兵庫県西宮市


 ○西宮市福祉事務所事務分掌規則(平成12年3月28日)(西宮市規則第61号)

西宮市福祉事務所事務分掌規則(平成6年西宮市規則第51号)の全部を改正する。

(分課)

第1条 西宮市福祉事務所(以下「所」という。)に、厚生課、障害福祉課、子育て支援グループ及び保育所事業グループを置く。

[2][4][5][6][7]

第2条 前条第1項に規定する課の事務分掌は、おおむね次の各項のとおりとする。

2 厚生課

(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)による保護費の支払いに関すること。

(2) 生活保護に係る新規の相談及び面接に関すること。

(3) 生活保護の申請受付、要否判定及び開始事務に関すること。

(4) 傷病届の受付及び審査に関すること。

(5) 医療要否意見書の交付、受理及び審査に関すること。

(6) 医療券その他医療給付関係書書類の交付、受理及び審査に関すること。

(7) 診療報酬明細書の審査に関すること。

(8) 医療扶助関係の統計の作成に関すること。

(9) その他生活保護法に関すること。

(10) 法外援護に関すること。

(11) 行旅死亡人及び浮浪者の取扱いに関すること。

(12) 援護資金の相談、貸付、貸付金の集金及び西宮市援護資金審査委員会に関すること。

(13) 福祉に関する法及び法外の措置に伴う調査に関すること。


 西宮市議会


 平成18年12月(第15回)定例会−1211-04

◆6番(大川原成彦)

3番目、公園管理について。

 平成1811月5日、西宮市立樋ノ口小学校の南100メートル足らずに位置するあらきの森公園で、子供の目の高さほどに見えにくい細い針金を遊具やフェンスに取りつけるという悪質で危険ないたずら事件が起きました。当日晩のテレビニュース、6日の朝刊で報道されるという事態となり、地域住民のみならず、西宮市民にとって大きな不安と恐怖心を与える結果となりました。

◎環境局長(藤井厚夫)

今回発生しました事件は、いわゆる愉快犯と言われている悪質ないたずら事件で、学校や警察、自治会等、地域の方々と連携し、パトロール強化などを行い、再発防止に努めているところでございます。

明るく美しい公園づくりとして、公園灯の配置による適切な照度の確保、繁茂し過ぎた樹木の剪定、落書きの消去や違反公告物の撤去、自転車、家具、家電製品その他のごみなどの不法投棄物の搬出処理及びこれらを防止するための啓発看板の設置、あるいはホームレスの指導など、安全で安心して利用できる公園づくりに努めております。今後とも、このように犯罪を起こさせない環境づくりとともに、地域住民と行政とが協力して公園へ鋭い目を光らせることが重要ではないかと考えております。

 以上でございます。


 平成18年 3月(第12回)定例会−0306-03

43番(中川經夫)

4番目の安心、安全の町づくりについてです。

 まず、1点目のホームレスの問題についてです。

 1月30日、ホームレスの強制撤去が大阪で行われ、このことが大きくテレビなどで取り上げられました。今回は、ホームレスの自立支援などに関する基本方針を策定し、都道府県及び市町村は必要があると認められるときは施策を実施するための計画を策定しなければならないと定め、また、公園などの公共施設を起居の場所とすることで本来の利用が妨げられているときは、当該施設の管理者は施設の適正な利用を確保するため必要な措置をとるものとされています。本市も、この問題については、本会議で何名かの議員が取り上げられています。住民の要望により撤去された地域もあり、武庫川で過去にホームレスにかかわる殺人事件も起こっています。現在武庫川沿いに住みつくホームレスは、減少するどころか、増加しているように思われます。市民が憩う安全な場所や、また景観上の問題など、決して良好な状態であるとは言えませんが、自立支援法の策定もあり、大変難しい問題になってきています。対岸の尼崎側のホームレスもさらにふえているように思われます。大阪で撤去されて、強制撤去されたホームレスが移り住んで、さらにふえ、今後、市民とのトラブルも起こり得る可能性も大いにあります。

 そこで質問させていただきますが、まず、1点目として、武庫川沿いに住みつくホームレスの増減数、場所などの現状と過去の推移を教えてください。

◎総合企画局長(安富保)

4番目のホームレスの問題についてのお尋ねにお答えをいたします。

 1点目の武庫川沿いのホームレスの増減数、場所などの推移についてでございます。

 市全体では、平成15年2月の調査で130人、16年9月は108人、17年9月では前年と同数の108となっております。このうち武庫川沿いでは、平成15年が93人、16年が87人、17年9月が72となっております。ほかの場所といたしましては、鳴尾浜臨海公園、浜甲子園運動公園や上田西公園などの公園と阪神高速道路の高架下などとなっております。

 2点目ののじぎく国体の開催を機に全県的な対応ができないかという点についてでございますが、現在のところ、具体的な対応については聞き及んではおりません。本市におけるホームレスの対応につきましては、福祉部門では、NPO法人などの支援団体が確保、提供した施設や保護施設に入所した場合、あるいは病気などにより医療機関へ入院した場合など、居住地が確保されたことを前提に保護を実施しているところでございます。また、要保護者が病気やけがなどにより急迫した状態にあるときは、職権により保護を開始した事例もございます。公園につきましては、管理者として、定期的な巡回時などにおきまして、自主的な退去の勧告や、公園利用者、周辺住民に対する迷惑防止に向けた指導を行っております。また、企画部門では、本庁関係部局との調整を行うとともに、県や隣接の尼崎市ともその対応について連携、協議を行っているところでございます。

 3点目の、生活保護による保護の実施などの支援策について、新たな取り組みや進展についてでございますが、ホームレス対策につきましては、市域を越えて広域的に取り組むことが重要であると考えております。このため、県や尼崎市と連携、共同いたしまして、例えば武庫川河川敷において生活相談、健康相談などの実施について、現在関係部局と検討を行っているところでありまして、今後、県、尼崎市とも協議調整をし、必要な対応を図ってまいります。

 4点目の県に対する自立支援に向けた広域的な取り組みについての意見、要望でございますが、県は、実施計画の策定に合わせまして、平成16年度において、各市から要望しておりましたホームレス対策のかなめの一つともなる生活保護施設の更生施設や救護施設の建設を予定しておりましたが、事情により、この計画は残念ながら中止となりました。県において現時点ではこのような施設建設の予定はないと、このように聞いております。引き続き県に対して、県と関係各市で構成する兵庫県ホームレス自立支援対策連絡協議会の場において、生活保護施設の整備について強く要望を行ってまいりたい、このように考えております。

43番(中川經夫)

それと、安全と安心の町づくりですが、このホームレスの問題、かなり問題になってるわけですけれど、自立支援法という策定が、逆に難しい問題になってるんです。片一方では、ああいう形で問題があったら強制撤去しようという形を持ちながら、片一方、どっかで家建てて援助しようという、ちょっと私らにもわからないところなんですが、県も三田市で生活保護施設の設立を予定していましたが、とんざしました。今武庫川に張りついてるホームレス、犬も飼ってるホームレスもおるわけで、このことについて、非常に困って迷惑かかってる人は1人や2人じゃございません。こういったことも大変市の方もわかっておられると思いますので、今後市民とのトラブルが起こる可能性も大いにありますので、対応にぜひ気をつけていっていただきたい。時間の関係上これ以上申し上げませんが、よろしくお願いしたいと思います。


 平成18年 3月(第12回)定例会−0307-04

     7番(町田博喜)

4番目は、ホームレス支援についてお聞きします。

 この質問は、昨日の代表質問で中川議員からありましたので、できるだけ重複をしないように行いますので、よろしくお願いいたします。

 昨年、他市においてホームレスに対してのボランティア経験のある地域住民の方から、西宮市はホームレスに対して支援施策を何もやっていないのではないかという声を耳にしましたので、質問いたします。

 1点目は、実施計画の策定についてであります。

 ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の第6条、「地方公共団体の責務」の中では、「当該地方公共団体におけるホームレスに関する問題の実情に応じた施策を策定し、及びこれを実施するものとする」とあります。国が総合的な施策を策定したことを受け、ホームレスの自立の支援等に関する実施計画を県では平成16年7月に、県下でも、ホームレスが多い地域とされる神戸市、尼崎市、西宮市、姫路市のうち、神戸市が平成16年7月に、姫路市においても実施計画案を作成しています。西宮市として実施計画の策定はどのようになっているのか、お聞かせください。

 2番目は、専門窓口についてであります。

 姫路市の実施計画案では、担当窓口を設置するとあります。神戸市の実施計画でも、支援する内容は多岐にわたることから、関係部局が必要に応じて役割分担を行い、支援する内容を明確にしています。本市においても、ホームレス支援を進めていく上からも、明確に担当窓口を設置する必要があると考えますが、市としてのお考えをお聞きします。

 3番目は、民間との連携と連絡会議の設置についてであります。

 ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法第12条、「民間団体の能力の活用等」の中では、「ホームレスの自立の支援等について民間団体が果たしている役割の重要性に留意し、これらの団体との緊密な連携の確保に努めるとともに、その能力の積極的な活用を図るものとする」とあります。ホームレスの支援をしていく上で民間団体との連携、市民との協働が大事になってきます。姫路市では、実施計画案で、姫路市ホームレス自立支援連絡協議会を設置するとともに、民間団体との連携を図っていくとあります。神戸市においても、神戸市ホームレス対策連絡協議会を設置するとともに、実施計画の中で民間団体等との連携に関する重要性を記しています。

 ここでお伺いします。

 ホームレスを支援していく上で民間団体、市民の協力が大事になってくると思いますが、市として市内のボランティア団体と接点はあるのか、また、今後支援団体の公的公募をするなど協力体制をつくっていくお考えはないのか、お答えください。

 以上で壇上からの質問を終わります。御答弁によりましては、自席から再質問、意見、要望等を述べさせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

     総合企画局長(安富保)

ホームレスについてのお尋ねのうち、まず1点目の西宮市として実施計画の策定はどのようになっているのかについてのお答えをいたします。

 ホームレスの自立の支援等につきまして、兵庫県の実施計画では、住まいの確保、雇用・就労の支援、保健・医療確保、生活保護法によります保護の実施など、ホームレスがみずからの意思で安定した生活を営めるよう支援することを基本とした計画が国、県、市町、民間の役割とともに定められております。このようなホームレス対策につきましては、一自治体では解決できない広域的な対応を要する課題でもございます。このことから、兵庫県と関係各市で構成します兵庫県ホームレス自立支援対策連絡協議会の場や、また、阪神南県民局と尼崎市と西宮市での3者で別途協議を行っているところでございます。実施計画の策定につきましては、その必要性は認識しておりますが、本市におきましては、市域を越えて、特に尼崎市との広域的な対応が重要でありますことから、当面は、県の実施計画に即して県、尼崎市と協議をして、連携をしながらホームレス対策を行ってまいりたい、このように考えております。このようなことから、先日御答弁いたしましたように、生活相談や健康相談などの実施について、現在関係部局と検討を加えているところでございまして、今後、県、尼崎市とも協議調整を図り、必要な対応を図ってまいります。

 2点目の、ホームレス支援を進めていく上からも明確に担当窓口を設置する必要があるのでは、こういうことでございますが、本市におけるホームレス対策は、生活保護法による保護については福祉部門、公園につきましては公園管理者、また、関係部局との調整や県、尼崎市などとの協議調整は私ども企画部門が担当しております。今後とも、関係部局の連携を密に図りながら、適切に対応を図ってまいりたいと考えております。

 3点目の市内のボランティア団体との接点や支援団体との協力体制についてでございます。

 ホームレスの生活保護法による保護につきましては、以前より、NPO法人等と連携を図り、保護の適用を行っている事例がございます。先ほど申し上げました生活相談などの実施に当たりましては、支援団体などとの連携や協力が必要となりますので、県、尼崎市と協議調整する中で検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

◆7番(町田博喜)

それから、ホームレスについてですが、お聞きしましたが、支援計画については、市としては今のところつくらない、県の実施計画に即してホームレスの支援を行っていく、こういった御答弁をいただきましたが、やはり計画がなければ場当たり的な支援しかできないと思うんですね。そういった意味で、計画をつくるというのは非常に大事だと思います。ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法では、自立の意思がある者に対し、安定した雇用の場の確保等とずっと挙げられているんですね。こういうのが非常に大事やと思います。今までホームレスの方というのは、目視による調査しか行われておりませんでしたが、今後は、一人一人面談をしていただいて実態調査を行っていただきたいと思います。自立の意思はあるのか、病気など急迫した状態になっていないのか、こういったことを一人一人聞いていただいて、実態の把握をしていただきたい。また、特に女性のホームレスがいないかも確認していただくことが大事じゃないかと思います。ぜひともよろしくお願い申し上げます。


平成16年 9月(第 6回)定例会−0914-02   

◆7番(町田博喜)

3番目は、ホームレス対策についてであります。

 ホームレスの問題につきましては、平成15年6月議会で質問させていただきましたが、一向に対策が進んでいないと感じられますので、再度お伺いをいたします。

 先日、上田西公園近くに住む方から、上田西公園に関しては、今までいろいろな行事を行う中、ホームレスの数も7名から1名まで減少さすことができたが、再び増加しているようである、1名まで減少させた以降、市としてどのような対策を講じているのか疑問に思うとの声がありました。先日も、一般紙に、武庫川河川敷のホームレスの現状について、実態、問題点、支援の方向等についての記事が報じられておりましたが、早急に計画を立て、支援、保護の対策を行っていくことが急務であると思います。現在まで、市としてホームレスの対策にどのような取り組みをされているのかをお伺いいたします。

 まず1点目に、先日も浜甲子園運動公園周辺の地域の方から、ホームレスが子供にちょっかいを出して困っているなど、若干ホームレスと住民とのトラブルがあるように聞いていますが、こういったトラブルの件数、内容についてどのようになっているのか、また、ホームレスに対しての生活指導は定期的に行っているのか、市民からの苦情があってからしか動いていないのか、お答えください。

 2点目に、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の第3条第3項には生活保護法による保護の実施が記されています。生活保護法第7条、「申請保護の原則」には、「保護は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族の申請に基いて開始するものとする。但し、要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても、必要な保護を行うことができる」とあります。ホームレスの自立支援、保護に当たっては、一人一人に対し、ホームレスに至るまでの状況、自立の意思はあるのか、今までの職歴、資格、免許の有無などを個々に把握し、対応していく必要があるのではないでしょうか。仮にホームレスで高齢、病弱な方、いわゆる生活弱者の方がいたならば、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の趣旨の上からも、生活保護法に基づき、保護を行えるものと考えますが、ホームレスの生活保護法による保護の実施はあるのか、また、あれば状況はどのようになっているのか、お答えください。

 3点目に、平成1412月議会のホームレスに対する質問に対し、市としては、平成1411月の厚生労働省からの実態調査依頼に基づき平成15年1月から2月にかけてホームレスの状況を調査し、6月ごろをめどに国が基本方針を決定、その後、県、市と対策をとるような答弁をされています。平成16年度西宮市行政方針の中にも、「ホームレス対策については、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」や県の実施計画に基づき、県、関係機関とも連携を図りながら広域的に対応してまいります」とありますが、その後、国、県の動きはどうなっているのか、対策等について具体的なものが出たのか、お答えください。

◎環境局長(井田佳樹) 3番目のホームレス対策についての御質問のうち、1点目の公園についての御質問にお答えいたします。

 上田西公園を含めまして、ホームレスが公園等に長期間居住状態となり、収集してきた所持品を周辺に置き、占拠しているために、住民が近寄れず、施設を利用できなくなっていること等に対する不満が根底にございまして、トラブルの情報や苦情が市に寄せられております。同時に、居住状態となることに伴いまして、生活用品やごみを散乱させたり、中には犬を放し飼いにするなど、衛生面でも問題を指摘されております。そのことがホームレスに関する直接的な苦情として月に平均して二、三件、市に寄せられております。公園管理者といたしましては、公園の適正な管理上問題でありますことから、機会あるごとにホームレスの自主的な退去を勧告するとともに、月に一、二回の定期的なパトロールの折には、実態に即して公園利用者や周辺住民に対する迷惑行為の防止に向けた指導を行っておりますが、根本的な解決に至っていないのが実情でございます。最近住民の方々からも苦情が寄せられることも多くなっておりますが、その都度、職員が直接面談をいたしまして、身の回りの整理整とん、あるいは不用品の廃棄など指導、勧告を行いますとともに、集積したものは直ちに市で撤去いたしております。今後とも適正な管理に向けて努力してまいります。

 以上でございます。

◎健康福祉局長(藤田邦夫) ホームレス対策に関する御質問のうち、2点目の生活保護法による保護の実施状況についてお答えいたします。

 ホームレスには、簡易小屋やブルーシートを利用して河川敷や公園などを生活の場と定めている人のほか、高架下や公園のベンチなどで段ボールを敷いて寝泊まりをし、日々寝場所を移動させている人がおります。平成14年8月にホームレスの自立の支援等に関する特別措置法が施行され、ホームレスの自立支援等に関する施策の一つとして生活保護法による保護の実施が規定されました。ホームレスに対する生活保護の適用につきましては、一般市民と同様であり、単にホームレスであることをもって当然に保護の対象となるものではなく、本市では、ホームレスがNPO法人などの民間支援団体が確保、提供した施設や保護施設への入所、あるいは病気などにより医療機関へ入院した場合など、居住地が確保されたことを前提に、保護を実施してまいりました。また、保護の開始に当たりましては、要保護者の申請を原則としておりますが、要保護者が病気やけがなどにより急迫した状況にあるときは、職権により保護を開始した事例もございます生活保護の実施件数につきましては、平成14年度が157人、15年度が173人ですが、日々寝場所を移動していたホームレスに対する実施が大部分を占め、小屋やテントを生活の場と定めているホームレスへの実施は、両年度とも20人程度でございます。これらの人たちは、生活保護を受けたことにより、ホームレスを脱し、その後、市は自立支援に向けての指導を行っていくこととしております。また、15年度のホームレスに対する生活保護費扶助額は、生活扶助費が8,500万円、住宅扶助費が4,000万円、医療扶助費が1,500万円と、合計で1億4,000万円となっております。今後も、ホームレスに対する生活保護の実施につきましては、個別の事情を十分把握した上で適切な保護を実施してまいります。

 以上でございます。

◎総合企画局長(安富保) ホームレス対策について、国、県のこれまでの動きと今後の対策でございますが、平成14年8月に施行されました特別措置法に基づきまして、昨年の1月から2月に全国調査が実施されております。西宮市におきましても、人数確認調査などを行ったところでございます。この調査結果に基づきまして、国は平成15年7月にホームレスの自立の支援等に関する基本方針を策定しております。また、兵庫県におきましても、本年7月に兵庫県ホームレスの自立に関する実施計画を策定いたしております。この県の実施計画では、ホームレスの自立の支援等に関しまして、ホームレスに対する住まいの確保、雇用・就労支援、保健医療の確保、生活保護法による保護の実施など、ホームレスがみずからの意思で安定した生活を営めるよう支援することを基本とした計画が国、県、市町、民間の役割とともに定められております。現在、兵庫県では、実施計画に基づく基礎資料を策定するために、県下各市町に対しましてホームレスの目視調査を依頼してきております。本市におきましても、9月下旬に関係課による調査を実施する予定でございます。いずれにいたしましても、ホームレス対策につきましては、一自治体では解決のできない広域的な対応を要する課題でございます。このことから、兵庫県市長会では、本年の4月に開催された総会で、兵庫県に対する要望事項として、ホームレスの自立支援に向けた広域的な対応について、これを採択し、本年7月に知事並びに県議会に対して、民間を含めたより実効性のある広域的な取り組みについて要望をいたしました。今後、本市といたしましては、従来からの各担当所管による施設の巡回とホームレスへの指導、NPOと連携した保護施策を進めるとともに、兵庫県と関係各市で構成する兵庫県ホームレス自立支援対策連絡協議会、こういった場が設けられておりますので、この場でホームレスの厚生施設、救護施設の整備等につきまして各市とも連携をとりながら市としての意見を申し上げてまいりたい、このように考えております。

 以上でございます。

◆7番(町田博喜)

次に、ホームレス対策でありますが、ホームレスに対しての日常のパトロール、生活指導につきましては定期的に実施しておられますが、まだまだ住民の苦情も多くあるようです。引き続き十分な生活指導をよろしくお願いします。

 生活保護法で要保護者が急迫した状況にあるときは保護の申請がなくても必要な保護を行うことができるのではないかとお聞きしましたが、ホームレスの生活保護の実施件数が、平成14年度が157人、平成15年度が173人の数字にいささか驚きました。このうち小屋やテントで生活をしているホームレスが両年度とも20名程度ということは、ホームレスの人が居場所を求めて西宮市に来ている、考えれば事態の悪さに驚くばかりであります。別の見方をすれば、昨年調査した結果で西宮市のホームレスは130人であったが、流入してくるホームレスに手をとられ、生活保護の件数は多いけれども、実態は変わっていないというような感じに受け取れます。できましたら早急に本格的に対策を講じる必要を改めて感じました。

 ただ、先ほどの御答弁で理解できないのが9月下旬にホームレスの目視による実態調査を昨年に引き続き行うということです。聞き取り調査なら支援、保護をする上からも今の状況をつかむのに必要なことと思いますが、目視でしたら何を今さらというように思います。市としても、国、県の動きもあると思いますが、積極的に市としての意見を上げ、市民が納得できる対策を講じていただけるようお願いいたします。


 平成16年 3月(第 4回)定例会−0301-01

◎市長(山田知) 本日、西宮市議会第4回定例会の開会に当たり、平成16年度予算案を初め関連諸議案の提案とともに、私の市政運営に取り組む考え方の大綱を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の御理解と御支援を賜りたく存じます。

ホームレス対策については、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法や県の実施計画に基づき、県、関係機関とも連携を図りながら、広域的に対応してまいります。


 平成15年 6月(第 1回)定例会−0627-05

◆7番(町田博喜)

2番目に、ホームレス対策についてであります。

 長引く深刻な経済不況や高どまりの失業率が続く中、企業の倒産やリストラで職を失う人の数が減りません。蓄えていた多少の生活資金を使い果たし、住むところまで失ってしまう、こういったことがホームレスになる人の現実ではないでしょうか。3月に厚生労働省が発表した1月から2月に行った調査結果によりますと、公園や河川敷、道路などで寝泊まりしている路上生活者は2万5,296人に上り、前回、2001年度の調査より1,206人ふえ、また、前回の調査では報告がゼロだった島根県でも4人が報告され、すべての都道府県でホームレスが確認されたと報じられておりましたが、実態はこれ以上多いことは間違いありません。

 先日、地域の方から上田西公園のホームレスについて何とかなりませんかとの御意見をいただきました。公園を見ますと、昨年夏に4名いたホームレスの人が現在は1名になっているようでありますが、御意見をいただいた方からすれば、公園に遊びに来て、今まで遊んでいた場所、また休憩に使っていたベンチがホームレスの人に占拠されている、何となく近寄りがたい、いつになれば以前のように使用できるのかとの思いからのようであります。その場所がホームレスの人に占拠されていることで公園としての機能が果たされていないのが現状です。しかし、ホームレスの人からすれば、夏は暑く冬寒い状況の中でつらい生活を強いられているわけであります。大阪市では、路上生活者対策を強化するため、ホームレス自立支援課を新設し、市内のホームレスを対象に、就労先や住居の確保、医療対策などを担当すると報じられておりました。

 ホームレス問題につきましては、これまでの議事録で先輩議員による質問の答弁により、目視調査や各所管での取り組みについて理解をしたところであります。国が基本方針を策定すれば、地方公共自治体は、ホームレスに関する問題の実情に応じた施策を策定し、実施するものとなっておりますが、ここでお伺いいたします。

 「ア」として、現在の実態につきましては、昨年施行されたホームレスの自立の支援等に関する特別措置法に基づき、本年1月から2月にホームレスの実態に関する全国調査が行われましたが、本市においてはどのような結果であったか、また、自主的にホームレスの生活実態調査も実施したと聞いていますが、その内容、結果はどのようになっていたのか。

 「イ」として、今までの取り組みと今後の取り組みにつきましては、一つ目として、これまでの対応で、上田西公園のホームレスについては、自治会等地域の多くの方の努力や理解、協力をもっての取り組みがあったと伺っていますが、どのようなものであったのか。

 二つ目として、大阪市ではホームレス対策に関する担当部署が設置されたとの報道がありましたが、今後、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法に基づき、国、県、市ではどのような施策がとられるのか、また、西宮市においては、大阪市のように専門の部署を設置する考えはないのか、お聞かせください。

◎市長(山田知) ホームレス対策につきましての御質問にまず私からお答えをいたします。

 ホームレスの問題は、長引く不況による雇用の場の激減、また企業倒産、リストラによる失業者の増加が続く中にありまして、その数が年々増加するとともに、ホームレス自身の基本的人権の確保や健康問題、地域社会とのあつれきなど、さまざまな問題を抱え、今日に至っております。こうしたことを背景に、昨年8月にホームレスの自立と支援等に関する特別措置法が施行されました。同法は、自立の支援とその前段でのホームレスとなることを防止するための法律でありますが、この法に基づく国の基本方針を策定するため、本年1月から2月にかけて全国的にホームレスの実態に関する調査が実施されたところでございます。本市では、目視による概数調査とともに、自主的に生活実態調査も実施いたしました。その調査結果では、全国では2万5,296人が確認され、前回調査、平成13年9月でございますが、それよりも1,206人の増加となっておりまして、本市でも130人を確認いたしまして、同じく24人の増となってまいっております。生活実態調査につきましては、20人の面接可能者に対しまして、路上生活までのいきさつや健康状態などにつきまして聞き取り調査を行いました。平均年齢が60.1歳、半数以上が以前は定職を持っておりまして、リストラ、倒産等が野宿生活の原因となるなど、ほぼ全国調査と同じ傾向の結果でございます。国では、この全国実態調査の結果に基づき基本方針を現在策定しており、今後、地方自治体への説明、徹底が図られるということと、各都道府県でホームレス対策の実施計画が策定開始される予定でございます。

 私といたしましても、市民の皆さんとの対話を進めてまいりましたまちかどトークにしのみやの場でもこのホームレス問題についてはいろいろと御意見を伺っておりまして、その状況は十分認識いたしているところでございます。御承知のとおり、ホームレス問題は、一自治体では解決できない広域的な対応を要する課題でもございますので、今後、関係各市ともに設けております県市連絡調整会議での緊密な連携と情報交換に努めまして対応をしてまいりたいと考えております。

 御理解を賜りますようお願いいたします。

◎環境局長(竹下宗一) ホームレス対策についての御質問のうち、上田西公園のお尋ねにお答えいたします。

 上田西公園は、昭和56年度に開設し、軟式野球やサッカーのできる多目的広場と、今では大きく成長したケヤキの植樹帯、そして、市内では数少ない流れのある水遊び場と銅板ぶきのあずまやなどが特徴の約1万6,000平米の近隣公園であります。上田西公園におきましては、トイレや水道施設に加え、あずまやで雨露がしのげるということから、一時7名のホームレスが居住する状態となっておりました。地域の方々から、あずまやとベンチが占拠され、散歩や休憩をすることができない、また、公園内の環境美化の点でも問題であるとの御指摘が寄せられておりました。このため、市といたしましても、ホームレスに対する身の回り品の整理整とんや不用品の廃棄など、環境美化についての指導等を行ってまいりました。昨年5月には、地域の防犯協会の申し出により、地元自治会、学校関係者、環境衛生協議会などを初めとする地域の方々と市の各担当部局との勉強会が開催されました。このことを契機といたしまして、平成14年7月14日には、市の主催により、地域の諸団体が参加した上田西公園クリーン作戦として公園内清掃を含めた公園美化活動を実施し、ホームレスにも参加呼びかけを行いました。その後もこうした活動を継続するため、高須、東鳴尾、上田地区の各種団体から構成される上田西公園の環境を考える連絡会が設置され、市もこれに参加いたしております。これまでに連絡会が主催する公園内美化を含むイベントといたしましては、昨年9月1日の「さよなら夏休み 水とふれあうフェスティバル」、また、ことし5月5日こどもの日に「蘇れ上田西公園 子どもフェスタ」などが実施されております。このことが結果といたしまして、公園の環境美化活動にとどまらず、公園を活用した地域のイベントとして多くの大人と子供たちが集うこととなり、子供の笑顔輝く町、参加と協働の町づくりの実践例となっているものと考えております。こうした地道な活動に加えまして、地域のボランティアの方が生活面での自立指導やホームレスの福祉面も含めた働きかけや悩み相談などを行っていただいた結果、一時7名おりましたホームレスは現在1名となっております。

 よろしく御理解賜りますようお願いいたします。

◎総合企画局長(阿部俊彦) 続きまして、今後のホームレス対策に当たって専門の組織を新設する考えはないかとの御質問にお答えいたします。

 大阪市では、多数のホームレスを抱えますことから、生活福祉部にホームレス自立支援課を新設いたしております。先ほど市長からの答弁にもございましたが、ホームレス問題は一自治体だけでは解決のできない広域的な対応を要する問題でもございます。本市といたしましては、当面は、現在の福祉、公園、企画部門等が連携して、公共施設管理者としての管理、地域社会との摩擦解消、福祉的措置など、対応に努めてまいりますが、今後、他市の状況も踏まえ、組織的な対応について研究をいたしてまいります。

 御理解いただきますようよろしくお願いいたします。

◆7番(町田博喜)

次に、ホームレス対策ですが、上田西公園では、地域の方の御努力と協力を得て、公園美化活動、イベントの開催などで公園内のホームレスが減少したことをお聞きしますと、地域と一体となって取り組むことの大事さを感じました。しかし、今回、上田西公園の近くに住む方からの御意見をいただいたことを考えますと、最後は行政の責任が問われるところと思います。周辺に目を向けましても、武庫川河川敷にはいまだ変わらずブルーシートを利用したテントが多くあります。私が住んでいます武庫川団地の南側にある鳴尾浜臨海公園にも、3カ所、13個のブルーのシートでつくられたテントを確認しています。鳴尾浜臨海公園は、東西に木立に囲まれた遊歩道があり、その中を多くの人がウオーキング、散策にと利用されていますが、北側に旧の堤防、南側に総合グラウンドのネットフェンスがあり、逃げ場がない状態になっているため、中を通るときに何となく不安を感じてしまいます。私も、朝歩いているときにホームレスの人と一度あいさつを交わしましたが、何となく不安を感じるとともに、早く救済できるようにならないかと強く感じました。市としても積極的に取り組みをされていると思いますが、現実に地域の方から御意見が出ることは何らかの不安があってのことと思います。市内の調査結果を見ましても、前回調査より24名ふえ、130名を確認したとの報告をいただきました。今回の取り組みにおきましても、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の目的にもありますように、ホームレスの自立の支援、すなわち就業機会の確保、安定した住居の場所の確保、保健及び医療の確保等について、財政状況の厳しい中ではありますが、10年の時限立法とありますので、国、県、近隣市とも緊密な連携をとっていただき、この問題の解決に向け、さらなる努力をお願いいたします。


 平成15年 3月(第16回)定例会−0224-01

◎市長(山田知) 本日、西宮市議会第16回定例会の開会に当たり

ホームレス対策については、昨年施行されたホームレスの自立の支援等に関する特別措置法に基づき、県、関係市、関係団体とも連携を図りながら対応してまいります。


 平成15年 3月(第16回)定例会−0303-03

◎市長(山田知) まちかどトークにしのみやについてのお尋ねに私からお答えをいたします。

たくさんの御意見の中でもとりわけ多かったものを申し上げますと、一つ、地区市民館などへのエレベーターの設置、2、道路の安全対策、とりわけ通学路の安全、3、公園の新設やホームレス対策、4、各地域団体活動への支援、5、学校運営、学校週5日制の対応、6、防犯灯、信号機の設置、7、駐輪場の整備等々、大変広範な視点から発言をいただきました


 平成14年12月(第15回)定例会−1206-02   

41番(西川彰一)

質問の第3項目目は、ホームレス問題についてであります。

 長引く経済不況と厳しい雇用情勢を背景に、大都市のみならず、地方都市においてもホームレスが増加し、昨年12月に厚生労働省が発表したデータによりますと、全国で2万4,090人と報じられ、実際には3万人を超す野宿生活者がおられると言われ、大きな社会問題となり、国においてもホームレスの自立の支援等に関する特別措置法を制定するほどであります。年末を迎え、厳しい寒さに向かう時期にあって、なおその数も増加の一途をたどりつつあることが憂慮されているところであります。また、最近では、若年層、女性、家族のホームレスも見られると聞き及んでおります。9月定例会の片岡議員の質問により、法制化後の取り組みと目視調査による市内のホームレスの実態を理解したところでありますが、その後、先日の新聞報道では、厚生労働省が来年の1月から2月に同法に基づく実態調査の実施を決定したとの記事が報道されていました。国では、この調査結果を踏まえて、来年6月を目途に基本方針を策定、それをもとに自治体において実施計画を策定する予定であるとのことであります。

 そこで次の質問をいたします。

 質問の「ア」は、急病、子供連れへの対応についてであります。

 以前、ホームレスに関して病気について質問いたしましたが、現時点においてホームレスに急病が発生した場合、どのように対応されているのか、また、家族、特に子供連れのホームレスへの対応についてお伺いいたします。

 質問の「イ」は、実施計画の策定についてであります。

 国の基本方針を受けて県はいつごろ実施計画を策定する予定か、わかる範囲内でお答えください。

 また、西宮市として、各市との連携の中で独自の実施計画を策定する考えはないのか、お伺いします。

 質問の「ウ」は、組織についてであります。

 この問題は、長期にわたるもので、施策の実施に当たってはプロジェクト的な庁内組織を設置する予定と聞いていますが、広範囲な施策であり、10年の時限立法という長期的な施策に対応するため、どのような組織を考えておられるのか、お伺いをいたします。

◎総合企画局長(阿部俊彦)

続きまして、3番目のホームレス問題についてのお尋ねのうち、「イ」の実施計画の策定と「ウ」の庁内での対応組織の2点につきましてお答えをいたします。

 まず、本年8月に施行されましたホームレス自立支援法に基づく国の基本方針を受け、県はいつごろ実施計画を策定する予定か、現段階での見通しと、各市連携のもとに市独自の実施計画は策定できないかとの御質問でございますが、御指摘のとおり、11月に厚生労働省より来年の1月から2月の間にホームレスの人々の生活状況、健康状況など生活実態についての調査を全市町村を対象に実施し、3月末にこれを公表するとともに、この結果を踏まえ、6月ごろを目途に基本方針を策定するとのスケジュールが示されたところでございます。したがいまして、都道府県の対応は、この国の基本方針を受けてのこととなりますが、兵庫県では、現在のところ、その時期等につきましては検討中であり、まだ決定に至っていないとのことでございます。

 また、市独自の実施計画を策定してはどうかということにつきましては、このホームレスの問題は、一市のみでは解決が困難な要素が多く、広域的に対応する必要があり、まずは予定されている県の実施計画に基づき対応してまいりたいと考えております。

 なお、この点につきましては、既に設置されておりますホームレス対策県・市連絡調整会議の中でも、県及び他都市と連携して市の実施計画のあり方について検討してまいります。

 次に、3番目の庁内組織についてでございますが、現在、県や他都市での状況把握や調整を行い、庁内関係部門で年度内の設置に向け準備を進めております。御指摘のとおり、ホームレス自立支援法は、10年の時限立法であり、かつ広範囲にわたる諸課題に対応しなければならないことから、個別に対応する所管部署が広く参加し、柔軟に対応できるものでなければならないと考えており、同法の趣旨に沿った対応が可能な組織を設置してまいりたいと考えております。

 よろしく御理解いただきますようお願いいたします。

◎健康福祉局長(北村直臣) 3番目のホームレス問題に関する御質問のうち、1点目、「ア」のホームレスに急病が発生した場合の対応についてでございますが、ホームレスが病気などにより窮迫した状況で医療機関で受診されました場合は、医療扶助を開始いたします。また、必要な治療などを終え、医療機関を退院した後の生活支援の相談につきましては、担当ケースワーカーによります相談を行いますとともに、行路病人等のための担当相談員を平成1211月から配置しておりますので、生活保護制度による各種施策を活用した相談、支援を行っているところでございます。具体的には、相談員は、ホームレスの自立に向けた生活相談や指導を行いますとともに、退院後の通院治療などが必要な場合には、住居の確保など生活扶助などの保護を実施いたしております。

 次に、子供連れのホームレスについてでございますが、こうした事例は初めてのことでございましたが、母親と2人の子供が武庫川河川敷でホームレス暮らしをしているとの通報が最近ございまして、それに対して対応いたしましたもので、家族状況や生活相談の内容などから、関係いたします家庭児童相談員、婦人相談員、西宮こどもセンター児童福祉司、そのほか関係の各部門と連携を図りながら、自立に向けた支援内容の検討を行ってまいりました。具体的には、母子生活支援施設などへの入居指導や、生活や健康管理面では児童の養育など安定した暮らしを行うことを初め、児童扶養手当、母子医療など、現行の諸施策を活用するための手続の指導を行いました。また、児童養育相談では、こどもセンターに付設されております一時保護所や児童養護施設への一時保護等の制度を活用し、その後も就学指導事項の説明をいたしますなど、自立した生活ができますように指導いたしまして、現在は、親子3人、安定した日常生活をされております

 御理解賜りますようよろしくお願いいたします。

41番(西川彰一)

ホームレスの問題でありますが、初めて、私もびっくりしたんですが、子供連れでそういうふうな大変生活に困った、やむにやまれずそういう生活に入られたんでありますけれども、今お聞きしたところによりますと、当局の方で住居を含めて、病気に対しても非常に手当てをしていただいて、今のところホームレスにならずに生活してるということをお聞きしまして、安心をいたしました。

 ただ、こういう問題で、生活保護をどう与えるかということについて大変難しい問題があろうかと思うんですけども、今回の場合はそれに十分適合して入られたんですけども、そういう問題もありますので、この辺については今後ともよろしくお願いしたいなと思います。

 それから、法律ができましたので、これをどう適用するかということで、実施計画を組むということなんですが、私がなぜこれを言ってるかといいますと、やっぱり県、国が言ってきてからいろいろ準備する前に、10年しかないわけですから、当然今現実に200人以上もおられるわけですから、そういう面でいろいろと対処の考え方は市としてもあります。県が言ってきたやつにイコールで合うかどうかわかりませんけど、そういう対策を十分とっていただけたらありがたいなということで、準備をしていただくという考えの中でお考えをお聞きしました。年度内に組織を設置して考えたいということでありますので、できたら県の指示を待たずにそういうことも考えておかないと、何か西宮の場合は、自分らで開発して、それを調べとこうというんじゃなしに、後ろ向きの行政みたいなやつが多いと思うんですよね、後からちょっと言いますけども。そのような感じがしますので、これについては、先ほど子連れの方のホームレス対策をとられたように、やっぱり先取りしてやられたらいいんじゃないかなと、このように思いますので、よろしくお願いしておきます。

 最近、前は武庫川の土手の方だったのが、だんだんだんだんと武庫川の河川敷の方へ、寒いから木と木の間になっていくと。そこで青いシートで生活されてるわけですけれども、そういうのを見ますと、やっぱり公園を使う人にとっては非常に不愉快な感じがするだろうし、ホームレスの皆さん方にとっては少しでも暖かいとこということで、感覚的な問題でありますけども、非常に不調和な問題になってきておりますので、その辺も含めてよろしくお願いしたいなと思っております。大阪なんか、ホームレスの方に住居を建てられたというふうに聞いております。そういう問題もありますので、よろしくお願いしときたいと思います。


 平成14年12月(第15回)定例会−1209-03

31番(美濃村信三)

6番目、生活保護についてお伺いいたします。

 ことしの夏ごろ、苦楽園一番町の住民から、長く空き家になっている民家に数人の高齢者が車で連れてこられ、入居している、夜遅くまで電気がついている、近所にも何の説明、あいさつもないので、さっぱり様子がわからないので心配ですとのお話がありました。調べてみますと、ある民間企業がホームレスの人たちを大阪方面から集めてきて入居させ、企業の社員が入居者を市の厚生課に連れてきて生活保護受給の手続をしていることがわかりました。同時期、鳴尾町、上田西町の方でも別の民間団体が会社の社員寮のような建物を1棟借りし、そこにホームレスの人たちを連れてきて、同じように生活保護の手続をしていることもわかりました。入居者から生活保護の申請がなされ、個別面談等の結果、全員が生活保護の適用となっています。私の調べたところでは、苦楽園一番町で8室8人、上田西町では3535人、鳴尾2丁目では2222人が入居をしています。計6565人で、それらはすべて6畳一間の住居であります。苦楽園一番町は民間企業、鳴尾町と上田西町は一つの民間団体がこれらのお世話をしていることが判明しました。

 65人には、1人当たり生活扶助費月額8万円、住宅扶助費は単身者の限度額いっぱいの4万2,500円が支払われております。ここで特に問題なのは、住宅扶助費についてであります。今回のケースは、まず、民間の企業、団体が家主から家屋を借り受け、そこにホームレスを集めて入居させ、家主に払っている本来家賃と住宅扶助費4万2,500円の差額を指導料の名目で受け取っている点です。家主から借りた家屋を又貸しし、本来家賃の上に指導料などの名目で上乗せして、入居者とは住宅扶助費と同額の4万2,500円の契約をして、受け取っているのであります。つまり、苦楽園一番町の民家では、住宅扶助費は8人で34万円、賃料が30万円でありますので、その差額は4万円、鳴尾町では、住宅扶助費は22人で935,000円、賃料は40万円で、差額は535,000円、上田西町は、住宅扶助費が35人で1487,500円、賃料は80万円でありますので、差額は687,500円となります。3カ所の合計で毎月1262,500円の差額が企業、団体の手元に入る仕組みになっています。本来家賃以外の費用は生活扶助費の中から支払われる性格のものであると思います。

 そこで、一つ、どういう団体がどのような事業を行っているのか、その内容を明らかにしていただきたいと思います。

 二つは、本来家賃の上に指導料等の名目で上乗せをし、その金額が住宅扶助費となることは理解しがたいと思いますが、お考えをお聞きします。

 三つは、すべて税金で賄われている現状を考えますと、現在の2団体を含め、今後企業、団体の進出があれば厳格なチェックを行うべきであると思います。また、全国的な傾向かと思いますが、国とも連携をとり、福祉が食い物にされないようにし、当局が指導性を発揮し、ホームレスなどの自立に向け取り組んでいただきたいと思いますが、どのようにされるのか、お聞きいたします。

 以上で壇上での質問を終わり、御答弁によりましては再質問、要望を申し上げたいと思います。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

◎健康福祉局長(北村直臣)

次に、6番目の生活保護についての3点の御質問にお答えいたします。

 1点目の民間支援団体が確保、提供した施設へ入所しているホームレスへの生活保護の実施状況でございますが、大阪に本拠を置く中高齢者の自立のための宿泊施設の運営などを行いますNPO法人などによりまして市内3カ所に設けられた施設住居は、専用居室が3カ所で総計66室、ふろ、トイレ、台所などの設備はいずれもが共同利用施設の賃貸住宅であります。河川敷、公園などで生活をしていたホームレスが、民間支援団体などを介し、本年6月より入所を始められ、11月1日現在、65人が生活保護を受給しております。在宅保護による健康診断、医療の受診による健康管理面や生活相談、指導、日常生活上の支援など、民間支援団体と市福祉事務所が連携を図り、必要な施策を実施し、自立に向けた支援を行っているところでございます。ちなみに、この施設入居をされた後、3人が住み込みなどの事業所に就労し、自立をいたしております。

 2点目の住宅扶助費に上乗せをしているのではないかとの点でございますが、民間支援団体と入居者との入居契約によりますと、家賃相当分と管理経費などを含む経費としまして4万8,720円で契約をされております。住宅扶助費は、家賃などを支払い、住まいを確保するために支給する使途を限定した扶助費でございますので、再度、御指摘の点も踏まえ、内訳等について精査をした上で、この取り扱いにつきまして県と協議をしてまいりたいと考えております。

 続きまして、3点目の民間支援団体への対応につきましては、社会福祉法の規定に基づき、第2種社会福祉事業として宿泊所提供事業を行おうとする場合は、知事への届け出が必要となります。また、この事業において不当に営利を図ったり、処遇につき不当な行為など違反がございましたら、知事は、事業の制限や停止及び取り消しをすることが規定されております。こうした事業の開始を行います民間支援団体に対しましては、市福祉事務所としても、ホームレスの自立のための支援事業であることをよく確認した上、援助を進めるとともに、生活保護法、ホームレス自立支援法の趣旨に沿う指導要領の整備を図ってまいります。具体的には、民間支援団体には、入所者の生活指導や就労活動の助言、健康管理面での相談など、団体の機能を活用することにより、入所しているホームレスに関する自立支援をいただくこととしていきたいと思っております。また、民間支援団体が適切な活動をされ、透明性が高められるよう、事業計画や事業報告及び収支予算の報告を求めるなど、指導に努めてまいります。

 御理解賜りますようお願い申し上げます。

31番(美濃村信三)

それは、6番目にお尋ねいたしました生活保護についてであります。

 先ほどの御答弁では、住宅扶助費は使途を限定したものであるので、指導料名目を上乗せすることはどうか、一度精査をする、また県とも協議していく、こういうことでございます。今回のケースは、先ほど申し上げましたように、家主・所有者と企業、民間団体が賃貸契約をしまして、その上に指導料等の名目を上乗せして、単身者の限度額いっぱいであります4万2,500円で入居者と入居契約を結んでいる、そして、企業、団体にはその指導料等が手元に入る、こういう構図になっております。本来家賃というものは家主・所有者と賃貸契約するものでありまして、家賃は、建築年数とか、あるいは居住面積、あるいは利便性等で決まるものだと思っております。しかも、65室とも一律単身者の限度額であります4万2,500円となっているわけでありまして、そこで、一つは、入居者は賃貸契約を家主・所有者と結ぶようにすべきである、このように思いますけれども、どうされるのか。

 次に、指導料等を家賃の上に上乗せすることは、家賃以外のお金が、例えば苦楽園一番町では月4万円で年間48万円、鳴尾町と上田西町では合計で毎月1222,500円、年間で1,467万円ものお金、税金が民間の団体に入るということは、現在の社会経済情勢の中、あるいはとても市民の理解を得ることはできないのではないか、このように思います。

 そこで、家賃というものは指導料を上乗せした家賃を是正すること、また、そういう場合に当該団体に今まで支払ってきた指導料名目のお金の返還を求める考えはないのか、この2点についてお伺いします。

 以上でございます。

◎健康福祉局長(北村直臣) 生活保護に関する2点の再質問にお答えいたします。

 まず、直接家主と契約すべきではないかという点でございますが、この施設につきましては、第2種社会福祉事業としての生計困難者のための簡易住宅あるいは宿泊所等の施設利用事業への入居管理経費と住宅扶助費の関係でございます。これと、さらに契約賃料と市場相場との関連も含めまして、再度調査を行い、県とも協議の上に、必要な事項については指導してまいりたいと考えております。

31番(美濃村信三) 今、もう一つ、県と協議してまいりたいということでありますけれども、私ども率直に思いまして、こういう制度が、ホームレスの自立支援という法律もことしの8月通っているわけですけれども、やはり市がきちんとしたマニュアルといいますか、対応策を持って臨まないと、そういう民間団体あるいは企業などが、自分たちが既に建物1棟借りをして、そして、最高限度額であります指導料等も上乗せした家賃を、入居費用というんですか、4万2,500円を一律請求してくるということが現在起きているわけですから、やはりこれはどう考えても納得できない、こういう感じがします。ですから、こういう中で、それが特殊法人あるいは社会福祉の第2種の取得している団体であったとしても、税金ですべて賄われているわけでありますので、やはりきちんとその辺はしていただかないと、とても私は市民の理解は得られない、こう思います。ですから、市として明確な対応をしていただきたいと思います。これについて最後だけ、ひとつ答弁お願いします。

◎健康福祉局長(北村直臣) 御指摘の点を踏まえて指導を徹底できるようにしてまいりたいと思います。

31番(美濃村信三) 以上で質問は終わりますが、ホームレスの支援のそういった美名のもとに福祉が食い物にされないように、当局はしっかりと指導性を発揮して、本当に困っている人を私は助けてあげていただきたい、こう思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 以上で一般質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)


 平成14年12月(第15回)定例会−1210-04

35番(中西甚七)

次に、武庫川河川敷緑地の現状についての質問は、ホームレスの公園使用についてでございます。

 河川敷を散歩しておられる知人の方々から、武庫川河川敷公園にホームレスがふえているが、議員が住んでいる町の近くの南武橋や43号線の付近だけでなく、旧国道より上の河川敷の状況を知っていますか、一度行って見てくださいよという電話や相談を受けておりましたので、11月7日に、武庫川の下流、湾岸線の橋脚付近より上流に向かって河川敷を調査いたしました。南武橋近くの木の下に青いシートが2カ所、すぐ横には古いバッテリー数十個や解体した自転車の鉄くずが積まれていた。南武橋の下には、橋半分近くまで木製でコンテナ様に組み立てられ、小窓もつけてシートをされている箇所とサイクリングロード側に2カ所、橋の上の歩道近くに2カ所、いずれも近くには何か詰められたビニール袋や鉄くずが山積みされておりました。43号線近くの松の木の下に1カ所、武庫川橋の下には13カ所、そして、右岸線沿いの堤防の上には約30メートルほど青いシートが連ねられ、コンテナ様に張ってありました。阪神武庫川第1自転車駐車場の付近に7カ所、小松南町1丁目側の堤防の木々の中に2カ所、阪神電鉄より旧国道までに3カ所、橋の下に3カ所、しばらく行くと、今年の春に散歩したときには二、三カ所だった小松東町1丁目付近の河川敷緑地には、低木を植樹してある間に青いシートがいっぱいという感じがするほどに、13カ所もありました。しかし、この付近には、ごみや不法投棄物は全く見当たりませんでした。国道2号線近くに8カ所、近くには黒い袋や電気製品などを解体された鉄類が積まれていました。武庫川大橋の下に7カ所、2号線より山手幹線の間に10カ所ありました。山手幹線までで調査を中止いたしまして、気分転換のためにふるさと桜堤の石碑のそばに行ってみますと、2号線近くの木々の中に2カ所、堤防の下に約10メートルほどの長さにコンテナ様に張られているシートの箇所と、その近くに2カ所ありました。南武橋より山手幹線までの河川敷や堤防に張られたシートは79カ所ありました。野宿での生活は、夏は暑く、冬は寒く、耐えがたい日々を過ごさなければならないので、まことに大変なことであろうと思いました。

 そこでお尋ねいたします。

 1点目は、西宮市当局としてのホームレスの救済対策はないのか、また、国や県に対してどのような要請をしているのか。

 2点目は、ホームレスがふえ続けるということは、西宮の市民にとっても夏や冬は大変であろうと非常につらい思いをいたしますので、ホームレスが住みついてもらわないための対策をしているのかどうか。

 3点目は、環境美化のため不法投棄物を山積みにしないように指導などを行っているのか。

 4点目は、上田西公園では、市民の参加により、公園の清掃やホームレス近くに山積みになっていた不法投棄物などを当局で準備したトラックで運び去りましたが、上田西公園同様、河川敷のホームレス近くの鉄くずを市の方で除去することはできないか、お尋ねいたします。

 以上で壇上からの質問を終わらせていただき、御答弁によりましては、再質問あるいは要望をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

◎環境局長(竹下宗一)

次に、「イ」の武庫川河川敷緑地の現状についての御質問のうち、3番目と4番目の環境局分についてお答えいたします。

 武庫川河川敷緑地につきましては、市民の皆様が憩いの場としてできる限り気持ちよく利用することができますように、定期的な清掃を行いますとともに、ホームレスに対しましても、職員が直接面談し、身の回りの整理整とんや不用品の廃棄など、機会あるごとに環境美化についての指導などを行っております。本年9月と10月には、ホームレスが回収し、所持する鉄くずを含む身の回りの不用品などを整理、集積するよう指導し、上田西公園同様、トラックで撤去いたしました。その後も、市民の方々からの要望などを受け、職員が巡回する折をとらえ、環境美化に向けた市としての取り組みを行っております。今後ともこうした指導などを継続いたしますとともに、ホームレスの自立支援法の趣旨に沿って適切に対応してまいりたいと考えております。

 以上、御理解賜りますようお願い申し上げます。

◎総合企画局長(阿部俊彦) 2番の「イ」、武庫川河川敷緑地の現状のうち、ホームレスの救済対策、国、県への働きかけ、住みつかないための対策はないかとの御質問にお答えいたします。

 御質問の中にもございましたとおり、武庫川河川敷公園には多くの野宿生活者がテント生活をしております。市といたしましても、毎年、ホームレスの実態調査を実施し、人数や居住の状況等についての把握に努めております。ことし8月に実施いたしました調査では84名が確認され、昨年同時期の調査時に比べ20名増加いたしております。

 お尋ねの救済措置といたしましては、現在、厚生課におきまして生活相談員1名を配置するとともに、急を要する場合につきましては、生活保護制度により、現行施策で適宜対応しているところでございます。

 また、国、県への働きかけにつきましても、県市連絡調整会議の場を通じ、関係市とも連携しまして、意見交換並びに要望をしてまいっているところでございます。

 次に、住みついてもらわないための対策についてのお尋ねでございますが、河川敷公園という広さ、また、公共施設としての性格から、多くの方々が利用する場所でもございますので、閉鎖する等の対策は困難であるとともに、ホームレス自立支援法の趣旨からも、むやみに退去させることは困難であると考えております。

 今後とも、国、県の動向やホームレス自立支援法に基づき策定が予定されております国の基本方針に沿って適切に対処してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解をいただきますようお願いいたします。

35番(中西甚七)

次に、武庫川河川敷のホームレスの公園使用についてでございます。

 11月下旬に熊本の友人が、娘の結婚式を神戸で済ませて西宮に立ち寄りました。友人が言ったことでございますが、武庫川駅で電車をおりると、ホームの下に広い川が見え、水の上に浮かんでいるような川の上の駅には驚いたな、思わずたたずんで河川敷の松並木や遠くの川沿いの木々やビルの奥にうっすらと見える山々などを眺め、都会にいてこんないいところに住んでいるのかと感動したそうでございます。しかし、ただ一つ疑問を持ったということでございますが、このような寒い時期に河川敷にキャンプが張ってあるのが不思議に思うということでございました。友人は1泊して翌日帰ったわけですが、翌日帰る日には、東鳴尾町1丁目近くの駅より河川敷におりまして、武庫川駅まで二人でゆっくりと歩きました。本当にいいところだと時々後ろ向きになったりして、川面や松林を眺めながら歩いていましたが、橋の下や堤防の上にコンテナ様に連なった青いビニールシートやそのそばにビールの空き缶が詰められた袋が目に入ると、黙ってしまいました。先ほど当局の御答弁をいただきましたが、私も、西宮を訪れた友人のように、何も言えない思いでございますが、今後とも国、県の動向やホームレスの自立支援の展開に沿って適切に対応していただきますようお願いいたします。

 環境局におかれましては、定期的な清掃を行うとともに、身の回りの整理整とんや不用品の廃棄など、機会あるごとに環境美化に努めて、指導を行っているということでございましたが、私が調査しましたときは、随分と長い期間放置されているなという鉄くずもありましたので、なかなか困難なことでしょうが、景観のすばらしい武庫川河川敷緑地を美しく守り続けるような思いで撤去していただきますように要望いたします。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)


 平成14年 9月(第14回)定例会−0919-05

40番(片岡保夫)

6項目目、ホームレス問題について。

 ホームレスの問題は、今や社会的、政治的問題となっております。全国で2万数千人あるいは3万人もいるのではないかと言われております。本年8月7日、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法が公布、施行されました。10年限ということではありますけれども。その中の第1条「目的」に次のように記されております。「この法律は、自立の意思がありながらホームレスとなることを余儀なくされた者が多数存在し、健康で文化的な生活を送ることができないでいるとともに、地域社会とのあつれきが生じつつある現状にかんがみ、ホームレスの自立の支援、ホームレスとなることを防止するための生活上の支援等に関し、国等の果たすべき責務を明らかにするとともに、ホームレスの人権に配慮しつつ、かつ、地域社会の理解と協力を得つつ、必要な施策を講ずることにより、ホームレスに関する問題の解決に資することを目的とする」。また、第3条「ホームレスの自立の支援等に関する施策の目標等」において、国や地方公共団体の責務が明記されております。ホームレスに関する問題、トラブルは、本市でもたびたび発生、現在も存在しております。そして、この本会議でもたびたび取り上げられてきたところでありますけれども、法的に処する道がないということで、実際にはほとんど何もできずにいるというのが現状であります。遅きに失した嫌いはありますけれども、今申し上げました法律ができたことは当然のことと思います。

 質問の第1点目、ホームレスに関する本市の実態をどう把握しているか。

 2点目、自立支援措置法を踏まえ、今後本市として問題解決のためどのように取り組んでいかれるのか。

◎総合企画局長(阿部俊彦) 6番目のホームレス問題についてのお尋ねにお答えいたします。

 ホームレス問題は、長引く不況によって雇用の場が激減し、一方では企業の倒産やリストラによる失業者の増加が続く中で、年々その数も増加の一途をたどり、全国で約3万人前後の野宿生活者がいると推定されております。ホームレス自身の基本的人権の確保や健康問題はもとより、地域社会とのあつれきが生ずるなど、我が国の抱える大きな社会問題の一つとなっております。このため、兵庫県と神戸、尼崎など本市を含みます県下10市におきましては、平成12年4月にホームレス対策県市連絡調整会議を設け、必要な連絡調整等を行ってまいりました。この連絡調整会議では、毎年7月から9月までの間に人数の把握を中心とした目視によりますホームレスの実態調査を実施してまいりましたが、本年度、本市では、去る8月29日に、福祉、土木、環境、企画の関係部局で、市内を4ブロックに分け、調査を実施いたしました。その結果、武庫川右岸線堤防の内外、名神高速道路高架下、南部地域の一部公園を中心に106人が確認され、昨年8月の調査結果の88人に比べ2割増加しております。このように、不景気を反映し、ホームレス生活を余儀なくされる人々が増加している状況を背景に、本年8月7日にホームレスの自立の支援等に関する特別措置法が施行されたところでございます。この法律では、ホームレスの自立の支援等、ホームレスとなることを防止するための生活上の支援の達成のために、国及び地方公共団体の責務などが明記されておりまして、今年度中に実施されるホームレスの実態に関する全国調査の結果を踏まえ、国において基本方針の策定及び財政措置等が予定されております。また、この基本方針を受けて各都道府県において実施計画が策定されることになっております。ホームレス対策は、居住場所や雇用の確保の面から広域的に対応する必要があり、今後、本市といたしましては、県において主導的な役割を果たされるよう要請するとともに、近隣各市と連携をとって対応してまいりたいと考えております。また、施策の実施に当たっては、庁内プロジェクトチームを設置するとともに、地域や関係団体の皆様の御理解と御協力をいただいて、ホームレス問題の解消に努めてまいりたいと考えております。

 御理解いただきますようお願い申し上げます。

40番(片岡保夫)

それから、ホームレスの問題でありますが、今、市の調査にもありましたように、私もかつて取り上げたことがありますが、いまだに瓦木小学校の北側の名神高速の下の集団でおられるという問題は、地元の本当にがんになっておるわけですよ。だから、今までは法的な制裁ができないということでありますけれども、例えば今度の新法を適用するならば、ここら移動をしていただくというようなことができるのかどうか、その辺あわせてお答えを。

 以上、再質問です。

◎総合企画局長(阿部俊彦) ホームレスの問題についてでございますが、御指摘の瓦木小学校北の名神高架下の児童遊園にホームレスが生活していることは、先般の目視調査でも確認をいたしております。それで、法の成立によりホームレスを移動できないかというお尋ねでございますが、法第11条で、公共の用に供する施設の適正利用が妨げられているときは、法令の規定に基づき、必要な措置をとるものとされております。しかしながら、この措置に当たりましては、居住場所や雇用の確保など自立の支援等に関する施策との連携を図ることが前提となっております。したがいまして、法が施行されたことにより、直ちに退去あるいは移動の措置をとることは困難でございます。

 よろしく御理解いただきたいと存じます。

40番(片岡保夫)

6点目のホームレスの問題については、実は自立ということで、時間がありませんから簡単に言いますけれども、私の深津町の自治会で起こったことでありますけれども、震災が縁になりまして、あるホームレスの方、今72歳の方でありますけれども、一緒に働かれて、自治会長の思慮もありまして、縁になりまして……。それで、私とこの自治会館は、阪急今津線の高架の下にあります。本当にたむろしそうなところでありますけれども、その方に、会長との話で、酒はやらない、火は使わないというようなことで、実際お酒は飲まれない方です。そういうことで暗黙の、黙認といいますか、そういうことの中で、いつの間にか、ちょっと大げさに言いますと、自治会の一員みたいなことで。よく働かれる方なんですよ。そういうふうに数年過ぎまして、去年の夏です。お祭りの行事があった翌日、ちょうど休みでありましたけれども、たまたまその方が後片づけのときにけがをいたしまして、そして、これは、費用の問題もありまして、救急車を呼びまして、消防局の方も来ていただき、応急手当てをする中で、今度福祉の関係とも話をする中で、福祉の方も大変尽力していただきまして、実はこの方は、昔は普通の会社勤めをしておられた方ということで、年金も出るのではないかということになりまして、いろいろ当局の方に御苦労いただいた結果、年金も10万円以上出るということが判明いたしまして、そして、現在は同じ町内のワンルームマンションに、細々とした生活でありますけれども、されております。こういう、これは物語のような実例でありますけれども、20年間のホームレスにさようならということで、ホームレスから普通の人になったという実例を申し上げ、今後とも市の方にも十分な対策を要望しておきたいと思います。


 平成11年 6月(第 1回)定例会−0630-06

◆7番(白井啓一)

4番目、ホームレスの現状と支援についてであります。

 全国で約1万6,000人とも言われ、大都市部で深刻化するホームレス問題に、国でつくるホームレス問題連絡会議は、5月26日、全国20カ所の自立支援センターを整備し、感染症の予防や就職支援などでホームレスの自立、社会復帰などを進めることを決めています。大阪市では、野宿生活者対策推進本部を7月1日に設置し、市独自の取り組みを強化すると発表しています。公明党の神崎代表は、大阪市を視察され、新しい都市問題とし、国が総力を挙げなければ解決しないと語っています。近隣住民との問題、野宿生活者たちの健康問題、治安の問題、さまざまありますけれども、本市としても積極的に取り組む必要があるのではないかと思います。

 そこでお伺いしますが、イ、現在の実態、ロ、今後の対策としてどう取り組んでいかれるのか、お聞かせください。

◎企画財政局長(進木伸次郎) 4番目のホームレスの現状と支援についての2点の御質問にお答えいたします。

 まず1点目の、実態の把握と調査でありますが、本年6月に企画財政局、土木局、健康福祉局、建設局の関係する課でそれぞれ班を編成いたしまして、武庫川右岸線沿い、阪神高架下、新幹線高架下、名神高架下、また臨海部と夙川沿いなど五つの調査ルートで実態調査を行ったところであります。その調査結果では、テント小屋などで46人を確認し、またそのほか、不在ではありましたが、生活の様子がうかがえるものを49カ所確認いたしております。この調査結果から、おおむね100人程度の人が野宿生活をしているのではないかと思われます。

 次に、2点目のこのホームレス問題を市として今後はどのように取り組むのかでございますが、近年、大都市を中心に、失業、家庭崩壊などさまざまな要因により、住居を持たず、公園、道路、河川敷などで野宿生活者は全国で約2万人近くになるのではないかと言われております。また、御承知のとおり、まことに残念なことでありますが、本市においても地域住民との不幸な事件が発生したところであります。このような状況の中、国におきましては、厚生、労働、建設、自治、警察の5省庁と内閣内政審議室、自治体からは東京都、新宿区、横浜市、川崎市、名古屋市、大阪市の6自治体により、ホームレス問題連絡会議を設置し、今般、ホームレスに対する当面の対応策を打ち出してまいりました。しかしながら、ホームレスの問題は、住居が一定でないこともあり、一自治体で対処できる問題ではなく、広域的な対応が必要であります。この問題を解決するためには、就労対策を含め、ホームレスが自分の意思で自立した生活を送れるように支援し、また、高齢や健康上の理由などで自立が難しい場合は適切な保護が必要であると考えられます。したがいまして、今後は、近隣各市と連携を図りながら、国、県に対して抜本的な自立支援対策を求めていくことが必要であると考えております。

 以上、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。


 平成 6年 6月(第18回)定例会−0616-03

23番(三原憲二君)

5番目、公園等のホームレス問題についてお伺いいたします。

 昔、私が幼かったころ、町にはおこじきさんと呼ばれる浮浪者がいました。当時は、各家ごとにごみ箱があり、彼らがそのごみ箱をあさっているのをよく見かけたものです。私は、彼らのねぐらは武庫川の橋の下だと聞かされていました。宿題をしなかったり、親の言いつけを聞かないと、彼らのようになるのだと言われた記憶があります。近年、このような浮浪者をホームレスと呼んでいます。彼らは、昔と違って、一定のところに居を構えず、ビルの谷間や高速道路の下、公園のベンチといったところで一日の多くの時間を過ごしているようです。私の近所にも2名のホームレスがいます。1人は女性で、数個のかばんに持ち物をまとめ、公園のベンチや便所で身繕いをし、他の時間は町中をただただ歩き回っています。もう1人は男性で、公園に家財道具を置き、昼間は商店街等の決まった場所で立ちどまったりうずくまったりしております。近所の方から、あの浮浪者はどうにかできないのですかとよく聞かれるのですが、警察に行っても、住所不定でもなく、犯罪者でもないので、取り合ってもらえないのが現状です。小さな子供を持つお母さん方から、子供に危害を加えないか心配ですという苦情もたびたび聞かされています。

 そこでお尋ねいたします。

 このように公園等に住みついたホームレスに対し、市としてどのような対策が講じられるのか、お聞かせください。

◎建設局長(瀬古時郎君)

次に、5番目の公園などのホームレス問題についてお答えいたします。

 浮浪者は、雨露のしのげるところとして、名神高架下や国道43号線高架下等の公園及び道路上や、食べ物の得やすい市場等の商店街に近い公園内で生活をしております。先生の御指摘の甲子園口2丁目の弁天公園には、数年前より浮浪者が住みつき、公園内に多く物を持ち込んで居座っているため、市民の方々に公園で遊ぶのが怖いとか不快感を与えている等々の苦情がございます。公園管理者といたしましては、現場に行き、浮浪者には注意をし、退去を求め、その持ち物は期限を決めて通告の上、撤去しております。しかし、また元の場所に戻ってくるという状態でございます。現在、浮浪者を立ち退かすについて抜本的な対応策がないというのが実情でありまして、今後も繰り返し退去を求め、その持ち物には撤去等の措置を行いたいと考えておりますので、何とぞ御理解を賜りますようお願いいたします。

 以上でございます。

23番(三原憲二君)

5点目の公園等のホームレスの問題ですけれども、抜本的な対策がないと、これは確かに難しい問題だと思います。それは十分私も承知しておるんですけれども、これから夏に向かいまして、いろんな荷物を置いておるんですけれども、悪臭を放つようになってくるんですよね。毎日、私、横を通りますので、いつも目につきますものですから。それと、毎月2回、公園の清掃を行っております。日曜日の早朝ですけれども、そのときにも、そこだけ掃除できないわけです。ほかは一応きれいにすっきりと掃除ができても、そこだけ掃除ができない、掃除をしてても手がつけられない、余りにも汚くて。お手伝いいただく方があったら、そんな方にもやっていただいたらいいんですけれども、私らはよう手つけんというふうな状況でありますので、掃除がすきっとできるようにというふうな意味合いからも、頻繁に撤去ですか、お願いしたいと思います。公園、花いっぱい運動とかいうことできれいに整備されてますけれども、そういった中にそういう方がおりますと余計目立ちますので、せっかくきれいにされた公園ですので、市民に気持ちよく使っていただくためにも、よろしくお願いしたいと思います。


 平成 3年 9月(第 4回)定例会−0912-03

     28番(片岡保夫君)

大きな4点目であります。浮浪者対策につきまして。

 実は、もうほぼ1年ぐらい前から山手幹線と阪急今津線が交差するガード下の歩道に浮浪者が常駐、最初は1人でありましたのが、いつの間にか2人になり、最高時は3人が住みつくような状態が続いてきました。ごく最近いなくなったようでありますが、しかし、またいつあらわれるかもわかりません。持ち物らしきものがまだたくさん残っているからであります。この地点は、南部は深津児童公園並びに公園内にある深津学童保育所に隣接、南北歩道ともスーパーニチイ西宮店へ買い物に行く通り道でありまして、地域住民は、大変迷惑をしたり、不快感に襲われているわけであります。さらに、2人、3人となりますと、生活用具の量もかなりなもので、ここはかなり広い歩道でありますけれども、歩道を占拠、ふさぐような格好になっているわけであります。

 そこで、私も、地区住民の要請を受けまして、市に対しても、また警察に対しても、対策方、善処方を申し入れ、お願いをしてきたわけでありますが、物の撤去は何とか可能であっても、危害でも与えられない限り、浮浪者を強制的にどうこうすることはできないということで、今申し上げたような、いわゆる住みつきの状態が続いてきたわけであります。しかし、地区住民としては、本当に困惑のきわみであります。持っていき場のない不満は日増しに募るばかりでありまして、何とかならんのか、こういった声が、私ども議員の方にも怒りの声にもなって届けられるわけであります。

 そこで改めて質問いたしますが、本市における浮浪者の実態について、もしつかんでおられましたら、どのような措置を講じておられるのかを含めまして、お答え願いたいと思います。

 また、確かにこの問題に関しては、名案、決め手はないかもわかりませんけれども、今後の対策等についてもあわせてお聞かせ願いたいと思います。

◎建設局長(広橋茂君) 4番目の浮浪者の実態と対応についてお答えいたします。

 浮浪者は、スーパーや市場の近くで、しかも雨露のしのげる場所を探し求めて宿泊場所としているようでございます。そうした場所として、阪神、阪急、名神などの高架下等の公園や道路、そして、比較的大きな公園のベンチやあずまやに布団を持ち込んで生活をしている状況があります。こうした浮浪者は、年齢にして30代から60代ぐらいまでで、人数として約10名程度を把握しております。市としては、快適な公園づくりや道路づくりに努力しておりますが、先生御指摘のように、道路わきや公園のベンチに居座っているため、公園で幼児を遊ばせるのに不安だとか、付近住民の方々や道行く人に不快感を与えているなど、苦情が多く寄せられているのも現状でございます。それぞれの施設管理者が現場視察や苦情等により知り得たときは、直接注意し、退去を求めています。浮浪者の持ち込んだものについても、期限づきで本人に撤去を通告の上、時には警察官立ち会いで浮浪者や生活用具を排除したケースもあります。しかし、まことに残念ながら、何日か後にはまたもとの場所に戻っているという状態で、現在のところ抜本的な対応策はありませんが、繰り返し排除の努力をするとともに、関係各課とも対応について協議を進めていきたいと考えておりますので、よろしく御理解をお願いいたしたいと思います。

 以上でございます。

28番(片岡保夫君)

4点目の浮浪者対策につきましては、再質問はいたしませんけれども、確かに、質問でも言いましたように、決め手はないと思うんですね。思うけれども、困っているわけですね。だから、そういうことを何とか乗り越えて、いろいろな関係機関の協力も要ると思うんですけれども、何とかしていかないかんという方向でさらに御努力をお願いしたい。

 また、きょう取り上げたような地点につきましても、まだ物なんかがたくさん残っておりますので、そういったときは、早急に、注意をしておいていただいて、すぐ取りのけていただくというようなことについても強く要望しておきたいと思います。


 昭和61年 9月(第21回)定例会−0911-04

10番(中村武人君)

次に、浮浪者対策についてお尋ねします。

 先般のチャリティーマラソン開催時にも武庫川にいた浮浪者を移動させましたし、市内のいろいろな公園に浮浪者が住んでおり、住民から何とかしてほしいという声もよく聞きます。ごみとも区別できないような荷物をうずたかく積み上げ、自分のものであるがごとくに公共のものを占拠しております。公園のみならず、跨道橋の下、道路などにもおり、福祉の分野か建設の分野であるのかは大変難しい問題だと思います。

 そこで質問しますが、公園等に住んでいる浮浪者の現状はどうなのか、それについて住民からどのような要望を聞いているのか、具体的にどう対処してきたのか、市としてどのような抜本的解決策を考えているのか、説明していただきたいと思います。

 次は、ハトのふん害対策についてであります。

 この問題も、我々南西地区選出議員団8名が区域の香櫨園、浜脇、用海3地区の役員と懇談した折、前の浮浪者と同様、浜脇、用海の2地区から、洗濯物を汚される等、対策方要望があった問題であります。私は南部地区だけの問題と思っておりましたところ、市民相談室には最近北部の住民からも苦情が多くあるとのことであります。平和の象徴であるハトではありますが、専門家に聞けば、昔に比べ食糧が豊富であるためか、年1回の繁殖が、最近は数度子供を産み、大変な数になっているそうです。

 そこで質問しますが、市当局は苦情を受けどのように処理されておられるのか、お聞かせください。

 また、どのような解決策を考えておられるのか、御説明願います。

◎建設局長(高橋徳衛君)

次に、公園の浮浪者の問題でございますが、本来公園はだれでも自由に利用できるのが原則でございまして、見かけだけで浮浪者かどうか判断しにくいということもございますが、公園の中で寝泊まりするなど明らかに不法に公園を使用している状態であれば、退去を促し、場合によっては警察にも協力を依頼しまして対処しております。また、住民からの通報などがございますれば、直ちに職員が赴きまして対応いたしております。しかし、一たん公園から退去すれば、それ以上の措置ができませんので、また舞い戻ってくるというようなこともございまして、イタチごっこの感もあり、なかなか抜本的な対策が立てられないというのが実情でございます。

 また、住民からの要望でございますが、浮浪者が入りにくく、また住みつきにくいように、例えば夜間の照明を明るくするとか、外部から公園の中がよく見えるように樹木の剪定や移植をする、あるいはまたベンチの撤去などの御意見がございます。市といたしましても、これらの御要望に今後ともなるべく沿えるように対処してまいりたいと考えておりますが、他の都市の実態、対策等も調査いたしまして、参考にしながら、解決策を考えてまいりたいと思っております

10番(中村武人君)

それから、浮浪者の問題ですが、高橋局長、職員が出向き対処されている、その一環として、明るくするとか、植樹をふやすとか、ベンチを撤去すると言われましたね。現実に与古道公園、浮浪者問題で住民から苦情があって、自治会長の方へ職員の方が行かれまして、ベンチをとりますので……、ちょっと消極的じゃないですかね。浮浪者が夜間そこを住みかにして、ベッドがわりにするから、ベンチをのければ浮浪者は来ないだろうから取り除くと。昼間、お婆さん、年寄りの方が子供、お孫さんを連れて、ブランコなどに乗っておられる間、やはりベンチに座って待っている、そのベンチを取り上げてしまうわけですね。余りにも消極的と違いますか。

 参考までに、松原町と染殿町の阪神の地下道がございます。これは阪神電車の所有なんです。そこに浮浪者が住みついて困るという訴えを地区の方から聞きまして、昨年ですか、私自身、一緒に警察署へ出向きまして、当時森田警視正、署長がおられまして、いろいろ訴えまして、阪神西宮駅長──西宮駅長の管轄になりますので、駅長から退去命令を出してもらいました。当然従いません。したがって、警察の車両で東雲荘──神戸の無料宿泊所の東雲荘に収容していただきました。

 だから、ベンチを取り除いて、またいろいろして、その公園は助かるでしょう。今度は別の公園へ行きます。同じことなんです。ベンチを取り除くということは、まだ今お考えであるかどうか、これ簡単にお答えください。

 それから、浮浪者の問題というのは、福祉局の部門もありますので、この浮浪者について福祉局長の方でどのように考えておられるか、ちょっとお答えいただきたいなと思います。

◎建設局長(高橋徳衛君) 御指摘の与古道公園でございますが、昨年1人の浮浪者がおりまして、退去させましたが、すぐに舞い戻りまして、何回も退去を繰り返しておりました。自治会の方からベンチを取ってほしいという申し入れがございまして、やむを得ずベンチ4脚のうちいつも寝ていました2脚を撤去したのでございます。その後浮浪者はいなくなりまして、現在残り2脚のベンチで御利用願っているというのが実情でございまして、このことで特に地元の方からの苦情も聞いてはおりませんでしたが、一度地元の御意見もお聞きしながら検討させていただきたいと思います。

◎福祉局長(川崎正君) 福祉施策の面からの浮浪者対策につきましては、該当者が病気というふうなことで入院などをいたしました場合には、行路病人という扱いによりまして、生活保護法に基づく措置をするということが福祉の対応でございまして、それ以外のケースにつきましての対応は若干難しい問題があろうか、このように考えております。