四百五十人の無鑑札者

   府下場末の中にて最も戸数の多き難波村は誰も知る如く居民多くは

   困窮にしてその日に追るゝ者なるにより自然営業上無鑑札の向も少

   らざるべしとて頃日其筋にて厳密取調に着手せられし処果して無鑑

   札にて営業する者四百五十人の多きに及たりと。

   

   著者:朝日新聞
   表題:四百五十人の無鑑札者
   時期:18861006/明治19年10月6日
   初出:朝日新聞
   種別:貧困/鑑札