広島県


皆さまから寄せられたご意見・ご提言の一部を紹介します。

(平成15年度4月〜9月/10月〜3月)

 

ホームレス支援策について

 広島県は自治事務や法定受託事務とは言え,もっと関係市町行政間の連携をとって,困窮している県民の生活の安全,安定,健康を守るよう,ホームレスの人々を支援する行政を進めるべきである。

 最近のホームレス問題は,新しい器を用意しないまま中央政府が社会経済の全てにわたる構造改革を進めているので,かつてないホームレスを全国全ての県に生み出している。全国で約26,000人,広島県で約250人(広島市160人,福山市50人,あとは呉市,三原市,尾道市,大野町)とあって,3060歳未満で仕事を探している人が70%,高齢者・障害者・病気の人が残り30%である。この人たちは怠惰な人たちではなく,直前まで高速道路,ダムなどの建設現場で働いており常勤が多く,アパートか持ち家の人たちで,しかも驚くべきことに60%は広島県出身者である。

 現在,ボランティア団体や社会福祉士会が広島市,福山市,廿日市市で2週間に1回食べ物などをもって声かけ,制度活用への相談支援活動を行い,行政は広島市が積極的に街頭相談を行い,必要な人には生活保護の適用を行い,路上から家亜内に移らせて,人間の尊厳を守る生活支援を行っている

 広島県はこの冬場に向かって支援策を関係市町に取り組むよう技術的助言を組織的に行うべきである。

(回答)

 ご意見を頂きありがとうございました。

 県内市町村に対しましては,国の基本方針の周知を図っております。

 県としては,生活保護の適用をはじめ既存事業の実施に当たってはホームレス問題(自立支援)へ配慮するとともに,関係市町村,関係機関等との連携や適切な役割分担を図りながら必要な支援を検討してまいりたいと考えております。

 今後ともご支援ご協力をお願いします。(福祉保健部福祉指導室) /


 広島県広島市


16 ホームレス対策の推進

 

【 現状と課題 】 本市では、ホームレスの人が自らの意思で安定した生活を営めるよう支援するため、仮住居提供事業(注1)、街頭相談事業(注2)及び診療支援事業(注3)を実施していますが、一部のホームレスの人については、すぐには居宅生活や社会生活に適応することが困難な状況にあることから、社会復帰のための支援が必要となっています。

【 取組 】 現在実施している事業に加え、本年度新たに、社会生活に復帰する意欲はあるが、すぐには居宅での生活などに適応することが難しいホームレスの人に、一定期間の宿所の提供や、相談・助言などを行う「自立支援ホーム事業」を平成16年(2004)10月から開始し、社会復帰を支援します。

注1 仮住居提供事業 

   急迫した状況にあるホームレスの人に、短期間宿所を提供して生活保護を適用し、住宅確保等の必要な援護を行っています。

 注2 街頭相談事業 

   ホームレスの人を支援する民間団体と連携し、病気の人や高齢者など、特に援護が必要と考えられるホームレスの人の生活相談等を行っています。

 注3 診療支援事業 

   一時的な診療が必要なホームレスの人に、無料又は低額な料金で診療が受けられるよう支援を行っています。

【 達成状況 】

 地域の理解と協力を得て実施する必要があるため、地域住民の方々との協議を進めてきましたが、本年度においては、事業実施についての理解を得ることができませんでした。今後も早期の事業開始に向けて鋭意努めます。


 16 ホームレス対策の推進

本市では、ホームレスの人が自らの意思で安定した生活を営めるよう支援するため、街頭相談事業(注1)及び診療支援事業(注2)を実施していますが、一部のホームレスの人については、すぐには自立した居宅生活や社会生活に適応することが困難な状況にあります。そのため、社会復帰を支援することを目的とした新たな取組みが必要です。

 

社会生活に復帰する意欲はあるが、すぐには自立した居宅生活などに適応することが難しいホームレスの人に、一定期間の宿所の提供や、相談・助言などを行う「自立支援ホーム事業」を本年度中のできるだけ早い時期に開始し、社会復帰を支援します。

注1 街頭相談事業

ホームレスの人を支援する民間団体と連携し、病気の人や高齢者など、特に援護が必要と考えられるホームレスの人の生活相談等を行っています。

注2 診療支援事業

一時的な診療が必要なホームレスの人に、無料又は低額な料金で診療が受けられるよう支援を行っています。

 地域の理解と協力を得て実施するため、地域住民の方々との協議を進めてきましたが、平成17年度(2005年度)においては、事業実施についての理解を得ることができませんでした。今後も早期に事業開始できるよう努めます。


 広島市議会


平成18年第 2回 2月定例会−0216-01

◎秋葉忠利 市長

B 低所得者福祉の充実については,ホームレスの自立を支援するための入浴や就労支援などの事業に対し,引き続き助成を行います。


 平成17年第 4回 6月定例会−0629-04

◎秋葉忠利 市長

福祉,教育の分野では,入浴サービスなどを通した路上生活者の自立支援を行う「広島キリスト教社会館」,精神的に追い込まれた市民からの電話相談をボランティアで行う「社会福祉法人いのちの電話」,さまざまな体験を通して引きこもり青年の自立支援を行う「NPO法人青少年交流・自立・支援センターCROSS」,子供への本の読み聞かせなどを行う勤労青少年ホームの会員の活動などがあります。


 平成17年第 2回 2月定例会−0217-01

◎秋葉忠利 市長

B 低所得者福祉の充実については,広島県社会福祉士会等が実施する,ホームレスの自立を支援するための入浴や就労支援などの事業に対し,新たに助成を行います。


 平成14年第 2回 6月定例会−0628-04

◆4番(永田雅紀議員)

また,中島神崎橋の下はホームレスの方々の仮住まいとなっており,河岸緑地整備を進める広島市の文化施設周辺としてはいかがなものかと思われる状況でございます。


 広島県社会福祉会 会報 真心 2号 2005年8月1日

 

路上生活者(ホームレス状態にある被支援者)への支援を通じて、広く県民の皆様への公益事業を展開する取り組みを開始して、早くも3年の月日が過ぎようとしています。当初は「夜回り活動」と呼ばれる夜間の定期巡回活動への参入を足がかりとして、対象者への接近を図り、必要とされる支援方法を模索してまいりました。すでに展開中の「くつろぎ入浴」事業は、「夜回り活動」と並んで、当委員会の実践活動の基盤を成す存在として定着しています。同様の事業展開を福山地区でも実現できるよう地域への働きかけが進行しつつある中、広島地区では新たに移転先を求め、入浴と「くつろぎ」の場面を通じて、個別の面接相談への導入と相談内容に応じた「具体的支援策への結びつけ」という、これまでの実践モデルの更なる充実を計画しています。

 

 一見、都市地域特有の社会問題として捉えられがちな「ホームレス」支援対策ですが、現在、当会北支部会員の尽力により「過疎地域再生のための労働力確保と仕事開拓」という広域的な地域ニーズへの人材投入としての橋渡しが行われています。更に、このような画期的な仕事開拓を含めて、職業生活訓練等を併せ持つ支援プログラムの開発・実践を活動の核とする新たなNPO法人「広島路上生活者支援機構」との事業共催等、様々な地域の団体との協働・連携を深めていくことで、地域に内在する社会資源の充足が図れるものと考えています。

 

 これまでも、そしてこれからも、夜回り活動を支えるボランティアや、社会福祉協議会、行政担当課、或いは看護・介護の領域を代表する専門職団体等との「コラボレーション」とも言える「価値観の共有」に基づく連携を推進し、文字通り結び付けていくことが、我々の役割のひとつであると感じます。そして「地域コンフリクト」の払拭と「ソーシャル・インクルージョン」の醸成を志向する新たな人脈の構築のため、広く県民、市民参加による「ボランティア養成講座(今年度11月〜3月)」のほかに、社会福祉士を対象とした「専門相談員養成講座(今年度10月〜12月)」の開講を計画しています。

2005/07/27

ホームレス支援担当理事:齋藤秀生


  第2号議案 2006(平成18)年度 社団法人広島県社会福祉士会 事業計画書()

3 ホームレス自立支援活動(ホームレス支援委員会)

(1)巡回活動

ボランティア団体等と連携し,安否確認,食品・衣料・日常生活用品等の配布を行なうとともに,実態把握と個別相談援助を行なう。

 

(2)くつろぎ入浴サービスの実施

NPO法人広島路上生活者支援機構,関係機関,ボランティア団体等と連携して,くつろぎ入浴サービスを実施するとともに,個別相談援助を行なう。

 

(3)啓発活動

「ホームレス支援ボランティア養成講座」等,各種の学習会や研修会を開催し,ホームレス問題への理解と支援の必要性を広く県民や関係機関へ訴える。

 

(4)就労開拓,相談支援事業

広島県社会福祉協議会等と連携し,就労先の開拓・確保,ならびに相談支援に取組む。

 

(5)ホームレス支援活動連絡協議会の開催

広島県社会福祉協議会等と連携し,行政や関係機関,ホームレス支援活動に取組む団体等との情報交換や協働の推進のため,ネットワークづくりを行う。

 

(6)ホームレス支援委員会を開催し,事業の企画と運営等について検討する。

 

(7)地域包括支援センターとの連携

地域包括支援センターの社会福祉士と連携して,高齢・障害のあるホームレスの自立支援を行う。

 

1号議案 2005(平成17)年度 社団法人広島県社会福祉士会 補正予算(案)

中科目 小科目         予算現額    補正額       補正後の予算額

ホームレス自立支援活動費    590,000   1,110,000         1,700,000


 特定非営利活動法人広島路上生活者支援機構

代 表 者 の 氏 名: 大江雅雄

主たる事務所の所在地: 広島市安佐北区口田南六丁目835

定款に記載された目的 :

この法人は、地域に生活する路上生活者、路上生活を脱却した人たち、路上生活に入る可能性のある人たちに対し、就労支援、生活支援等に関する事業を行い、福祉の増進に貢献していくことを目的とする。

定款に記載された特定非営利活動の種類

・保健,医療又は福祉の増進を図る活動

・まちづくりの推進を図る活動

・人権の擁護又は平和の推進を図る活動

・職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動

認 証 年 月 日 平成17年12月5日