者は、8万8,362名のうち、50代の中高年が9,297名、事業関係では1万2,375名に上るなど、不況の長期化の影響を受けて増加傾向にあるわけであります。そこまで転落していく段階での防止策、すなわちセーフティーネットが十分に整備されていないことや、制度がありましても十分に機能していないことも増加の原因につながっていることが指摘をされているわけであります。

 現在、本市におけるホームレスの実態は、ここ3年で2倍に増加し、推定ではありますけれども、約300名から350名程度に達していると予測をされるところであります。本市のホームレスの実態につきましては、NPO北九州ホームレス支援機構が、平成13年4月27日から5月11日までの間、222名に面接して、聞き取り調査を行っておりますが、その結果は、67%の人たちがリストラによる解雇、会社倒産、事業失敗などで失業したことが要因となっているわけであります。更に、年齢別では、41歳から60歳までの働き盛りの中高年者が61%、そして60歳以上が34%になっているわけであります。その中で、ホームレスをやめたいと思っている人は、実に95%、そして、自立のため仕事がほしいと願っている人が67%、高齢や病気のため働けない、生活保護が必要という方が22%となっているわけであります。健康状況では、不自由がないが52%、不自由なところがある人は48%、このようになっているわけであります。

 政府は、野宿生活者が増加している現状から、1999年2月にホームレス問題連絡会議を設置し、5月には当面の対応策を発表し、2000年から東京、大阪で実施に移しています。その内容は、労働能力に欠けている者については社会福祉施設への入所を示し、能力ある者については自立センターへの入所と生活訓練、そして、常用雇用の就職先あっせんを経て、6カ月後、退所するという道を示したわけであります。しかし、入所枠が東京で約160名、大阪で280名と限定され、他都市での対策が講じられていないことや、設備と数などで多くの問題が指摘をされているところであります。

 ホームレスの自立を促すためには、住宅、仕事、健康維持、この3つの問題を解決することが必要であると言われているわけであります。ホームレスが自立を目指し、仕事を探し求めても、住所不定のため、それを受け入れる企業がない。病弱者や高齢者で生活保護を求めても、住所不定のために支給対象にならない。病気になっても、住所不定のために医療を受けられないなど、3つの問題の解決は急務であります。

 本市において、この3つの問題の解決を図るために、現在、NPOや民間ボランティアが中心となり、食料品や衣料品、古着などを支給しながら支える一方、雇用の確保や働けない人たちの生活保護申請に向けた要件を満たすために、市民カンパによる定住地確保など取り組んでおりますが、NPOや民間ボランティアグループだけでは解決できない問題、課題も山積をしているわけであります。

 一方、地域住民からは、ホームレスが公園や高速道路高架下、橋の下、閉店後の商店街アーケードに居ついているために、昼でも恐怖感を抱きながら通行している。夜は怖くて周囲を歩けない。また、公園においては、子供たちが遊ぶこともできない。更に、段ボール等の不法建築物により、地域の美観が著しく阻害されているなど、地域の日常生活に大きな障害となっているわけであります。それに対しまして、退去勧告は再三行われているわけでありますけれども、場所が変わるだけで抜本的な解決につながっていないだけに、早期に改善を求める声も高まっているところでございます。

 あわせまして、ホームレスに対する認識がないため、ホームレスをターゲットとした中・高校生の襲撃事件や放火事件も発生し、大きな社会問題にまで発展をしているところであります。

 このまま野宿生活者を放置しておきますと、地域社会の混乱を初め、ホームレス自身の社会適応能力は低下し、問題が深刻化することから、路上からの救出という総合的な支援事業の実施が求められております。

 そこで、提案を交え、お尋ねを申し上げます。

 まず1点目は、ホームレス対策検討委員会及び総合的な相談窓口、支援体制の確立についてであります。

 厚生労働省の自立支援策の中にもありますように、行政として果たす役割の1つとして、ホームレス自身が地域社会の一員として社会生活が送れることが基本であり、そのためにはホームレス個々のニーズに応じた支援プログラムが用意される必要があることから、総合的な相談・支援体制の確立の必要性が述べられているところであります。ホームレスが抱える問題は多様化し、市での窓口は多くの局に及ぶこともあり、本市における指針づくりと総合的な相談窓口の確立が求められております。また、問題解決のためには、さまざまな条例をクリアするため、各局との話し合い、国、県との調整も必要になり、総合的な窓口の設置も必要不可欠となります。更に、自立支援のための職業訓練や仕事探し、病弱で働こうとしても働けない人たちへの対応、住居がないため多くの制約を受けている問題などの解決には、行政の対応抜きでは考えられない事態となっているわけであります。

 現在、政令都市では、川崎市の食料品等の現物支給、横浜市の緊急一時宿泊、名古屋市の1泊250円の簡易宿泊所、東京都の自立支援を目的とした宿泊所の開設及び自立支援センターの建設、近隣では、福岡市は検討連絡会議の発足と窓口の配置、熊本市でも連絡会議を発足しているわけであります。本市といたしまして、ホームレス対策検討委員会や各局との連絡会議、総合的な相談窓口、自立センター設置など、ぜひ取り組んでいただきたいと考えますが、市長の見解をお尋ねをいたします。

 2点目は、ホームレスの定義による予備軍の対策についてであります。

 広い意味でのホームレスの定義からいたしますと、本市には野宿生活者の予備軍が相当いると予測をされておりますけれども、このまま放置しておきますと、野宿生活者が膨大な人数に及ぶことにもなり、その対策が急がれているわけであります。

 そこで、さきの国勢調査から、本市にはどれくらいの予備軍と言われている人がいると予測をされているのか、お尋ねをいたします。

 3点目は、ホームレスになる前の入り口対策についてであります。

 ホームレスをせざるを得ない背景は、多くがリストラによる解雇や厳しい経済環境下での雇用先がないものや、自己破産など経済的な要因が主な原因であります。ホームレスになる前の入り口対策は重要であり、そこの対策が講じられておれば、ホームレスは減少したのではないかと考えるところであります。本市としての40歳から60歳に至る中高年齢層の雇用対策や生活困窮者に対する融資、貸し付けに対し、どのような対応がされてきたのか。また、今後の取り組みについてもお聞きをいたします。

 4点目は、ホームレスの実態調査についてであります。

 現在、本市においては、ホームレスの数は、NPOの調査によると、ここ3年間で2倍以上増加をし、今後も増加傾向にあるとしておりますが、本市としても本格的な実態調査が今後必要ではないかと考えますが、見解をお伺いをいたします。

 5点目は、地域及び諸団体との連携についてであります。

 ホームレス自立支援策は、地域の社会福祉協議会、民生委員、NPO、民間ボランティア団体との連携・協力が必要不可欠であると考えますが、今後、地域や諸団体との連携について見解をお聞きをいたします。

◎市長(末吉興一君) お尋ねいただきましたホームレスの問題について、私から総論的なことをお答えいたしたいと思います。

 まず、ホームレスの問題は、1つには、最近の経済・雇用情勢という社会的な要因を背景に、背景が1つあると思っております。それから、2つ目は、病気や居住の、住居の問題など個人的な要因。それが両方複雑に絡み合って生じてきた、新たな社会問題であろうというふうにも私は思います。

 この問題は、しかも、1つの都市のみならず、広域的な課題でもございます。同時に、大都市共通の課題でもございます。大都市の市長さん方が集まって、会議の中でよくこの議論をしてまいりました。一致した結論は、これは1つの都市だけではどうにもならんと、個々の自治体のみでは基本的な解決を図ることはできないと。基本的には、国がひとつ主体となって解決すべき問題であるということで、いろんな要望もしてまいりました。これは私も実はそう思っております。

 北九州市がこれまでとってきましたこの問題に対する対応でございますが、これは保健福祉局長がたびたびこの本会議で御答弁申し上げましたように、入院を必要とするほどの急迫したケースにつきましては、生活保護法の急迫保護を適用するなど、ホームレスにつきましても、一般市民と同様の取り扱いを行い、したがいまして、財政負担もしておるところでございます。

 今後とも、この問題につきましては、従来どおり既存の施策の活用により対応していきたいというふうに考えておりますが、ホームレスの自立支援のためには、何といいましても、御質問ありましたように、福祉、雇用、住宅など多くの課題がふくそうしております。1つの課だけではちょっとという関係がございます。したがいまして、関係部局による連絡のための何らかの体制の整備が必要でないかと考えております。このことから、これまでのいきさつもございます、経緯もございまして、保健福祉局を総合窓口とした庁内連絡部局、総務局、市民局、保健福祉局、建設局等で構成する連絡会議のようなものを検討していきたいと考えております。御質問受けまして、そのように考えておるところでございます。その他の件につきましては、保健福祉局長から答弁を申し上げます。

◎保健福祉局長(駒田英孝君) ホームレス問題についてお答えいたします。

 まず、自立支援センターの設置の件でございます。

 ホームレスを短期間入所させまして、宿泊・宿所、食事の提供、職業あっせん等の自立支援を図ります自立支援センターの設置は、全国のホームレスの9割が集中しております東京都や大阪市など、5大都市を中心に進められております。しかしながら、これまで、このセンターを設置した都市からの状況を聞いてみますと、就労できないまま退所したりなど、自立支援センターだけでは抜本的な解決につながっていない現状もございます。これら大都市ほどには本市のホームレスの数はさほど多くはないと思っておりますので、自立支援センターの設置までは考えてはおりません。

次に、国勢調査による住居不定者の調査の件でございます。

 国勢調査では、ホームレス及びその予備軍に関する調査項目はございません。ただし、国勢調査は人口を把握することを目的としておりまして、平成12年の10月1日現在の住居の一定していない者、住居不定者は調査対象となっております。9月30日の深夜に調査いたしました結果では、住居不定者は191となっております。

 次に、リストラ等によります中高年失業者の雇用対策及び生活困窮者に対する融資貸し付けなどの対策についてのお尋ねでございます。

 本市の雇用環境は、大変厳しい状況にございます。リストラなどによって離職した中高年者に対しましては、雇用吸収力の高い分野の人材育成、労働力需給のミスマッチの解消が重要であると考えております。これまで、高年齢者就業支援センター、ウィルにおきまして、就業相談や能力開発等の就業支援に取り組んできたところでございます。今年度は、新たに就職面談会の開催など行います緊急再就職促進事業の実施、それから、インターネットを通じた求人・求職情報の交換の場となります電脳しごと探しひろばの開設、これは本年7月に予定しております。それから、非自発的失業者の雇用の場を確保いたします緊急雇用対策事業の展開などによりまして、再就職に即効性のある就業支援、リストラ対策を進めてまいることにいたしております。

 また、生活困窮者に対します公的な融資制度といたしましては、福岡県の社会福祉協議会が実施主体となった生活福祉資金貸付制度がございます。低所得者世帯等に対しまして、就職するために必要な知識や技能の習得に要する経費など、必要に応じた貸し付けを行っております。

 次に、ホームレスの実態調査についての件でございます。

 現在、本市が把握しております人数は、平成1110月に調査を行ったところ、全市で166人の報告が上がってきております。本市におきましては、各区の保健福祉センターでホームレスの人たちについても、一般の市民と同様に、専任担当職員が個別の相談に応じてまいっているところでございます。

 ただ、これまでの相談への対応は、生活保護の申請を前提としました稼働能力とかあるいは扶養能力など保護要件を判定するための相談が中心であったことから、ホームレスが抱えるさまざまな個人的な問題あるいは解決策を探るためのニーズの把握にまでは至っていないというのが実情でございます。

 したがいまして、今後は、この相談を通じまして、過去の生活状況やホームレスに至った理由、あるいは自立支援のために必要なことは何かなど個々の事情を聞くことにより、できるだけ実態の把握に努めてまいりたいというふうに考えております。

 最後に、地域及び諸団体との連携の問題でございます。

 ホームレスに至る経緯は、仕事の問題や家庭の問題、住居の問題など、一人一人さまざまでございます。中には、地域社会での支え合いが必要なケースもあるのではないかと思われます。したがいまして、泊議員御指摘のように、地域団体やボランティアとの連携・協力が今後の一つの検討課題だというふうに考えております。以上であります。

29番(泊正明君) 時間がございますので、要望と第2質問をさせていただきたいというふうに思います。

 ホームレス問題につきましては、住宅、仕事、健康維持、こういう3つの大きな問題を解消させるために、本日、市長が連絡会議を設置する、こういうことでございました。大変な前進ではないかなというふうに評価をしているところであります。

 本日は、野宿生活者の対処について述べましたけれども、本来は、ホームレスにならないための抜本的な対策が必要不可欠であるというふうに思っているわけであります。今日の厳しい経済環境を反映いたしまして、自殺者、家出、行方不明者、こういう方が増加をしているわけでございまして、これに対する雇用の問題あるいは当面の生活の融資の問題、県とも十分連携をとっていただきますようにお願いを申し上げる次第でございます。


 平成13年 2月 定例会(第1回)-0307日−05

56番(馬場一榮君)

次に、NPOについて述べさせていただきます。

 今後の住民の市政参画でNPOとの連携は極めて重要な課題であります。昨年、ホームレスを支援するホームレス支援機構という団体がNPO登録されました。既に高齢者や病人などを保護するシェルターの早急な実現に向けて行動を開始しています。

 私は、NPOとは、本来、行政が解決すべき課題を、行政とは異なるアプローチから取り組んでいくものと理解しております。特にホームレスの問題については、本来、行政が解決すべき課題だと思いますが、NPOであるホームレス支援機構が行政に先んじた取り組みを展開しております。このようなNPOの活動についての行政の窓口はどこになるのか、お尋ねをいたします。

 また、市は、ホームレスの場合だけでなく、NPOの活動全般についてどのような位置づけを行っていくつもりなのか、お尋ねをいたします。

◎市民局長(真鍋多喜男君) NPOに関しての御質問でございます。

 まず、行政の窓口についてでございますが、NPOの窓口につきましては、平成11年に市民局に相談室を設置し、法人化や税制の相談、情報の提供など何でも相談に応じてきたところでございます。相談室を開設以来、相談件数約200件、相談室を経由して法人化したNPO27団体に上っております。NPOの活動の相談内容は大変多岐にわたっております。一般的な事柄につきましては市民局が、専門的な事柄につきましては所管局につなぎ、多局間にわたる事柄は主要所管局が関係局と連絡調整を行って対応しているところでございます。なお、ホームレスの問題につきましては、これまでも生活保護とのかかわりもあり、保健福祉局が窓口となってまいりました。この件につきましては、今後とも保健福祉局が窓口となり、他の関係局と一体となって対応していくこととしております


 平成12年 9月 定例会(第3回)-0911日−02

58番(馬場一榮君)

次に、ホームレス問題についてお尋ねをいたします。

 ホームレスの支援団体である北九州越冬実行委員会は、本庁舎横の紫川河畔で炊き出しを行ってきました。また、保健福祉局は、この越冬実行委員会とともに、ホームレスの皆さんに対する結核診断を行ったこともあります。その本市が、紫江'Sの完成後、初めての炊き出しである8月11日、市職員100名ほどで炊き出しの制止行為を行いました。 1時間の押し問答の後、結果的に炊き出しはこれまでどおり紫川河畔で行われました。8月25日は再び炊き出しに対する制止行動がとられ、紫川河畔で実施できずに、弁当200食を越冬実行委員会は配って回りました。現時点では野外音楽堂での許可が出され、次回からは場所を変えて行うということになりました。

 私は、この問題は、同じ人間として、そして都市社会の矛盾の最たるものとして現存するホームレス問題に正面から向き合ってこなかった結果として、紫江'Sの完成とこの問題がぶつかったのだと思います。勝山公園周辺から立ち去ってくれればいいという声もありますが、行き場のないホームレスの人々が周辺に分散すれば、事態はもっと深刻な状況になりかねません。また、本市のホームレスの数も少なく、現在の法の範囲内での対応という現状では、この問題の前進はあり得ません。

 この問題で、政府は、ホームレス自身も地域住民も良好な環境の中で暮らせる地域社会とするために、国、地方公共団体が一体となって、雇用、福祉、住宅等各分野にわたって総合的に取り組む必要があるとの認識に立ち、ホームレス問題連絡会議を設置し、その対応を検討した結果、ホームレス問題に対する当面の対応策をまとめたところです。そして、自立支援の効果的な実施ということで、ホームレスの就労支援を行うための宿舎や食事の提供とともに、定期的な入浴や下着類の支給等日常生活が送れるよう十分に配慮することや、定期的な健康診断、就労するために必要な住民登録、職業あっせん、求人開拓及び住居の確保等をうたっています。

 本市の昨年の決算では、命にかかわる急迫状態でホームレスの方が延べ580人救急車で運ばれ、その入院等の治療費に約6億円を支出したと聞いています。なぜ6億円もという声がありますが、私は、逆に、ホームレスの自立支援を今よりもっと進めることによって、この治療費は半分以下に下げられると思います。これまで、本市のホームレス対策は、生活保護という観点で、保健福祉局保護課が対応窓口でありました。

 既存の法体系の中での対応ではなく、ホームレス対策を施策として位置づけ、対応を検討すべき時期だと考えますが、いかがでしょうか。

保健福祉局長(駒田英孝君)

次に、ホームレス問題についてお答えをいたします。ホームレス対策を施策として位置づけ、対応を検討すべき時期だと考えているがどうかとのお尋ねでございます。

 野宿生活者、いわゆるホームレスの自立を援助するためには、個別に生活実態を把握した上で、それぞれの実情に応じた適切な助言や指導を行うことが必要でございます。そのため、本市におきましては、生活困窮者の最低生活の保障と自立援助を目的とします生活保護法の精神に基づきまして、ホームレスの人たちについても一般市民の方と同様に保健福祉センターの窓口で相談に応じ、ホームレスの人たちの個々の実情に応じて、自立のために必要な助言と指導を行うとともに、必要な保護を行ってきております。

 具体的には、入院を必要とするほどの急迫したケースにつきましては、生活保護法の例外規定でございます急迫保護を適用しまして、医療扶助を行ってきております。これに要した平成11年度の医療扶助費は、馬場議員御指摘のとおり、約6億円となっております。また、高齢者や障害者など自立能力に乏しい人には、養護老人ホームや救護施設等に入所措置を行うなど適切な対応をしてまいっております。更に、健康面に対する配慮から、保健所による街頭での健康診断も実施したところでございます。

 ところで、国におきまして昨年の2月に設置されましたホームレス問題連絡会議で検討の上、当面の対応策として創設されました主な施策としましては、ホームレスの約9割が集中しております大都市での実施が予定されているものでございます。本市におきましては、大都市を除くほかの自治体と同様に、これまでどおり国の指導によりまして、現行の施策の枠内で対応することといたしております。この考えについては現在も変わっておりません。

 いずれにしましても、ホームレス対策は、1自治体だけで根本的な解決を図ることは大変困難でございますので、今後ともほかの政令市と足並みをそろえまして、国に対して総合的なホームレス対策の推進を求める要望を行ってまいりたいというふうに考えております。以上でございます。


 平成12年 6月 定例会(第2回)-0608日−01

29番(平山政智君)

初めに、ホームレス対策についてお尋ねいたします。

 5月23日に小倉北区の勝山公園にホームレスが建てていたテント小屋に対して行政代執行による撤去が行われました。このテント小屋は、昨年10月ごろに小倉市民会館前にある近代そう曲の祖、ハ橋検校頌徳碑の前に建てられたとのことですが、毎年開催してやる御前祭を5月28日に行いたいと主催者から市に撤去の要望が出されていたとのことであります。

 もともとはこの場所に3つのテント小屋があり、市職員の撤去指導に従い2つの小屋の住人は自主的に撤去したということですが、このテント小屋の男性だけが他の場所を市が紹介するか移転費用を出せなどと言って指導に従わなかったため、都市公園法の占用許可違反とし、公園条例の他人に迷惑を及ぼす禁止行為に当たるとして代執行を決めたと報道されておりました。

 この代執行に対してホームレスの支援団体が現場で、生存権を脅かす暴挙だと抗議したほか、追い出すのではなく自立支援をと市長あてに抗議文を提出したとのことですが、私は、市民が公園を本来の目的で使用できるようにすることは、市としての当然の義務であると思います。

行政代執行を決めた市当局と職員の方には、よくやったと激励したいと思います。この報道に接した市民の方の多くも同様の感想を持ったのではないかと考えます。

 本来、公園は子供からお年寄りまで市民が自由に遊び、散策する憩いの場であります。現に勝山公園は、近隣の保育園、幼稚園の遠足や園外保育の場として、また、小学校の遠足先として長い間親しまれております。その場所を不法に占拠し、小屋を建て住み着くなどということが許されるはずはありません。

 私のもとにも、子供さんを持つ親御さんや御婦人から、公園で子供を遊ばせられない、気味が悪くて公園で散歩もできない、夜になると近づけないなどの苦情と市はなぜ追い出さないのかという怒りの声が寄せられております。また、小倉駅の南北を結ぶ公共連絡通路についても、苦情の声を聞きます。実は、この通路は小倉駅の北側の子供たちが小倉中央小学校に通う通学路にもなっております。通学路として利用しているということは、友達と遊んだり塾に行った帰りにも通っているということですが、ここにもホームレスが段ボールで小屋をつくって住み着いております。学校の関係者や父兄の方から、ちょっと遅くなると安心して通れない、何とかならないのかとの声があります。

 私も、先日、夜遅くに歩いてみましたが、通路の両側に20人ほどでしょうか、段ボールを並べて寝ており、異様な雰囲気でありました。私は何もホームレスの方すべてが人に危害を加えるとか危険であると言っているのではありません。実際にホームレス絡みの事件が起き報道されております。市内の例を挙げれば、昨年2月に紫川の風の橋の所でホームレス同士のけんかから殺人事件が起きております。7月には若松区の頓田貯水池でもホームレス仲間の殺人事件がありました。記憶に新しいところでは、本年4月6日午後1時半ごろから午後3時ごろの間、八幡西区の馬場山を拠点にしていたホームレスが、津屋崎町の公園から小学校1年の女の子供さんを3日間も連れ回して、ハ幡西区の金剛で発見されたという事件があります。容疑者の57歳の男性は、このほかにも北九州市内などで3件、数時間にわたって女の子供さんを連れ回す事件を起こしていたとのことであります。こうした事件を見聞きすれば、親の立場として怖い、気味が悪いといった感覚を抱くのもいたし方ないことであり、駅の通路が通れない、公園を利用できないとの声になるのも市民感情としてやむを得ないと言わざるを得ません。

 もう1つの心配は火災です。魚町の銀天街も夜になるとホームレスの段ボール小屋が目につきます。中央の通りだけでなく横の細い道にもいるようで、閉まったシャッターの前に、あるいは軒下にと段ボールを積み重ねています。中には段ボール小屋の中で煮炊きをしている例もあるとのことですし、また、たばこを吸っている姿も見かけます。昨年、旦過市場で火事があったばかりであり、商店街の方は、とにかく火事が心配でたまらないと言っております。

 更に、都市のイメージとしても大きなマイナスであり、せっかく改装をされた100万都市の玄関としての魅力を高めた小倉駅の連絡通路や都心小倉のメーンストリートである魚町銀天街にホームレスの段ボール小屋が並び、市庁舎の目の前にある都市公園に常設のホームレスの小屋が38も建ち並ぶ。これでは北九州市を訪れる人の印象がよくなるはずはありません。

 私は、今回の行政代執行による撤去を皮切りに、公園や公共通路、商店街の路上などからホームレスの不法占拠を一掃し、本来の利用目的が果たせられるように積極的に取り組んでいただきたいと思います。(「どこに行くんか、後は。」の声あり。)

 もちろん私は、ホームレス問題が非常に複雑で根本的な解決がなかなか難しいことは承知をいたしております。国の方でもホームレス問題連絡会議を設置し、ようやく対策をとり始めたばかりであることも承知をいたしております。しかし、だからと言って、市民に公園利用はしばらく待ってくださいというわけにはまいりません。ホームレス対策は対策として早急に取り組んでいく必要がありますが、同時に、一刻も早く公園や駅連絡通路を安心してだれもが自由に利用できるよう、ホームレス占拠の一掃を強く求めたいと思います。

 そこで、この件に関連して数点お尋ねをいたします。

 第1に、今回のテント小屋の撤去に至る経過と考え方をお聞かせ願います。

 第2に、市内のホームレスについて、各区ごとに把握している人数をお尋ねいたします。

 第3に、今後とも公園などを不法占拠しているホームレスの小屋については行政代執行の手続をとっていくお考えでしょうか。

 第4に、小倉駅連絡通路や魚町銀天街のホームレスについては、どのような対応を考えているのでしょうか。

 最後に、自立支援など今後のホームレス対策について、考え方をお尋ねいたします。

◎建設局長(白石康彦君) ホームレス対策について御質問をいただいております。私の方から3点についてお答えいたしたいと思います。

 まず第1点は、今回のテント小屋の撤去に至る経過と考え方ということでございましたが、都市公園は、屋外におきます休息、遊戯、それから運動その他のレクリエーションの場であります。子供から年長者まで年齢を問わずに、安全で快適に利用できる市民の貴重な財産でございます。

 今回、勝山公園内の小倉市民会館横において行政代執行を行いましたが、その理由は、当該地にある石碑の前で、毎年、市民による碑前祭が行われておりまして、その支障になること。それから、周辺の松の木が枯れて、倒木等の危険がございました。周辺の樹木も含めて撤去、せん定等の工事をする必要が生じたために実施したものでございます。

 今回の行政代執行に当たりましては、再三にわたって撤去指導を行ってまいりました。その結果、2件は自主的に撤去いたしましたけれども、残る1件につきましては応じませんでした。このため、5月17日に除却命令書を相手に渡し、以後、行政代執行法の手続に基づきまして、戒告書の送達、それから代執行令書の送達を行い、最終的に5月23日に行政代執行を行ったものでございます。今回の措置は、市民の自由な公園利用を妨げ、このまま放置することが著しく公益に反するものと判断してやむを得ず実施したものであり、適切な措置であったと考えております。

 次に、今後の方針でございます。

 近年、公園などにホームレスがテントや仮設小屋等を設置いたしまして、不法占拠する状況が増加しておりまして、このまま放置することは都市公園法や市関係条例などに違反しているだけではなくて、他の市民の利用を妨げることとなり、憂慮すべき問題だと考えております。このようなホームレスに対する今後の対応については、公園施設等の管理を超えた問題もございまして、関係部局とも十分協議しながら進めてまいりたいと、このように考えております。

 特に勝山公園に関しては、本市の顔となるシンボル公園として位置づけて整備を進めてきたところでございます。現在、都市計画道路城内大手町線を初めとした整備工事に着手するなど、勝山公園周辺を取り巻く状況は大きく変わってきております。今後は、こうした整備計画を踏まえ、また、地元自治会からの要望や多くの市民からの苦情を勘案しまして、状況によっては行政代執行も視野に置いていく必要があると、このように考えております。

 それから、小倉駅連絡通路や魚町銀天街の対応でございますが、御指摘の公共連絡通路は、JR西日本、それからJR九州及び市の三者が所有するものでございまして、通路自体はJRの敷地内にあるために、市とJRの間で管理協定を定めまして、JRが主体となって管理を行うこととしております。公共連絡通路が段ボール等で占拠されるようになったのは本年の2月ごろからでございまして、ピーク時には30数名の者が寝泊まりをする状況にあったために、JRにその対応を要請しておりました。その後、JRの指導によりまして、6月に入ってからは10数名に減少してはおりますけれども、引き続きJRと協議してまいりたいと、このように思っております。

 それから、魚町銀天街についてでございますが、魚町銀天街につきましては、店舗のシャッターが閉まる午後9時過ぎから段ボールが持ち込まれているようでございまして、市進上であれば、当然、市が対応することになるんですけども、現況では段ボールによって占拠されている場所が店舗の軒下であったり、あるいは店舗跡の空き地などの民有地でございまして、市の権限では対応が困難な状況にございます。現状では、各商店の側で夜間に段ボール等のごみを出さないとか、あるいは店舗の前にさくを設けるなどの自衛手段を講じるしか対応策がないのが現況でございます。今後は、JRや商店街など代表者と早急に協議するとともに、関係部局とも十分連携をとりながら対処してまいりたいと、このように考えております。

◎保健福祉局長(駒田英孝君) ホームレス対策についてお答えをいたします。

 市内のホームレスについて、各区ごとに把握している人数についてのお尋ねでございます。

 本市が把握しておりますホームレスの人数は、昨年10月現在で166名となっておりますが、これは全国のホームレスの実態を把握するために、厚生省の方から照会がございまして、その際に、公園やJR駅舎など公共施設の管理者及び関係機関から聞き取りを行った上で、国に報告した人数でございます。

 各区ごとの内容でございますけれども、門司区が8人、小倉北区が79人、若松区が9人、八幡東区が13人、八幡西区が35人、戸畑区が22となっており、小倉南区においては該当がないという回答をいただいております。

 次に、自立支援など、今後のホームレス対策についてのお尋ねでございます。

 国におきましては、ホームレス問題について、総合的な取り組みを進めるため、昨年の2月にホームレス問題連絡会議が設置されました。1同連絡会議で検討されました当面の対応策の1つとしまして、今年度、平成12年度からホームレスの生活相談や職業相談に応じるため、自立支援センターの設置が打ち出されております。この施策は、東京、大阪など全国のホームレスの約9割が集中している大都市での実施が予定されているものでございまして、本事業の対象とならない、本市を含めましたほかの自治体におきましては、国の指導によりまして、現行の諸施策で対応することとなっております。

 ホームレスに至る要因といたしましては、失業、家庭の崩壊、社会生活からの逃避などの社会・経済的な背景やさまざまな個人的事情が絡み合っておりますが、ホームレスに限らず、生活困窮者の自立を援助するためには、個別に生活実態を把握した上で、それぞれの実情に応じて、適切な助言や指導を行うことが必要であると考えております。

 そのため、本市におきましては、生活困窮者の最低生活を保障するとともに、自立助長を目的といたします生活保護法の精神に基づきまして、ホームレスの人たちについても、一般市民と同様に相談に応じてまいっております。特に、入院治療を必要とするなどの急迫したケースの場合、これまでも生活保護の適用をしておりまして、これに要した昨年度、11年度の医療扶助費は約6億円となっております。

 本市としましては、今後とも、これまでと同様に各保健福祉センターで個別の生活相談に応じるなど現行施策を活用することにより、適宜適切な対応をしてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

29番(平山政智君) ホームレス対策について、一言だけ要望をしておきます。

 私も今回質問するに当たって、勝山公園や小倉駅、魚町銀天街、いろんな所を、いろんな時間に歩いてみました。特に、勝山公園では、5月8日、朝、私が議会に来る前、ずっと歩いてきましたが、そのとき、ホームレスの飼っている犬が4匹私に襲いかかってきたわけでございます。石ころがない、棒切れがないもんだから、足でけりよったら、かみついてくるもんだから、上着を脱いで追っ払ったわけなんです。この犬はその後どうしたか、ちょっと聞いてみたいんだけれども。そういうことは、大人の私でも非常に怖い、恐怖感を感じたわけでございますから、子供さんや御婦人の方は本当に何とかしてくれという、早くしてもらいたいという声は一層強いのではないかと思っておりますし、ぜひ、建設局長の答弁でもありましたように、早急に対策を講じていただきたい。

 また、いろんな人の話を聞いたり、私も厚生省の研究会報告書も取り寄せて読んでみました。最初の質問では余り触れませんでしたが、市民が公園なんかを利用できなくなったという問題のほかに、環境衛生の悪化で感染症がまん延するおそれがあるように聞いておりますし、昨年、1年間にホームレス対策に要した市費のお金は6億円もホームレスの入院治療費に充てていると、こういう話も聞いております。

 それから、人道的に行われている越年対策とか炊き出しといったことも、根本的な解決には私はならないと思っておるんです。余り手厚い対策をやると、全国からその地域にホームレスが集まってくるという問題も、この報告書の中では指摘をされております。ですから、対策の基本は自立支援しかないわけですから、どうぞひとっホームレス対策についても、性根を入れて、腹を据えて取りかかっていただきたいと、こう要望して、質問を終わります。


 平成11年 6月 定例会(第2回)-0603日−01  

58番(馬場一榮君)

次に、野宿労働者、いわゆるホームレス問題についてお尋ねをいたします。

 長引く不況で働き口を失い、野宿労働者になる人が最近急増しています。本市においても、1988年に30人前後だった野宿労働者は、北九州越冬実行委員会の調べでは、昨年12月で最高で236人となっています。

 私は、先週の金曜日、越冬実行委員会の炊き出しに参加をしました。紫川河畔で行われたこ7)炊き出しは、みそ汁とおにぎりの配給でした。一列に並んだ野宿労働者の人々は、一緒に参加した小学校4年の私の息子と、こんばんは、こんばんはとあいさつをしながら渡すみそ汁とおにぎりを笑顔で整然と受け取っていました。私が数えた列は120名でしたが、128名が訪れたということでした。食事の後、衣類の配布が行われました。中には毛布も靴下もないという人もおり、服を余分に受け取っていました。そして、風邪薬や胃薬、湿布薬の配給です。また、履歴書をつくるための写真撮影も行われていました。その後、よろず相談ということで私も立ち会いましたが、Aさんは先月の5月18日から野宿をしている、東京から福岡に仕事があるということで来たが、1週間に1日の仕事しがなく、ならば北九州ということで来てみたが、90人応募して30人しか採用されず、結局お金がなくなり野宿をするしかなくなった。夜は大変寒くつらい、仕事があれば働きたいということでした。この日、食糧の支給から自立支援のための相談などをかいま見ただけで、ホームレスの皆さんと信頼関係のあるこの実行委員会の活動に心から敬服いたしました。

 この越冬実行委員会は野宿労働者に聞き取りアンケート調査を行っています。まず、どこを処点としているかという質問に、小倉駅51人、紫川53人、戸畑・黒崎73人。年齢は平均55.2歳、最高齢76歳、最年少19歳。一番多い年代は5033%であります。最近の傾向としで平均年齢が下がっていて、最年少は19歳であること。 60歳以上の高齢ホームレスが33.4%で、これらの世代は今後暑気が回復したとしても就労年齢は過ぎており、自力での自立は不可能であります。56.3%が土木、建築関係の仕事をしていました。そのほとんどは日雇い就労形態であり、よって、無年金者がほとんどであります。そんな中、大都市で増加しているホームレスの総合的な対策を協議してきた国と東京都など6自治体でつくるホームレス問題連絡協議会は、先月26日、東京都、大阪市、横浜市の3自治体で、この夏以降、支援センターを設けるなど自立支援事業を始めることを決定したとの報道がありました。将来は各自治体の判断を基準に、全国20ヵ所に広げる予定どしています。

 私が最初に越冬実行委員会の皆さんから、既にホームレス支援が限界であるとの相談を受けて既に3年が経過しました。越冬実行委員会の皆さんは大変苦労しながら全国からの資金援助を募って、炊き出しや服の提供、病気の治療の支援、そして就労自立支援を約10年続けてきました。今回、ホームレス問題連絡協議会は、具体的支援策を効果的に推進するためには、社会冨祉法人や民間ボランティア団体等の協力を得るとともに、地域住民の理解と協力が不可欠であるとのことであります。

 そこで、お尋ねいたします。

 まず第1に、さきに報道された本市のホームレスの人数については、どのような調査で70人との報道がなされたのか。第2に、こうしたホームレスをめぐる環境が変化しつつある今、本市においても、ホームレス支援に取り組んではいかがかと考えますが、見解をお尋ねします。

◎保健福祉局長(駒田英孝君) 野宿労働者の問題についてお答えをいたします。さきに報道されました本市のホームレスの人数の問題とホームレス支援についての2点についてお尋ねをいただきました。

 まず、ホームレスの人数の問題でございます。

 大都市を中心に増加いたしておりますホームレスの総合的な対策を協議するため、厚生、労働等の6省庁と東京都、大阪市、横浜市等の6都市自治体で構成するホームレス問題連絡会議が今年の2月に設置されました。同会議が今回明らかにしました北九州市のホームレスの人数は80でございます。この数字は、国の調査依頼に基づきまして、本年の3月に、北九州市が市内のJRや公園などの主要な公共施設の管理者の方から、それぞれの管理下にございます施設の一部を常時不法に占用しております方々の数を聞き取った上で集計して、国に報告したものでございます。

 次に、ホームレス支援対策についてでございます。

 本市としましては、いわゆるホームレスと言われる人たちへの援助につきましては、各保健福祉センターで、入院が必要な場合などそれぞれの実情に応じまして保護を行ってきております。

 今回、国のホームレス問題連絡会議が当面の対応策を取りまとめ、まず初めに、東京都、大阪市、横浜市の3自治体においてホームレス対策の拠点となる自立文援センターを設置しまして、雇用、福祉、住宅対策に取り組むこととしております。その上で、状況を見ながら全国20ヵ所に広げていきたいという考えでございます。

 本市のホームレスの人数は、他の大都市と比較しまして、現在のところそれほど多い状況にはないことから、この問題は、基本的には一般の生活困窮者と同様に、個別のケースごとに各保健福祉センターにおきまして相談に応じるなど、生活保護法の枠内で対応できると考えております。

 一方、ホームレス問題連絡会議など新しい動きも出てきておりますし、今後ともこの問題につきましては、国や他都市の動向等に関心を払っていきたいと、このように考えております。以上でございます。

◎保健福祉局長(駒田英孝君) ホームレスの問題でございます。先日、北九州と福岡の両市長のトップ会談が行われましたが、これは、今後、市政全般にわたって両市が連携をしながら、共通の課題を解決していこうという、そういった目的だと私は思っております。保健福祉の問題もまさしく両市共通の課題でございますので、できましたら、ホームレスの問題も今後は福岡市と連携をとりながら対応を進めてまいりたいと、このように考えております。